スペシャルインタビュー
REGZAのクラウドサービス “TimeOn” ー 開発者に聞く「進化するクラウド」構想
テレビとVODのコンテンツ横断検索にも対応
VODへの対応については、北米地域で先行して導入された「MediaGuide」アプリ(関連ニュース)から得たノウハウが活かされたという。「MediaGuide」アプリが誕生した経緯について、片岡氏は「2005年に“おすすめサービス”をスタートさせた当時の構想から、放送とVODの横断検索という機能はぜひ組み込みたいと考えていました。そこで、早い段階からVODのコンテンツ情報を元にした仕様を作りこんできました。当時はまだVODのサービスモデルが、将来どのようにスタンダード化されていくのか、見通しがはっきりとしていませんでしたが、北米で2009年からROVI社が提供をはじめた「Total Guide」が、放送とVODを横断できるコンテンツデータをカバーしていたので、これを足がかりに東芝独自のアプリケーションサービスの開発に着手しました。これが“MediaGuide”アプリが誕生した経緯です」と振り返る。
北米でのアプリを発表した後、東芝の開発陣は続いて国内向けアプリの「RZ番組ナビ」でも、VODコンテンツへの対応を図るため、各VODのコンテンツプロバイダーへサービスへの参加を呼びかけてきたという。その結果、TSUTAYA TVとU-NEXTのコンテンツ情報が、アプリの配信開始と同時に利用できるようになった。現在も複数社と対応のための開発をしているとのこと。実際にVODコンテンツの検索を使ってみると、地デジやBSなどテレビ番組との横断検索はUIも非常にシンプルで、スムーズな操作感が心地良い。今後もこのプラットフォームにより多くのVODチャンネルが加わってくることを期待したくなる。
「RZ番組ナビ」のアプリは、東芝がレグザの新機種「Z7/J7」シリーズの発売と同時に立ち上げたテレビ向けクラウドサービス「TimeOn」のアカウントとサービスにも連動している。