パナソニックの新発想ムービー「NV-EX21」を最速レポート!(下)
SDムービーカメラ時の撮影モードは本体側面にあるスイッチで切り換える |
今回、このNV-EX21を松下電器より借りることができたので、使用感や操作性を中心とした最速ファーストインプレッションとしてお届けする。
■■■使用フィールその他■■■
画質評価は「AVレビュー Vol.99」(9月17日発売)をご覧頂くとして、ここではSD記録時の操作性を簡単にレポートしよう。
アクセサリーキットに同梱されるSDメモリーカードは16MBのもの。これを、ファインダー下部のスロットに挿入する。スロットの蓋が二重構造になっていて、カードを挿入すると蓋がクルリと下りてくるのが面白い。
SDメモリーカードには「静止画」「MPEG4動画」「音声」の3つが記録できるので、まずはどのモードで記録するかを、カメラ部側面のスライドスイッチで決定する。このスライドスイッチが少し小さく、たとえば手袋などを装着していると、モード切替が大変そうだ。
次に、画素数や圧縮率などを決定するのだが、まずは普通のデジカメと同じように「メニュー」ボタンを押す。このボタンは本体右側面にあり、液晶モニターを開くと露出するタイプだ。メニューの項目を選択するときに使用するジョグダイヤルは本体上部に装備されており、操作はやや面倒。クリックの際の押し込み感も浅い機がするが、これは好みの問題かもしれない。
静止画記録の際は、シャッターを押した後のフリーズもあまりなく、なかなかスピーディーな操作が行える。ただ、まったく音がしないのでシャッターを押したという感覚を得にくいのも確かだ。
当たり前のことがきちんと出来ていると感心したのが、「静止画」モードの際に動画記録ボタンを押すと、「記録モードを確認して下さい」というアラートが表示されること。ミスを未然に防いでくれる親切な設計がうれしい。
再生は、電源スイッチを操作して、「カード再生」モードに切り換えて行う。液晶モニターに画像が表示されるのだが、1枚1枚の画を表示する際のスピードは、あまり速くはないものの、十分実用に耐えるレベル。マルチ画面表示にすると、動作はさらに高速になり、お目当ての画像を簡単に探し出せる。
■■■まとめ■■■
何より、「着脱できる」ということがこんなに楽しいとは思わなかった。しばらくは用もないのに着脱を繰り返し、そのギミック感に釘付けになってしまった。
DVムービーがいくら小さくなったとは言え、鞄に入れて持ち運ぼうとすると、やはりその大きさや重さに辟易する。だが、この製品なら、ほんのワンタッチの着脱動作で、必要なときにはDV、普段はSDと使い分けることができる。SD時には質量が約3/5になり、気軽に持ち運んで撮影を楽しめるはずだ。モバイル機器がどんどん増え、鞄の重さがどんどん増加している今、この手軽さは非常にありがたい。
スペック的な部分でいえば、静止画時の「108万」という記録画素数をどう考えるかで、この製品に対する見方が変わってくるだろう。たしかにA4まで引き伸ばして印刷すると苦しいが、モニター上で楽しむ分には充分すぎるほどだし、データ量が少ないからメールへの添付もしやすい。ハガキサイズへの印刷なら、十分精細に行える。そういう割り切りが出来る人には、非常に面白い製品に映るはずだ。すでに本格的なデジカメを持っていて、気軽に楽しめるセカンドマシンを探している方、また、デジカムもデジカメも両方いっぺんに楽しみたい、という方などにおすすめしたい。(Phile-web編集部)