シャープ、次世代の機能デバイス『システム液晶』を今秋より量産開始
左:専務取締役液晶事業統括 谷氏 右:『システム液晶』の3.7型VGAタイプ |
同社は、本格的なネットワーク社会の到来により、一段と期待される高性能モバイル機器向け次世代機能デバイス「システム液晶」の生産を、今年10月から天理工場にて開始する。
さらに、携帯電話やPDA、携帯ゲーム機、デジタルスチルカメラ、車載用といった需要の拡大が、現在のデザインインの状況から予測され、2003年半ばにも天理工場だけでは供給不足となるため、新たに三重県多気町の三重工場内に新工場を建設することを発表した。
この『システム液晶』は、連続粒界結晶シリコン(CGシリコン)を中核技術としたもので、多結晶シリコンに比べ3倍程度高い電子移動度を有しており、従来のアモルファスシリコンや多結晶シリコンではできなかった、液晶ドライバICをはじめ、コントローラーや電源用IC等機能部品の同一パネル上への形成を可能にし、システム化を実現したもの。
また、これまで培ってきた “反射型カラーTFT液晶"や、明るい所でも暗い所でも視認性が高い“アドバンストTFT液晶”などと融合することで、さらに差別化を図り、付加価値の高い液晶ディスプレイが可能となる。
新工場は2002年5月に着工し、2003年10月より稼動の予定だ。以降、この工場で生産された『システム液晶』が搭載されたPDA「ザウルス」などの生産も予想される。(AVレビュー編集部)