RWPPI主催ラウンドロビンテストの4月定期全体会議が開催される
左)「DVDレコーダーワーキンググループ」のチェアマン、パイオニア(株)の石井英宏氏 右)ラウンドロビンテスト定期全体会議の模様 |
この日行われた全体会議では、各ワーキンググループより、これまでのテストにおける成果報告が取りまとめられた。RWPPIでは、昨年の9月より記録型DVD会議(略称RDVDC)とともにDVD記録メディアの共同互換性試験を行うJRT(ジョイントラウンドロビンテスト)を展開している。JRTでは4倍速DVD-R、2倍速DVD-RW、3倍速DVD-RAMを対象とした互換性試験が広範に検証されている。
今回はラウンドロビンテストの「論理フォーマット(DVDレコーダー)」ワーキンググループにおいて、チェアマンとして活躍されているパイオニア(株)石井英宏氏に、その活動内容についてお話を伺うことができた。
レコーダーワーキンググループは2002年7月に5社のメンバーでスタートして以来、着実に成長を続け、現在はPC用アプリケーションソフトウェアメーカーや海外からの参加企業も含めた全12社により構成されている。昨年9月に実現したジョイントラウンドロビンテスト以降も、会議への参加メーカー同士でのコミュニケーションはより活発になり、互いの情報交換もますますスムーズになってきたと石井氏は評価される。一方で昨今はDVDレコーディング市場へ新規参入するメーカーも数多い。「DVDのフォーマットについてはよくご存じなメーカーの方々でも、商品化の段階で様々な解釈による違いが発生する場合もあります。いまDVDメディアの互換性に関する不安はなくなりつつあると感じていますが、他方でDVDにはまだ未知の部分があります。DVDをより信頼性の高いメディアに育て、市場を活性化させていくためにも、今後もますます多くのメーカーの方々にラウンドロビンテストへの参加を呼びかけていきたいと考えています。」と意気込みを語る石井氏だ。
ビデオテープに代わる次世代の録画メディアとして、DVDのフォーマットや商品化についての議論が同ワーキンググループにおいて絶え間なく展開されている。DVD市場の活性化にともない、「DVDレコーダーが広くユーザーに普及した今では、ユーザーが記録したDVDメディアを持ち歩いて様々な環境で再生する機会も増えています。DVDメディアの互換性検証もこれからさらに重要性を高めてくることでしょう」と語る石井氏だ。今後は、現在ワーキンググループ内で行われているNTSC方式での互換性検証に加え、「欧州でもDVDレコーダーが急成長しているので、これからは同時にPAL方式の互換性も検証して行ければ良いと考えています」と石井氏は豊富を語って下さった。ラウンドロビンテストの成果には、今後もワールドワイドな期待が寄せられそうだ。
(Phile-web編集部)