ついに始まるモバイル放送「モバHO!」。開局時は約40チャンネルを用意
●モバイル放送(株)は、移動体向け衛星デジタル・マルチメディア放送「モバHO!」の放送を10月20日より開始すると発表した。本日都内で行われた記者発表会には同社社長をはじめ、コンテンツ提供会社や受信端末メーカーの関係者が集まった。
「モバHO!」は、視聴契約を結ぶことでコンテンツを受信することができる有料放送サービス。開局当初のチャンネル数は映像チャンネルが7ch、音楽・音声チャンネルが30chで、データ情報サービスが約60タイトル用意される。料金は、基本使用料400円とコンテンツのパッケージ別の視聴料金(300〜2,080円)が必要で、映像+音楽・音声チャンネルのセットが2,080円、映像チャンネルのみ、もしくは音楽・音声チャンネルのみの契約は1,380円となる。また、データ放送サービスは300円の視聴料が別途必要となる。
放送の受信端末は、(株)東芝、シャープ(株)からの発売が決定しているほか、モバイル放送(株)製の車載用端末やPCカード型チューナーカード、コンパクトフラッシュ型チューナーカードの発売も予定されている。これらの受信端末の情報は別項にて紹介する。
記者発表会では、モバイル放送(株)代表取締役社長 溝口哲也氏がサービスの概要を説明した。
同社の設立は98年5月。放送開始までの6年有余の準備期間は、技術開発など難関の連続であったという。また、本放送のために88の企業から出資を受けていて、国からの資金はもらっていない純粋な民間の事業であると強調した。モバイル放送は、高いエンターテインメント性を持っているだけでなく、災害時などに最も有効なメディアになるとの考えも示した。
モバイル放送システムは、パプアニューギニア上空に打ち上げられているSバンド放送衛星と地上の再送信設備により日本全土をカバーする。放送は「人が移動し得る全ての場所」が受信可能となることを目指し、今後も設備の拡大を図っていくという。なお、韓国との衛星共同所有が決まっており、韓国でも同衛星を使ったモバイル放送サービスが予定されている。
受信端末は現在、様々な形式のものが検討されており携帯電話への搭載も予定しているという。溝口氏は、2006年にはモバイル放送を受信できる携帯電話が登場するのではないかと語った。なお、韓国では受信端末の一号機は携帯電話になることが決定している。
国内での放送コンテンツは開始当初から豊富に用意されている。映像チャンネルは7ch。総合チャンネルはCh.001とCh.011の2つで、NHKが1日計8時間ものコンテンツ提供を行うほか、タカラやCNNjなどもコンテンツの提供を行う。ほかにも、MTVが放送を行うCh.035や、経済ニュースチャンネル、競馬専門チャンネル(別途1,260円)などが視聴可能だ。
音楽・音声放送も豊富なラインナップを用意している。Billboard公認チャンネルや雑誌「rockin’on」とのコラボレートチャンネル、小林克也がDJを務めるチャンネル、アメリカのFM放送を楽しめるチャンネルまである。また、U-SENから計11チャンネルのコンテンツ提供が行われるほか、CS放送「ミュージック・バード」の人気チャンネルも2つ提供されることが決まっている。
月300円で利用可能なデータ情報サービスは、ニュース、経済情報などをはじめ、ゲームや英会話、お薦め番組紹介など多岐にわたるコンテンツが用意された。
以下に本発表会で行われた質疑応答の内容をご紹介する。
Q.受信端末購入から放送受信までの手順は?
A.受信端末は家電店、カー用品店、Webでの販売、通信販売などで購入します。無料チャンネルを使い受信の可否を確認した後、カスタマーセンターに連絡し契約を行います。IDが振られた各端末には“カギ”がかけられており、契約後に衛星からの電波を使ってその“カギ”を解くことで放送の受信が可能となります。
Q.会社設立当初の計画よりサービス開始が遅れるなどしてできた累積損失は?
A.6年近くかけて様々な技術開発を行ってきました。必要な開発を全て行った結果が6年有余という時間であったので、遅れたとは思っていません。累積損失は2008年に解消する計画です。
Q.飛行機内での放送受信も可能というが、大丈夫なのか? また地下鉄での受信は?
A.飛行機は常に電波にさらされていています。それを受信するというだけなので問題はありません。逆に航空会社は本サービスに大きな興味を持ってくれています。地下鉄でのサービスはまだ準備段階です。また、高速道路のトンネルに関しては首都圏から対策をとっていく予定です。
(Phile-web編集部)
「モバHO!」は、視聴契約を結ぶことでコンテンツを受信することができる有料放送サービス。開局当初のチャンネル数は映像チャンネルが7ch、音楽・音声チャンネルが30chで、データ情報サービスが約60タイトル用意される。料金は、基本使用料400円とコンテンツのパッケージ別の視聴料金(300〜2,080円)が必要で、映像+音楽・音声チャンネルのセットが2,080円、映像チャンネルのみ、もしくは音楽・音声チャンネルのみの契約は1,380円となる。また、データ放送サービスは300円の視聴料が別途必要となる。
放送の受信端末は、(株)東芝、シャープ(株)からの発売が決定しているほか、モバイル放送(株)製の車載用端末やPCカード型チューナーカード、コンパクトフラッシュ型チューナーカードの発売も予定されている。これらの受信端末の情報は別項にて紹介する。
記者発表会では、モバイル放送(株)代表取締役社長 溝口哲也氏がサービスの概要を説明した。
同社の設立は98年5月。放送開始までの6年有余の準備期間は、技術開発など難関の連続であったという。また、本放送のために88の企業から出資を受けていて、国からの資金はもらっていない純粋な民間の事業であると強調した。モバイル放送は、高いエンターテインメント性を持っているだけでなく、災害時などに最も有効なメディアになるとの考えも示した。
モバイル放送システムは、パプアニューギニア上空に打ち上げられているSバンド放送衛星と地上の再送信設備により日本全土をカバーする。放送は「人が移動し得る全ての場所」が受信可能となることを目指し、今後も設備の拡大を図っていくという。なお、韓国との衛星共同所有が決まっており、韓国でも同衛星を使ったモバイル放送サービスが予定されている。
受信端末は現在、様々な形式のものが検討されており携帯電話への搭載も予定しているという。溝口氏は、2006年にはモバイル放送を受信できる携帯電話が登場するのではないかと語った。なお、韓国では受信端末の一号機は携帯電話になることが決定している。
国内での放送コンテンツは開始当初から豊富に用意されている。映像チャンネルは7ch。総合チャンネルはCh.001とCh.011の2つで、NHKが1日計8時間ものコンテンツ提供を行うほか、タカラやCNNjなどもコンテンツの提供を行う。ほかにも、MTVが放送を行うCh.035や、経済ニュースチャンネル、競馬専門チャンネル(別途1,260円)などが視聴可能だ。
音楽・音声放送も豊富なラインナップを用意している。Billboard公認チャンネルや雑誌「rockin’on」とのコラボレートチャンネル、小林克也がDJを務めるチャンネル、アメリカのFM放送を楽しめるチャンネルまである。また、U-SENから計11チャンネルのコンテンツ提供が行われるほか、CS放送「ミュージック・バード」の人気チャンネルも2つ提供されることが決まっている。
月300円で利用可能なデータ情報サービスは、ニュース、経済情報などをはじめ、ゲームや英会話、お薦め番組紹介など多岐にわたるコンテンツが用意された。
以下に本発表会で行われた質疑応答の内容をご紹介する。
Q.受信端末購入から放送受信までの手順は?
A.受信端末は家電店、カー用品店、Webでの販売、通信販売などで購入します。無料チャンネルを使い受信の可否を確認した後、カスタマーセンターに連絡し契約を行います。IDが振られた各端末には“カギ”がかけられており、契約後に衛星からの電波を使ってその“カギ”を解くことで放送の受信が可能となります。
Q.会社設立当初の計画よりサービス開始が遅れるなどしてできた累積損失は?
A.6年近くかけて様々な技術開発を行ってきました。必要な開発を全て行った結果が6年有余という時間であったので、遅れたとは思っていません。累積損失は2008年に解消する計画です。
Q.飛行機内での放送受信も可能というが、大丈夫なのか? また地下鉄での受信は?
A.飛行機は常に電波にさらされていています。それを受信するというだけなので問題はありません。逆に航空会社は本サービスに大きな興味を持ってくれています。地下鉄でのサービスはまだ準備段階です。また、高速道路のトンネルに関しては首都圏から対策をとっていく予定です。
(Phile-web編集部)