DVD+RWアライアンス、高速記録&DLメディアの新たな技術展開を発表
●DVD+RWアライアンスは本日、WPC EXPO 2004の会場においてDVD+RW/+Rディスクに関する新技術の発表を行った。今回の発表内容は同団体が10月12日に広報発表を行った、DVD+RWディスクへの8倍速記録技術、2層DVD+Rディスクへの8倍速記録技術にそれぞれ関係するものであるが、イベントでの出展内容も含め、同団体の加盟企業のキーパーソンにより、さらに詳しい技術内容が講演形式で紹介された。
はじめにソニー(株)マイクロシステムズネットワークカンパニーの張間廣信氏により、記録型DVD市場におけるDVD+RW/+Rメディアの動向が解説された。
張間氏ははじめに「記録型DVDドライブの傾向」について説明した。同氏によれば「現行記録型DVDドライブの92%がDVD+RW/+R記録に対応」しており、今後各ドライブメーカーの商品企画において「スーパーマルチドライブ化/デュアルドライブ化」がますます重要性を増して行く傾向にあるという。「この傾向は、引いてはDVD+R/+RWメディアをサポートする商品がさらに増えていくことにつながるだろう」と張間氏は分析した。
つづいて「DVDレコーダーの世界各地域ごとのフォーマット別シェア」の概況が報告された。この報告内容によれば、現在特に欧州を中心にDVD+RW/+Rメディアをサポートするレコーダーが、シェアの80%に迫る著しい成長を見せており、また北米地域でも昨今、DVD+RW/+Rメディアの伸びが顕著に見られるという。張間氏は「昨今世界的にはDVD+RW/+Rの対応機が半数に達してきている。今後もローコストな製品が東南アジアを中心とした地域から市場に送り出されてくることにより、DVD+RW/+Rのシェアがワールドワイドに拡大してくるだろう」と予測を示した。
最後に張間氏は「記録型DVDディスクの世界シェア」を説明した。同氏は「現在はDVD-Rが優勢な状況」と認めながらも、「これはデュプリケーションの市場においてまだDVD-Rが強いためであり、リテールベースではDVD+Rが着実に成長を遂げている。今後は書き換え型の市場でシェアを広げていくことができるだろう」と意気込みを語り、これからも日本市場を中心にますますのシェア拡大を狙って行く考えを明らかにした。
続いてフィリップス研究所のHans Driessen氏により、先に発表されたDVD+RW/+Rフォーマット新技術およびそのロードマップに関する詳細報告が行われた。
Driessen氏は「DVD+RW/+Rフォーマットの優れた点は、その出発点からCE、PC両方のアプリケーションへの対応を大切にしてきたところだ。既存のDVD-ROMやDVDビデオとの互換性も確保し、大勢のユーザーに楽しめるメディアであるのみならず、高速化・2層記録対応に素早く絶え間ない進化を実現できるメディアとして、今日もユーザーの支持を受けている」とフォーマットの優位性をアピールした。
はじめに「DVD+RWメディアの新技術とロードマップ」が紹介された。Driessen氏は同メディアが現在8倍速記録の高速対応を実現できる段階にあることを示した。現在団体では8倍速の高速記録規格「Version0.9」が2004年9月標準化を完了しているという。新技術の特徴としては、新規に2Tライトストラテジーが投入される点とともに、書き込みレーザーパワーが16倍速対応DVD+Rのレーザーと同等以下の45mWを実現しており、現状の技術を応用した製品開発が可能な点にある。同氏は「2005年の春にはドライブ・メディアの新商品を市場投入できるだろう」と予測を明らかにした。
続いて「2層記録対応 DVD+Rメディアの新技術とロードマップ」が公表された。1枚のメディアに8.5GBの容量が記録できる「DVD+R DL」では、「記録容量と速度にアグレッシブな挑戦を重ねるメディア」であるとDriessen氏は紹介した。「DVD+R DL」では、現在の2.4倍記録から、一気に8倍速への進化が検討されており、現在は数々のテストにより「6倍速記録において既に商品化を実現できる段階にある」という。DVD+R DLの高速対応フォーマットは2004年の第4四半期に標準化が予定されており、「メディア・ドライブの市場投入は来年の第1四半期頃に実現したい」とDriessen氏は語った。講演の最後にDriessen氏は「既存のメディアとの互換性を確保しながら、高速記録に対応し、豊富な記録容量をあわせもつメディアを実現していきたい」とコメントした。
発表会の最後には松下電器産業(株)が10月6日にCEATEC JAPAN 2004にて行った基調講演「拡大する記録型DVD市場とDVD-RAMの特徴、今後の展開」に関するコメントが同団体事務局より発表された。
本講演において報告されたDVD+RW/+Rメディアの特徴に関して「幾つかの誤った内容があった」ことをDVD+RWアライアンスは指摘した。講演会において松下電器が報告した記録型DVDメディアをフォーマット別に比較する表を修正するかたちで、DVD+RW/+Rの特長となる諸点が報告され、「著作権保護技術の完備、DVD+VR記録の優れた機能、大容量2層記録の実現など、DVD+RW/+Rはユーザーの使いやすさをあらゆる面において考慮した優れたメディアである」ことを強くアピールした。
(Phile-web編集部)
はじめにソニー(株)マイクロシステムズネットワークカンパニーの張間廣信氏により、記録型DVD市場におけるDVD+RW/+Rメディアの動向が解説された。
張間氏ははじめに「記録型DVDドライブの傾向」について説明した。同氏によれば「現行記録型DVDドライブの92%がDVD+RW/+R記録に対応」しており、今後各ドライブメーカーの商品企画において「スーパーマルチドライブ化/デュアルドライブ化」がますます重要性を増して行く傾向にあるという。「この傾向は、引いてはDVD+R/+RWメディアをサポートする商品がさらに増えていくことにつながるだろう」と張間氏は分析した。
つづいて「DVDレコーダーの世界各地域ごとのフォーマット別シェア」の概況が報告された。この報告内容によれば、現在特に欧州を中心にDVD+RW/+Rメディアをサポートするレコーダーが、シェアの80%に迫る著しい成長を見せており、また北米地域でも昨今、DVD+RW/+Rメディアの伸びが顕著に見られるという。張間氏は「昨今世界的にはDVD+RW/+Rの対応機が半数に達してきている。今後もローコストな製品が東南アジアを中心とした地域から市場に送り出されてくることにより、DVD+RW/+Rのシェアがワールドワイドに拡大してくるだろう」と予測を示した。
最後に張間氏は「記録型DVDディスクの世界シェア」を説明した。同氏は「現在はDVD-Rが優勢な状況」と認めながらも、「これはデュプリケーションの市場においてまだDVD-Rが強いためであり、リテールベースではDVD+Rが着実に成長を遂げている。今後は書き換え型の市場でシェアを広げていくことができるだろう」と意気込みを語り、これからも日本市場を中心にますますのシェア拡大を狙って行く考えを明らかにした。
続いてフィリップス研究所のHans Driessen氏により、先に発表されたDVD+RW/+Rフォーマット新技術およびそのロードマップに関する詳細報告が行われた。
Driessen氏は「DVD+RW/+Rフォーマットの優れた点は、その出発点からCE、PC両方のアプリケーションへの対応を大切にしてきたところだ。既存のDVD-ROMやDVDビデオとの互換性も確保し、大勢のユーザーに楽しめるメディアであるのみならず、高速化・2層記録対応に素早く絶え間ない進化を実現できるメディアとして、今日もユーザーの支持を受けている」とフォーマットの優位性をアピールした。
はじめに「DVD+RWメディアの新技術とロードマップ」が紹介された。Driessen氏は同メディアが現在8倍速記録の高速対応を実現できる段階にあることを示した。現在団体では8倍速の高速記録規格「Version0.9」が2004年9月標準化を完了しているという。新技術の特徴としては、新規に2Tライトストラテジーが投入される点とともに、書き込みレーザーパワーが16倍速対応DVD+Rのレーザーと同等以下の45mWを実現しており、現状の技術を応用した製品開発が可能な点にある。同氏は「2005年の春にはドライブ・メディアの新商品を市場投入できるだろう」と予測を明らかにした。
続いて「2層記録対応 DVD+Rメディアの新技術とロードマップ」が公表された。1枚のメディアに8.5GBの容量が記録できる「DVD+R DL」では、「記録容量と速度にアグレッシブな挑戦を重ねるメディア」であるとDriessen氏は紹介した。「DVD+R DL」では、現在の2.4倍記録から、一気に8倍速への進化が検討されており、現在は数々のテストにより「6倍速記録において既に商品化を実現できる段階にある」という。DVD+R DLの高速対応フォーマットは2004年の第4四半期に標準化が予定されており、「メディア・ドライブの市場投入は来年の第1四半期頃に実現したい」とDriessen氏は語った。講演の最後にDriessen氏は「既存のメディアとの互換性を確保しながら、高速記録に対応し、豊富な記録容量をあわせもつメディアを実現していきたい」とコメントした。
発表会の最後には松下電器産業(株)が10月6日にCEATEC JAPAN 2004にて行った基調講演「拡大する記録型DVD市場とDVD-RAMの特徴、今後の展開」に関するコメントが同団体事務局より発表された。
本講演において報告されたDVD+RW/+Rメディアの特徴に関して「幾つかの誤った内容があった」ことをDVD+RWアライアンスは指摘した。講演会において松下電器が報告した記録型DVDメディアをフォーマット別に比較する表を修正するかたちで、DVD+RW/+Rの特長となる諸点が報告され、「著作権保護技術の完備、DVD+VR記録の優れた機能、大容量2層記録の実現など、DVD+RW/+Rはユーザーの使いやすさをあらゆる面において考慮した優れたメディアである」ことを強くアピールした。
(Phile-web編集部)