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エプソン、高コントラストを実現する液晶新技術「クリスタルクリアファイン」を開発

公開日 2005/05/24 17:57
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従来製品(左)と「クリスタルクリアファイン」採用の試作機
セイコーエプソン(株)は、高温ポリシリコンTFT液晶パネル(HTPS)向けの新技術として、コントラストを大幅に向上した無機配向技術「クリスタルクリアファイン」を開発したと発表した。

「クリスタルクリアファイン」は、従来のHTPS“Dシリーズ”をさらに高画質化する新技術。液晶パネルの配向膜に無機材料を使用することで、液晶分子の配向をより厳密に行い、黒の表現の向上を実現した。

無機配向技術の特徴

従来技術との比較

「クリスタルクリアファイン」採用HTPSが実現したコントラストは、従来比4〜5倍となり、調光を行った試作機では10,000対1を実現している。黒をより黒く表現するすることを可能としたほか、配向むらの低減にも成功している。

新技術では電圧ゼロ時に液晶分子が完全に垂直に並ぶ

暗いシーンで力を発揮する

同技術は、3LCD方式のプロジェクターやプロジェクションテレビに採用していく予定で、2006年度以降順次適用していくという。

大月康正 常務取締役

本日都内にて発表会が開催され、出席した常務取締役の大月氏は“水晶のようにクリアな高画質を実現する”ことから「クリスタルクリアファイン」と命名されたと説明し、同技術を強くアピールした。

以下に発表会で行われた質疑応答の内容を掲載する。

Q.本技術は売り上げや投資額などにどのように影響してくるか?
A.民生市場の拡大に大きく寄与すると考えているが、売り上げに関しては具体的な数字はまだ未定。同技術に対する投資額は今期680億円程度を予定している。

Q.2006年以降のパネルに採用するとしているが、何割くらいのパネルに採用するか?
A.具体的な数字はまだ未定。

Q.同技術採用パネルを搭載した製品の価格は?
A.現状の延長線上となる予定。

Q.最終的にはパネルはすべて同技術を採用するのか?
A.そう考えているが、当面は従来方式も続け、各市場に最適な方式を取り入れていく。

Q.「垂直配向」自体は新しいものでは無いが、今回の開発・発表に至った経緯は?
A.きちんとした映像を作り上げるためのノウハウを積み重ねていった成果として発表した。

Q.無機材料には何を使っているのか?
A.公表はしない。


【問い合わせ先】
セイコーエプソン(株)
TFT営業戦略部
TEL/042-587-5447

(Phile-web編集部)

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