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<山之内正のIFAレポート(3)>IFA2006が今日閉幕 ― HDプロジェクターや次世代ディスクへの関心高まった6日間

公開日 2006/09/06 10:48
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6日間にわたる会期も今日で終わり、2006年のIFAが幕を閉じようとしている。最終的な入場者数などの数字はまだ出ていないが、会場の様子などから判断する限り、前回に匹敵する水準の来場者を集め、毎年開催に変更した第1回めとして、ひとまず成功を収めたといってよさそうである。

出展メーカーの構成は微妙に変化している。大手メーカーでは松下電器とソニーが今回の参加を見送ったため、相対的に韓国メーカーの存在感が増し、特にLGとサムスンのフラットディスプレイ関連の展示はスケールが大きく、今回のIFAを象徴していた感がある。しかし、両メーカーとも昨年までの画面サイズと価格をアピールする姿勢から画質を積極的に訴える内容に変化しており、その成果は実際に会場でも確認することができた。特に動解像度とコントラストを改善する液晶関連技術には見るべき点が多かった。

LGとサムスンの大画面競争は一段落した感があり、今年は画質改善の成果を競う展示が目立った。写真はLGのフルHDプラズマテレビ(102インチ)

サムスンはBDソースを駆使してフルHDのメリットを強力にアピールした

オーディオ関連の展示は特にハイエンドを中心に比重が下がっているが、これはここ数年続く流れである。IFAよりもミュンヘンやミラノで開催されるハイエンドオーディオショーを重視するメーカーが増えているが、IFAが映像機器中心に方向転換した以上、それは当然の動きといってよい。一方でパイオニア、デノン、マランツ、ヤマハなど日本メーカーのオーディオ分野での充実ぶりは強い印象を残した。


ビクターのD-ILAプロジェクター試作機
メインテーマのハイビジョンについては、フラットディスプレイ以上にプロジェクターの画質改善の大きさが目を引いた。特にビクターのD-ILAプロジェクターと三菱の液晶プロジェクターは価格を抑えたフルHDモデルとして日本でも大きな注目を集めることは間違いない。いずれも既存の720pモデルとは一線を画すなめらかな質感をたたえており、HD DVDやBDでじっくり視聴したい製品に仕上がっている。

肝心の次世代ディスクについては、東芝が孤軍奮闘した感があるが、BDの主要メンバーである松下とソニーも共同ブースにはプレーヤーを用意し、実際に映像を観せて完成度の高さを競っていた。来場者の関心も非常に高く、メーカー個別の展示がなかった点が惜しまれる。A&VフェスタやCEATECでの本格展示を期待したいものである。


BD共同出展ブースでは各社のプレーヤーの映像を熱心に見比べる来場者が目立った

BD共同出展ブースに登場したPS3はドイツでも注目の的
(山之内正)

[IFA2006REPORT]

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