話題の新スポットを“KURO”が席巻!「PIONEER PREMIERE FESTA '08」大阪会場イベント
パイオニア(株)のホームシアターワールドを体験できるイベント「PIONEER PREMIERE FESTA '08」。好評のうちに終了した東京会場にひきつづき、18・19日には大阪でも開催された。会場となったのは、10月3日にオープンしたばかりの話題のスポット「ブリーゼプラザ」。JR大阪駅など主要ターミナル7駅と地下で接続するという好立地を誇る。レセプションにはパイオニアのスピーカー「S-A77TB」と「S-A77BS」を並んでいる来場者を包むように配置して小鳥のさえずりを流すなどの小粋な演出も。ガラス越しに差し込む陽光と相まって、爽やかな空間が生まれていた。
■山之内 正氏のセミナーは満員御礼「BDの映像と音を余すことなく引き出す」
18日は、12時からの回を筆頭に、Phile-webでも活躍中のAV評論家・山之内 正氏の講演が3回行われた。会場には、東京会場と同様プラズマモニターディスプレイ「KRP-600M」、BDプレーヤー「BDP-LX80」、フラグシップAVアンプ「SC-LX90」、スピーカー「S-1EX」などハイエンドなサラウンドシステムを構築。初回は急遽追加椅子を出すほど多くの来場者が集まり、解説に耳を傾けていた。
山之内氏は「パイオニアが昨年発表した“KURO”は、それまで『明るさ』を競っていたテレビが一斉に『暗さ』の表現の追求にシフトするほどエポックメイキングな製品だった。そして、今年発表された“KURO”は、そんな製品のさらに上をゆくもの。これまで黒だと思っていたものは、実は黒ではなかったのだなあと気付かされる」と、新“KURO”を評価。放送波やBDソフトでオペラや映画などの多彩なソースを用意し、そのみどころと“KURO”の画質、そしてホームシアターシステムが実現する音を解説した。
「ともすれば下品になりがちな鮮やかな色を、ケバケバしくなく上品に再生できるのは映像の信号を忠実に再生できているから。階調表現が緻密で、衣装などのテクスチャーをしっかり引き出している。『トリスタンとイゾルデ』の深い闇に覆われた場面なども、ディティールを表現してくれるので、シーンに説得力が生まれる」と“KURO”の画質を讃えた山之内氏。シアターシステムの音についても、「AVアンプの開発陣がチューンアップ時のリファレンスに使う『アイ・アム・レジェンド』では、誰もいなくなった街の空虚な空間の音を良く表現しているし、聞こえなかった音の存在に気付かせてくれる」と賞賛した。
「ブルーレイは『画質が良い』ことが大きく取り上げられているが、HD音声などの『いい音』を、高精細な映像と一緒に楽しめるのも利点のひとつ。映画だけでなく、音楽ソフトとしてのポテンシャルも高い。ハイクオリティな映像と音を、みなさんもぜひ楽しんでほしい」と締めくくった。
■沢口氏の講演で「サラウンド」の楽しさ・奥深さを知る
プレミアフェスタでは、同社技術顧問の沢口真生氏による「サラウンドセミナー」も行われた。NHK放送技術センター長を務め、サラウンドのオーソリティーのひとりである沢口氏。実際に放送されたドキュメンタリーやスポーツ番組を例に挙げ、サラウンドの楽しさをわかりやすく解説した。
「わたしたちは生活のなかで、360度の空間の、立体的な音を聴いているんです。この音により近いものを再現できるのが“サラウンド”。みなさんがよく知っている前方2本の『ステレオ』に比べ、5.1chの『サラウンド』はスピーカーの数が6本、つまり3倍の情報量があるということなんです」と説明。自分で収録したという波の音を、最初はステレオで、途中からサラウンドで再生し、その違いを体感させてくれた。
「サラウンドのほうは、海岸の大きさや、波がどの方向から来ているのか分かるでしょう。音の情報量が、格段にアップします」と語った沢口氏。スポーツ番組はその会場のいちばんいい席で聴ける音を再現できるよう録音するため、サラウンドで観ると楽しい……などのトリビアも伝授してくれた。
「普段テレビでやっている放送でも、サラウンド音声のものが増えています。2011年にはデジタル放送に完全に移行し、サラウンドで放送される番組がさらに増えるでしょう。必ずしも高いシステムである必要はないんです。ごく手頃なサラウンドシステムでも、ステレオとは全く違う世界を体験できるはず。ぜひ家庭でもサラウンドを楽しんでください」(沢口氏)
セミナー終了後には「サラウンドってすごいね。うちにも欲しくなった」と話す参加者の姿も見られた。
■カフェスペースは超満員。BDブースは予約でいっぱいに。
「ライフスタイルネット.com」を運営するなど、AV機器とインテリアとの融合を積極的に進めているパイオニア。東京と同じく「HUKLA」「筑波産商」とコラボしたラグジュアリーなホームシアターブースを用意していた。こちらのインテリアは、各メーカーのサイトや店舗で実際に購入することも可能。各ブースでは来場者がリラックスしたムードで映画を楽しんでいたほか、「この製品を購入したいけど、どの機器と組み合わせるのがいい?」「手持ちの機器とこの機器、リンク機能などは使える?」といった熱心な質問をぶつける来場者の姿が多く見られた。
来場者が“KURO”ホームシアターワールドの感想を語るブースも用意されており、映像や音から受けた感想を、晴れやかな顔で話していた方が多かったのが印象に残った。なお、来場した方の生の声はこちらからご覧頂くことができるので、ぜひ実際にきいてみてほしい。
今年も大好評のうちに幕を閉じた「PIONEER PREMIERE FESTA '08」。しかし“KURO”の進化は終わらない!今後も魅力を増し続けていくパイオニアのホームシアターシステムが生み出す世界に要注目だ。
(Phile-web編集部)
■山之内 正氏のセミナーは満員御礼「BDの映像と音を余すことなく引き出す」
18日は、12時からの回を筆頭に、Phile-webでも活躍中のAV評論家・山之内 正氏の講演が3回行われた。会場には、東京会場と同様プラズマモニターディスプレイ「KRP-600M」、BDプレーヤー「BDP-LX80」、フラグシップAVアンプ「SC-LX90」、スピーカー「S-1EX」などハイエンドなサラウンドシステムを構築。初回は急遽追加椅子を出すほど多くの来場者が集まり、解説に耳を傾けていた。
山之内氏は「パイオニアが昨年発表した“KURO”は、それまで『明るさ』を競っていたテレビが一斉に『暗さ』の表現の追求にシフトするほどエポックメイキングな製品だった。そして、今年発表された“KURO”は、そんな製品のさらに上をゆくもの。これまで黒だと思っていたものは、実は黒ではなかったのだなあと気付かされる」と、新“KURO”を評価。放送波やBDソフトでオペラや映画などの多彩なソースを用意し、そのみどころと“KURO”の画質、そしてホームシアターシステムが実現する音を解説した。
「ともすれば下品になりがちな鮮やかな色を、ケバケバしくなく上品に再生できるのは映像の信号を忠実に再生できているから。階調表現が緻密で、衣装などのテクスチャーをしっかり引き出している。『トリスタンとイゾルデ』の深い闇に覆われた場面なども、ディティールを表現してくれるので、シーンに説得力が生まれる」と“KURO”の画質を讃えた山之内氏。シアターシステムの音についても、「AVアンプの開発陣がチューンアップ時のリファレンスに使う『アイ・アム・レジェンド』では、誰もいなくなった街の空虚な空間の音を良く表現しているし、聞こえなかった音の存在に気付かせてくれる」と賞賛した。
「ブルーレイは『画質が良い』ことが大きく取り上げられているが、HD音声などの『いい音』を、高精細な映像と一緒に楽しめるのも利点のひとつ。映画だけでなく、音楽ソフトとしてのポテンシャルも高い。ハイクオリティな映像と音を、みなさんもぜひ楽しんでほしい」と締めくくった。
■沢口氏の講演で「サラウンド」の楽しさ・奥深さを知る
プレミアフェスタでは、同社技術顧問の沢口真生氏による「サラウンドセミナー」も行われた。NHK放送技術センター長を務め、サラウンドのオーソリティーのひとりである沢口氏。実際に放送されたドキュメンタリーやスポーツ番組を例に挙げ、サラウンドの楽しさをわかりやすく解説した。
「わたしたちは生活のなかで、360度の空間の、立体的な音を聴いているんです。この音により近いものを再現できるのが“サラウンド”。みなさんがよく知っている前方2本の『ステレオ』に比べ、5.1chの『サラウンド』はスピーカーの数が6本、つまり3倍の情報量があるということなんです」と説明。自分で収録したという波の音を、最初はステレオで、途中からサラウンドで再生し、その違いを体感させてくれた。
「サラウンドのほうは、海岸の大きさや、波がどの方向から来ているのか分かるでしょう。音の情報量が、格段にアップします」と語った沢口氏。スポーツ番組はその会場のいちばんいい席で聴ける音を再現できるよう録音するため、サラウンドで観ると楽しい……などのトリビアも伝授してくれた。
「普段テレビでやっている放送でも、サラウンド音声のものが増えています。2011年にはデジタル放送に完全に移行し、サラウンドで放送される番組がさらに増えるでしょう。必ずしも高いシステムである必要はないんです。ごく手頃なサラウンドシステムでも、ステレオとは全く違う世界を体験できるはず。ぜひ家庭でもサラウンドを楽しんでください」(沢口氏)
セミナー終了後には「サラウンドってすごいね。うちにも欲しくなった」と話す参加者の姿も見られた。
■カフェスペースは超満員。BDブースは予約でいっぱいに。
「ライフスタイルネット.com」を運営するなど、AV機器とインテリアとの融合を積極的に進めているパイオニア。東京と同じく「HUKLA」「筑波産商」とコラボしたラグジュアリーなホームシアターブースを用意していた。こちらのインテリアは、各メーカーのサイトや店舗で実際に購入することも可能。各ブースでは来場者がリラックスしたムードで映画を楽しんでいたほか、「この製品を購入したいけど、どの機器と組み合わせるのがいい?」「手持ちの機器とこの機器、リンク機能などは使える?」といった熱心な質問をぶつける来場者の姿が多く見られた。
来場者が“KURO”ホームシアターワールドの感想を語るブースも用意されており、映像や音から受けた感想を、晴れやかな顔で話していた方が多かったのが印象に残った。なお、来場した方の生の声はこちらからご覧頂くことができるので、ぜひ実際にきいてみてほしい。
今年も大好評のうちに幕を閉じた「PIONEER PREMIERE FESTA '08」。しかし“KURO”の進化は終わらない!今後も魅力を増し続けていくパイオニアのホームシアターシステムが生み出す世界に要注目だ。
(Phile-web編集部)