HOME > ニュース > パナソニック、1080/60プログレッシブ記録対応のフルHDビデオカメラ「HDC-TM700」を発売

RGBの各色センサー搭載「新・3MOS」採用

パナソニック、1080/60プログレッシブ記録対応のフルHDビデオカメラ「HDC-TM700」を発売

公開日 2010/02/10 10:50 ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
パナソニックは、1920×1080/60プログレッシブ記録に対応したフルHDビデオカメラ「HDC-TM700」を3月10日に発売する。本機はRGBの各色センサー搭載「新・3MOS」や96GB内蔵メモリーを採用した新たなフラグシップモデルとなる。

■内蔵メモリー+SDカード ハイブリッドモデル
HDC-TM700/¥OPEN(予想実売価格150,000円前後)


HDC-TM700
記録媒体には96GBの内蔵メモリーとSDXC/SDHC/SDメモリーカードをハイブリッドで採用する。それぞれに動画・静止画の記録が可能だ。本体カラーはメタリックグレー。

本機は305万画素の1/4.1型MOSセンサーを3基搭載した「3MOSセンサー」システムを採用。RGB(赤・青・緑)の光の3原色をプリズムで正確に分け、それぞれの色を専用の3つのセンサーで処理する方式を採用し、よりきめ細かな色彩再現を可能にしている。総画素数915万画素、動画有効画素759万画素、静止画最大約789万画素の高画質記録が行える。また動画撮影中にフォトショットボタンを押せば、最大1,330万画素の静止画を同時に記録することもできる。

低照度撮影時のノイズも大幅に低減されている。レンズは大口径の新ライカ ディコマーレンズを搭載。レンズのF値はF1.5〜F2.8とし、前モデルのTM350から約1.4倍の明るさを実現した。

映像エンジンは「HDクリスタルエンジンPro」を搭載し、低照度撮影時のノイズを高精度に抑制。TM350比で輝度ノイズを約1/2、色ノイズを約1/5に改善している。

レンズに関しては、TM350で44.9mm(35mm換算/16対9動画撮影時)だった広角幅を35mmとし、撮影範囲可能な画角を広げている。本機専用のオプションとして0.7倍ワイドコンバージョンレンズ「VW-W4607H」(広角24mm)、0.8倍ワイドコンバージョンレンズ「VW-WE08H」(広角28mm)も2月に発売される予定だ。

また本機の大きな特徴に「1920×1080/60p」フルHD記録への対応が挙げられる。従来機で行っていた映像信号のI/P変換処理を介さずに、全てのコマがプログレッシブで記録されるため、インターレース記録の映像に比べて約2倍もの密な情報量を持つ高精細映像が撮影できる。プログレッシブ記録のモードは本体に設けられたダイレクトアクセスボタンを押すことで切替えが行える。プログレッシブ記録時のビットレートは約28Mbps固定となり、独自方式のファイルで記録される。プログレッシブ記録されたファイルは撮影後、同梱されるアプリケーション「HD Writer AE2.0」でのみ再生・編集が行え、同社のビデオレコーダー“DIGA”への保存・再生・ダビングなどは不可となる。

1080/60プログレッシブモードへの切替ボタンを配置する

プログレッシブ記録開始時に表示されるアラート

その他、撮影時の映像記録は「HA(約17Mbps)」「HG(約13Mbps)」「HX(約9Mbps)」「HE(約5Mbps)」の4モードを設けており、本機では全てのモードがAVCHD規格による1920フルHD動画記録を実現している。

撮影時の手ブレ補正にも新機能を追加し、高画質な映像記録を可能にしている。本機に新設された「iAズーム」の機能では、映像エンジンは「HDクリスタルエンジンPro」に映像の輪郭部/ディティール/平坦部をそれぞれ特定し最適な画像処理を行う超解像技術を搭載した。本機が搭載するレンズは12倍の光学ズームに対応するほか、18倍まで超解像処理処理を行いながらズームをかけるiAズームに対応。iAズーム時には、最望遠撮影時にもハイビジョンの高画質を維持した撮影が可能となっている。標準被写体照度は1,400ルクス、最低照度は1.6ルクス。

また同社のデジタルカメラ“LUMIX”シリーズにも搭載されている手ブレ補正技術「POWER O.I.S.」を採用。進化したジャイロセンサーにより微細な手ブレを検出し、「HDクリスタルエンジンPro」で検出した手ブレを高度な演算処理により抑えることで、従来機以上に精密な手ブレ補正を実現している。これによりズーム時に発生しがちなゆっくりとした揺れが原因の手ブレ、または歩きながらのワイド撮影時の手ブレなどが大幅に低減される。

デジタルカメラ“LUMIX”シリーズにも採用されている「個人認識」機能がデジタルビデオカメラとして本機に初めて搭載された点も特徴のひとつ。こちらは登録した人の顔のデータを基に、撮影時にその人の顔を見つけて、優先的にピントと露出を自動で合わせられる機能だ。登録は6人まで行え、各人が同時にフレームインした際に便利な「優先順位」を付ける機能も設けられている。顔認識は正面と横顔に対応しており、正体時は平面360度の回転まで認識できる。また従来機TM350にも搭載されていた、被写体の自動追尾機能「追っかけフォーカス」も踏襲されている。

音声記録用には5つのマイク素子を設けた5.1chサラウンド記録が可能な本体内蔵マイクを搭載。望遠撮影時に正面方向の音にズーミングできる「ズームマイクモード」や、被写体周囲の音のみクリアに収音する「ガンマイクモード」などを採用するほか、「風音キャンセラー」の採用により、屋外撮影時に発生しがちな風雑音だけを自動認識してキャンセルすることができる。

静止画は写真モードでは最大1,420万画素、動画・静止画同時記録時には最大1,330万画素で撮影できる。

また動画撮影時に便利な「笑顔オートシャッター機能」を搭載。被写体の人物が笑った際に、最も良い表情の“笑顔のピーク”を見つけて記録する。手ブレやピンぼけなどの失敗撮影時には記録しないという判断もカメラの側で自動で行うため、動画を撮影するだけで被写体の笑顔を集めた写真集なども作ることができる。なお、本機能は個人認識と組み合わせて使うことも可能だ。

また撮影時の便利なサポート機能として、液晶モニターの開閉だけで電源のON/OFFが操作できる機能を搭載。スリープ状態から液晶モニターを開いて約0.6秒で撮影スタンバイになる「クイックスタート」も従来通り搭載するが、本機では電源OFFからモニターを開いて約1秒で撮影スタンバイ状態に起動できるため、よりバッテリーの消費を抑えながらの撮影が可能だ。


背面に搭載するバッテリーパック
撮影後の映像を再生するための機能には、長時間に渡り撮影した映像の中からビデオカメラが自動でハイライトシーンを選択して再生する「ハイライト再生機能」を搭載。再生時間を1分/3分/5分の中から設定するだけで、顔/おっかけフォーカス/シーンチェンジなど重要度の高い情報を自動で検出し、最長5分のハイライトシーンをまとめたムービーが視聴できる。また個人認識機能で登録した人物の顔が写ったシーンのみを抽出して再生する「顔ハイライト再生」も新たに採用されている。

カメラで記録した映像は同社製プラズマテレビ“VIERA”やハイビジョンレコーダー“DIGA”など、AVCHD対応機器と連携して、SDカード経由で簡単に大画面視聴が楽しめる。VIERA Linkにも対応しており、HDMI接続によりカメラで撮影した映像が大画面テレビでも手軽に楽しめる。またレコーダーとの連携では、USBケーブルでつなぎ、記録した動画を一気にダビングして楽しめる機能も備わる。また同社製DVDライターとの連携では、USBケーブルで接続してDVDディスクへのフル HD/SD映像のコピーも手軽に行える。


【問い合わせ先】
パナソニック お客様ご相談センター
TEL/0120-878-365

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

製品スペックやデータを見る
  • ジャンルメモリームービー
  • ブランドPANASONIC
  • 型番HDC-TM700
  • 発売日2010年3月10日
  • 価格¥OPEN(予想実売価格150,000円前後)
●記録メディア:96GB 内蔵メモリー、SD/SDHC/SDXCメモリーカード ●映像圧縮方式:MPEG-4 AVC/H.264 ●音声方式:Dolby Digital(Dolby AC3)/5.1ch(内蔵マイク) 2ch(外部マイク) ●撮像素子:1/4.1型MOS 固体撮像素子 総画素305万×3 ●ズーム:光学12倍/iAズーム18倍/デジタル30倍/スーパーデジタル120倍 ●液晶モニター:3.0型ワイド液晶モニター(約23万画素) ●外形寸法:66W×69H×138Dmm(突起部含む) ●質量:本体約380g、撮影時質量約440g