開発期間10年を費やした新フラグシップ
ゼンハイザー、デジタル方式の「D9000」新ワイヤレスマイクシステム
ゼンハイザージャパン(株)は、国際放送機器展「Inter BEE」の開催に合わせて、ゼンハイザーのワイヤレスサウンドシステム新製品「DIGITAL D9000」シリーズの記者発表会を開催した。
発表会はInter BEEが開催されている幕張メッセ会場近くのホテルで開催された。同社はInter BEE会場で「DIGITAL D9000」シリーズの展示を行っているが(関連ニュース)、記者発表会ではゼンハイザー本社から製品開発担当者も来日し、製品の詳しい特徴を紹介した。
冒頭にはゼンハイザー本社のフォルカー・シュミット氏が日本語で挨拶を行った。今回発表された「DIGITAL D9000」シリーズを「創業67年以来最も大きなプロジェクトだった」と振り返るシュミット氏。開発のスタートは今から遡ること10年前。「私たちの開発目標はすべてのアナログ方式のワイヤレスマイクロフォンシステムを超えることでした。完成した製品はデジタル方式による最高のサウンドを実現した以外にも、安定した伝送、マルチチャンネルアプリケーション、簡単なセットアップとコントロール、低遅延が特徴です」とシュミット氏は胸を張った。新製品は10月から欧米地域を起点に出荷を開始したという。シュミット氏は過酷な環境の中でテストを繰り返し、完成させたという「DIGITAL D9000」シリーズを「ぜひ多くのプロフェッショナルの方々に選んで、使っていただきたい」とコメントした。
続いて登壇したのはゼンハイザー本社から来日したプロオーディオ部門のマーケティングマネージャーを務めるスヴェン・ボッチャー氏。ボッチャー氏は新製品の優れた性能を示すため、実演によるデモンストレーションを交えながらプレゼンテーションを行った。
「ワイヤレスの最高傑作」を追求したという「DIGITAL D9000」シリーズは、ゼンハイザーのワイヤレスマイクロフォンシステムの新たなフラグシップに位置づけられる。非圧縮のデジタル音声信号伝送を特徴とし、相互変調が無く、アナログのワイヤレスシステムよりもクリアで高精細なワイヤレスサウンドを実現している。また多機能かつ簡易なコントロールシステムも提供する。
システムの中核に位置づけられるのがマルチチャンネルオーディオレシーバー「EM 9046」。470MHzから798MHzまでのUHFレンジをカバーする328MHzのスイッチングバンドを備えるデジタル受信チャンネルを、8つ同時に使用することができる。UIもアイコン操作による直感的なオペレーションを実現しており、本体フロントパネルに設けられた大型TFTディスプレイでシステム全体の現況を把握しながら各機器をコントロールすることが可能だ。グラフィックスペクトラム解析機とRFレベルレコーダーも内蔵する。RFケーブルを使ったアンテナのリモートコントロールにも対応した。またアップグレードやメンテナンスはモジュールの追加・交換により行うことができる。
出力についてもアナログ対応のほかAES3などデジタル出力も可能。マルチコアのアウトプットにも対応する。ボディパック、ハンドヘルドのトランスミッターともにコマンドファンクションという機能を搭載しており、トランスミッターから入力された音声の出力先をメイン/セカンダリーのアウトプットを手元で切替えて出力ができる。
マイクロフォン(=ハンドヘルド・トランスミッター)「SKM 9000」はブラックとシルバーの2色のカラーバリエーションを用意。マイクカプセルはノイマンの「KK204」「KK205」のほか、ゼンハイザーのワイヤレスモニタリングシステム「G3/2000」シリーズとも互換性を持たせている。9000シリーズのマイクヘッド「ME 9005」「ME 9004」「ME 9002」はポップ感度を低く設計するとともに、ハンドリングノイズを回避するためにショックマウントを内蔵している。バッテリーはリチウムイオン充電池のほか、乾電池のバッテリーパックも仕様できる。
「SK 9000」はコンパクト・軽量なデジタルボディーパック送信機。3ピンのLemoコネクターのラベリアマイクに対応しており、ラインレベル信号のギター等の楽器に対しても、ケーブル使用時と同様に音声を送信できる。ハウジングはダイキャストマグネシウムを採用することで、軽量性と堅牢性、加えて優れた可搬性を獲得させている。UIもアイコンベースのメニュー構造と、送信機との赤外線同期を実現したことにより、素早く手軽なセッティングを実現。バッテリーはリチウムイオン充電池にも対応する。
ボッチャー氏は本機の開発経緯を振り返り、「ワイヤレスのオーディオクオリティにおける最高峰を目指すため、私たちは綿密な計画を立て、幾度となくチャレンジを繰り返してD9000シリーズを完成させた」とコメント。最初にプロトタイプを完成させた後、そこから量産化にこぎ着けるまで息の長い取り組みが必要だったと苦労の過程を紹介し、完成した新製品の出来映えに自信をみせた。なお「DIGITAL D9000」シリーズの日本国内導入時期については、今後決定し次第、ゼンハイザージャパンからアナウンスされる予定だ。
本日の新製品記者発表会にはミュージシャンの、つのだ☆ひろ氏がゲストとして登場した。つのだ氏は「ミュージシャンは自身のライブで使用する音響システムにこだわるもの。ゲインの大きさ、クリアなサウンドなど、良質なパフォーマンスから自分はゼンハイザーを使い続けている」とコメント。新たなDIGITAL D9000シリーズの音響性能をアナログシステムと比較するデモンストレーションを担当しつつ、ステージ上で歌声を披露した。デモンストレーションではゼンハイザーのアナログワイヤレスシステムと、最新の「DIGITAL D9000」シリーズの比較試聴などが実践とともに紹介された。
発表会はInter BEEが開催されている幕張メッセ会場近くのホテルで開催された。同社はInter BEE会場で「DIGITAL D9000」シリーズの展示を行っているが(関連ニュース)、記者発表会ではゼンハイザー本社から製品開発担当者も来日し、製品の詳しい特徴を紹介した。
冒頭にはゼンハイザー本社のフォルカー・シュミット氏が日本語で挨拶を行った。今回発表された「DIGITAL D9000」シリーズを「創業67年以来最も大きなプロジェクトだった」と振り返るシュミット氏。開発のスタートは今から遡ること10年前。「私たちの開発目標はすべてのアナログ方式のワイヤレスマイクロフォンシステムを超えることでした。完成した製品はデジタル方式による最高のサウンドを実現した以外にも、安定した伝送、マルチチャンネルアプリケーション、簡単なセットアップとコントロール、低遅延が特徴です」とシュミット氏は胸を張った。新製品は10月から欧米地域を起点に出荷を開始したという。シュミット氏は過酷な環境の中でテストを繰り返し、完成させたという「DIGITAL D9000」シリーズを「ぜひ多くのプロフェッショナルの方々に選んで、使っていただきたい」とコメントした。
続いて登壇したのはゼンハイザー本社から来日したプロオーディオ部門のマーケティングマネージャーを務めるスヴェン・ボッチャー氏。ボッチャー氏は新製品の優れた性能を示すため、実演によるデモンストレーションを交えながらプレゼンテーションを行った。
「ワイヤレスの最高傑作」を追求したという「DIGITAL D9000」シリーズは、ゼンハイザーのワイヤレスマイクロフォンシステムの新たなフラグシップに位置づけられる。非圧縮のデジタル音声信号伝送を特徴とし、相互変調が無く、アナログのワイヤレスシステムよりもクリアで高精細なワイヤレスサウンドを実現している。また多機能かつ簡易なコントロールシステムも提供する。
システムの中核に位置づけられるのがマルチチャンネルオーディオレシーバー「EM 9046」。470MHzから798MHzまでのUHFレンジをカバーする328MHzのスイッチングバンドを備えるデジタル受信チャンネルを、8つ同時に使用することができる。UIもアイコン操作による直感的なオペレーションを実現しており、本体フロントパネルに設けられた大型TFTディスプレイでシステム全体の現況を把握しながら各機器をコントロールすることが可能だ。グラフィックスペクトラム解析機とRFレベルレコーダーも内蔵する。RFケーブルを使ったアンテナのリモートコントロールにも対応した。またアップグレードやメンテナンスはモジュールの追加・交換により行うことができる。
出力についてもアナログ対応のほかAES3などデジタル出力も可能。マルチコアのアウトプットにも対応する。ボディパック、ハンドヘルドのトランスミッターともにコマンドファンクションという機能を搭載しており、トランスミッターから入力された音声の出力先をメイン/セカンダリーのアウトプットを手元で切替えて出力ができる。
マイクロフォン(=ハンドヘルド・トランスミッター)「SKM 9000」はブラックとシルバーの2色のカラーバリエーションを用意。マイクカプセルはノイマンの「KK204」「KK205」のほか、ゼンハイザーのワイヤレスモニタリングシステム「G3/2000」シリーズとも互換性を持たせている。9000シリーズのマイクヘッド「ME 9005」「ME 9004」「ME 9002」はポップ感度を低く設計するとともに、ハンドリングノイズを回避するためにショックマウントを内蔵している。バッテリーはリチウムイオン充電池のほか、乾電池のバッテリーパックも仕様できる。
「SK 9000」はコンパクト・軽量なデジタルボディーパック送信機。3ピンのLemoコネクターのラベリアマイクに対応しており、ラインレベル信号のギター等の楽器に対しても、ケーブル使用時と同様に音声を送信できる。ハウジングはダイキャストマグネシウムを採用することで、軽量性と堅牢性、加えて優れた可搬性を獲得させている。UIもアイコンベースのメニュー構造と、送信機との赤外線同期を実現したことにより、素早く手軽なセッティングを実現。バッテリーはリチウムイオン充電池にも対応する。
ボッチャー氏は本機の開発経緯を振り返り、「ワイヤレスのオーディオクオリティにおける最高峰を目指すため、私たちは綿密な計画を立て、幾度となくチャレンジを繰り返してD9000シリーズを完成させた」とコメント。最初にプロトタイプを完成させた後、そこから量産化にこぎ着けるまで息の長い取り組みが必要だったと苦労の過程を紹介し、完成した新製品の出来映えに自信をみせた。なお「DIGITAL D9000」シリーズの日本国内導入時期については、今後決定し次第、ゼンハイザージャパンからアナウンスされる予定だ。
本日の新製品記者発表会にはミュージシャンの、つのだ☆ひろ氏がゲストとして登場した。つのだ氏は「ミュージシャンは自身のライブで使用する音響システムにこだわるもの。ゲインの大きさ、クリアなサウンドなど、良質なパフォーマンスから自分はゼンハイザーを使い続けている」とコメント。新たなDIGITAL D9000シリーズの音響性能をアナログシステムと比較するデモンストレーションを担当しつつ、ステージ上で歌声を披露した。デモンストレーションではゼンハイザーのアナログワイヤレスシステムと、最新の「DIGITAL D9000」シリーズの比較試聴などが実践とともに紹介された。