「Spotify ソーシャルミュージック」開催
Spotifyで「音楽への接し方が劇的に変わる」 − 同社幹部や音楽プロデューサーらが対談
Spotifyは、ソーシャルメディアウィークのセッション「Spotify ソーシャルミュージック」に参加。スポティファイジャパン(株)の野本晶氏やA&Rプロデューサーの寿福知之氏らが登壇し、サブスクリプション型音楽配信である同サービスの特徴や音楽市場動向について語り合った。
■Spotifyは「驚異的な有料会員率」
Spotifyは、欧米やアジア地域の一部などで展開されているサブスクリプション型音楽配信サービス。日本法人のスポティファイジャパンや日本での公式Facebookページも存在し、「日本でのサービス利用は現在準備中」と以前からアナウンスされているが、本日のセッションでは、日本上陸の発表などは行われなかった。
野本氏は、ワールドワイドでのSpotifyの現状について、月間2,400万人以上のアクティブユーザーを抱え、そのうち600万人以上が有料会員になっていると紹介。「通常、こういうサービスは7%程度の有料会員率というのが一般的で、この割合は驚異的な数字だ」とコメントする。
なお、Spotifyでは広告が挿入されたり利用時間や聴取方法に制限がある無料会員、広告なしで利用時間制限も外れる「Unlimited」会員、さらにスマートフォンのアプリからも利用できるようになったりする「Premium」会員という3つのコースを用意。Unlimited会員が160kbpsでの配信であるのに対し、Premiumでは320kbpsになるといった差も存在している。会場には特別デモ機も展示されていたが、説明員によれば「料金がどうなるかは分からないが、(ビットレートなどのサービス内容は)日本でも基本的には海外と同様になる予定」だという。
現在はメジャーレーベル、インディーズ合わせて2,000万曲以上を取り揃えているが、野本氏は「定額聴き放題だからといっても『2,000万曲すべてを聴いてやろう』というユーザーはいない。自分の聴きたい音楽を聴けるかどうかが重要だ」とコメント。視聴履歴や、フォローでつながっている他ユーザー、Facebookでの友人の動向などを判断しての楽曲レコメンドを行う「ディスカバリー」機能などによって、Spotifyはそうした点に対処しているとした。
また、Facebookとの相性の良さもアピール。「あたかもFacebook上で音楽が流れているような感じ」(野本氏)だという、自分が今どんな曲を聴いているのかをFacebook上で公開できる機能を備えていることや、アーティストの「Lorde」をFacebookの初代CEOであるショーン・パーカー氏がSpotifyのプレイリストで紹介したことが後のビルボードチャート1位獲得のきっかけになったことなどを紹介した。
■「自分のiTunseのライブラリじゃないかと思うくらいのレスポンス」
KADOKAWAメディアファクトリーで現在7つの音楽レーベルを抱えるA&Rプロデューサーの寿福氏は、実際にSpotifyを利用してみての感想について、「再生が速くてストレスがない。音楽への接し方が劇的に変わると思う」とコメント。
トラックメーカーやプロデューサーとしても活動するDJ Chika a.k.a. INHERIT氏も、「インターフェースが本当に見やすい。検索も自分のiTunseのライブラリじゃないかと思うくらいのレスポンスだ」と、快適に操作できる点を気に入っていると述べた。
また、東京エスムジカのリーダーで、他アーティストへの楽曲提供を行う傍らで、大学などで音楽とITメディアに関する授業や講演も行う早川大地氏も、「ユーザーとしてはこんなに便利なものはないし、ユーザーの行動データなど、音楽の作り手側としてみると、とんでないデータを持っている」とコメント。
早川氏はまた「ワールドミュージックおたく」でもあるとのことで、「当時は現地で買ったり、UK amazonから取り寄せたりしていた楽曲や、東南アジアのインディーズもSpotifyで結構みつかる」とラインナップの幅広さも称賛した。
■日本のリアルな音楽ファン動向はシングルCDよりもYouTubeのチャートに表れる?
野本氏はまた、日本の音楽市場の現状を示すデータとして、CDシングル、音楽配信、そしてストリーミングの一例としてYouTubeでの音楽ランキングチャートを紹介。
これに対し寿福氏は「リアルな影響力はシングルCDチャートよりもYoutubeに見られるように感じる」とコメント。「自分の仕事でも、オリコンチャートを気にすることが以前より少なくなった」と、音楽ファンのよりリアルな動向がオンライン上に見られるようになっているとした。
また、楽曲の購入方法について、CD購入が29.4%(前年比2.6%マイナス)、ダウンロードが12.1%(前年比4.1%マイナス)、CDレンタルが21.6%(前年比1.8%マイナス)だったという2012年の調査結果も紹介。
一方で無料動画共有サイトで楽曲に触れたという回答は前年比5.5%プラスの60%だったことにも触れ、「動画以外の方法が軒並み減っているのが日本ぽいと感じるが、音楽を聴く人は減っていない。むしろ増えていると思う」とコメント。「『何かで音楽を聴いて音楽を買っちゃった』というきっかけにSpotifyがなれることを目指している」と続けた。
■Spotifyは「驚異的な有料会員率」
Spotifyは、欧米やアジア地域の一部などで展開されているサブスクリプション型音楽配信サービス。日本法人のスポティファイジャパンや日本での公式Facebookページも存在し、「日本でのサービス利用は現在準備中」と以前からアナウンスされているが、本日のセッションでは、日本上陸の発表などは行われなかった。
野本氏は、ワールドワイドでのSpotifyの現状について、月間2,400万人以上のアクティブユーザーを抱え、そのうち600万人以上が有料会員になっていると紹介。「通常、こういうサービスは7%程度の有料会員率というのが一般的で、この割合は驚異的な数字だ」とコメントする。
なお、Spotifyでは広告が挿入されたり利用時間や聴取方法に制限がある無料会員、広告なしで利用時間制限も外れる「Unlimited」会員、さらにスマートフォンのアプリからも利用できるようになったりする「Premium」会員という3つのコースを用意。Unlimited会員が160kbpsでの配信であるのに対し、Premiumでは320kbpsになるといった差も存在している。会場には特別デモ機も展示されていたが、説明員によれば「料金がどうなるかは分からないが、(ビットレートなどのサービス内容は)日本でも基本的には海外と同様になる予定」だという。
現在はメジャーレーベル、インディーズ合わせて2,000万曲以上を取り揃えているが、野本氏は「定額聴き放題だからといっても『2,000万曲すべてを聴いてやろう』というユーザーはいない。自分の聴きたい音楽を聴けるかどうかが重要だ」とコメント。視聴履歴や、フォローでつながっている他ユーザー、Facebookでの友人の動向などを判断しての楽曲レコメンドを行う「ディスカバリー」機能などによって、Spotifyはそうした点に対処しているとした。
また、Facebookとの相性の良さもアピール。「あたかもFacebook上で音楽が流れているような感じ」(野本氏)だという、自分が今どんな曲を聴いているのかをFacebook上で公開できる機能を備えていることや、アーティストの「Lorde」をFacebookの初代CEOであるショーン・パーカー氏がSpotifyのプレイリストで紹介したことが後のビルボードチャート1位獲得のきっかけになったことなどを紹介した。
■「自分のiTunseのライブラリじゃないかと思うくらいのレスポンス」
KADOKAWAメディアファクトリーで現在7つの音楽レーベルを抱えるA&Rプロデューサーの寿福氏は、実際にSpotifyを利用してみての感想について、「再生が速くてストレスがない。音楽への接し方が劇的に変わると思う」とコメント。
トラックメーカーやプロデューサーとしても活動するDJ Chika a.k.a. INHERIT氏も、「インターフェースが本当に見やすい。検索も自分のiTunseのライブラリじゃないかと思うくらいのレスポンスだ」と、快適に操作できる点を気に入っていると述べた。
また、東京エスムジカのリーダーで、他アーティストへの楽曲提供を行う傍らで、大学などで音楽とITメディアに関する授業や講演も行う早川大地氏も、「ユーザーとしてはこんなに便利なものはないし、ユーザーの行動データなど、音楽の作り手側としてみると、とんでないデータを持っている」とコメント。
早川氏はまた「ワールドミュージックおたく」でもあるとのことで、「当時は現地で買ったり、UK amazonから取り寄せたりしていた楽曲や、東南アジアのインディーズもSpotifyで結構みつかる」とラインナップの幅広さも称賛した。
■日本のリアルな音楽ファン動向はシングルCDよりもYouTubeのチャートに表れる?
野本氏はまた、日本の音楽市場の現状を示すデータとして、CDシングル、音楽配信、そしてストリーミングの一例としてYouTubeでの音楽ランキングチャートを紹介。
これに対し寿福氏は「リアルな影響力はシングルCDチャートよりもYoutubeに見られるように感じる」とコメント。「自分の仕事でも、オリコンチャートを気にすることが以前より少なくなった」と、音楽ファンのよりリアルな動向がオンライン上に見られるようになっているとした。
また、楽曲の購入方法について、CD購入が29.4%(前年比2.6%マイナス)、ダウンロードが12.1%(前年比4.1%マイナス)、CDレンタルが21.6%(前年比1.8%マイナス)だったという2012年の調査結果も紹介。
一方で無料動画共有サイトで楽曲に触れたという回答は前年比5.5%プラスの60%だったことにも触れ、「動画以外の方法が軒並み減っているのが日本ぽいと感じるが、音楽を聴く人は減っていない。むしろ増えていると思う」とコメント。「『何かで音楽を聴いて音楽を買っちゃった』というきっかけにSpotifyがなれることを目指している」と続けた。