“和”の店舗デザインでインバウンド需要に応える
お台場2店舗目の「Air Bic Camera」 、ダイバーシティ東京プラザ店の特徴と狙いとは?
東京・お台場の「ダイバーシティ東京 プラザ」に11月からオープンした「Air Bic Camera ダイバーシティ東京 プラザ店」。同店舗の特徴や売り場展開の狙いを、オーディオビジュアル業界専門誌「Senka21」編集部が取材した。
■外国人客も安心。充実の買い物環境
日本空港ビルディング株式会社と株式会社ビックカメラが共同出資するAir BIC株式会社は11月2日、東京・お台場の商業施設「ダイバーシティ東京 プラザ」に、「Air Bic Camera ダイバーシティ東京 プラザ店」をオープンした。お台場エリアには17年4月、「Air Bic Camera アクアシティお台場店」をすでに出店するが、一大観光地としてさらに高まる“お台場”の旺盛なインバウンド需要の取り込みを狙う。
近接する売り場面積約350m2のAir Bic Cameraアクアシティお台場店では、東京の土産菓子、近隣のオフィスやマンション在住者向けのコピー用紙や消耗品・日用品も充実する。これに対し、ダイバーシティ東京 プラザ店は70m2とコンパクト。しかも、同エリア最大級の商業施設「ダイバーシティ東京 プラザ」内に立地することもあり、メインターゲットをインバウンドに明確化したのが大きな違いとなる。
店舗デザインは神社の鳥居などに象徴される赤色を基調に、障子や格子をイメージした装飾、提灯やのれんを用いた店内サインを採り入れるなど和のデザインを全面に打ち出した。展示商品のプライスカードのほとんどに中国語と英語を併記。目立つカウンター頭上には人民元/円の為替換算レートを大きく表示する。消費税免税の会計や購入品をホテルや空港へ配送するサービスにも対応し、随所に配したPOPや店内アナウンスで告知。外国人客に対してわかりやすく、安心して買い物が楽しめる環境を提供する。
ただし、インバウンドのイメージが高い観光地“お台場”だが、「実際に足を運ぶと、修学旅行の生徒や家族連れ、サラリーマンなど日本の方も大変多いことがわかります。そこで、限られた売り場スペースに、国内向けの物も厳選して品揃えしました。言わば、ビックカメラの人気商品が凝縮されており、幅広いニーズに対応できます」とアピールする。谷中店長はじめスタッフは6名。外国語を話せるスタッフがいないこともあり、全員が「POCKETALK(ポケトーク)W」を携帯。接客ツールとして活用する。
■フットワークの軽さが最大の持ち味
赤を基調とした店舗デザインが遠目からも目を引くが、「店の前で立ち止まっていただかないことには話になりません」とレジカウンターを低めに構え、通りがかる人々からの視認性を向上。通路両側の什器の上からはワイヤーネットが渡され、商品をぶら下げて展示。「遠くから見てもとにかく目立つ。広いとは言えないスペースながら商品がいっぱい揃っているなとの印象を与える工夫を凝らしています」とアイデアを満載する。店頭で大きく扱うステンレスボトルは海外旅行客から長らく土産物として高い人気を誇るアイテムだ。
品揃えでは、インバウンドで土産用としても人気が高い掃除機や理美容を充実させた。生活家電や美容家電は製品表記からも、海外仕様のものを中心に品揃えされていることがお客様にも一目瞭然だ。
さらに、所狭しと商品が並べられ、国内外問わず若い人から高い人気を誇る「チェキ」もボリューム感いっぱいの品揃えで展開する。隣接するイヤホンコーナーとともに若いお客様を意識してアピール、力を入れる。
「これからしっかりとお客様に商品をご案内して、コミュニケーションの中から掴めるニーズをどんどん先取りして売り場を進化させていきます。品揃えに解はありませんからね。日々新しく、そのフットワークの軽さこそがAir Bic Cameraという店舗形態のメリットであり、最大の持ち味ですから」とさらなる進化へ向けて意気込みを見せる。
海外旅行客が限られた買い物時間の中で欲しいものを探し出せる。そのための凝縮した品揃えや見せ方に磨きをかけるAir Bic Camera。昨年11月28日には、都市型小型店の新業態「ビックカメラセレクト原宿店」を、学生を中心とした若い女性や訪日外国人観光客が多い原宿・竹下通りにオープンしたが、そこにもそのエッセンスやノウハウは活かされる。
林立する大型家電量販店の出店余地は限られる。片や、ネットショッピングが勢いよく伸長する。そうした中、お客様に足を運んでもらえる新しい店舗展開の在り方を提案するAir Bic Camera。これまでには実現できなかったような場所への出店など、そのノウハウを活かした今後の展開が大いに注目される。
■外国人客も安心。充実の買い物環境
日本空港ビルディング株式会社と株式会社ビックカメラが共同出資するAir BIC株式会社は11月2日、東京・お台場の商業施設「ダイバーシティ東京 プラザ」に、「Air Bic Camera ダイバーシティ東京 プラザ店」をオープンした。お台場エリアには17年4月、「Air Bic Camera アクアシティお台場店」をすでに出店するが、一大観光地としてさらに高まる“お台場”の旺盛なインバウンド需要の取り込みを狙う。
近接する売り場面積約350m2のAir Bic Cameraアクアシティお台場店では、東京の土産菓子、近隣のオフィスやマンション在住者向けのコピー用紙や消耗品・日用品も充実する。これに対し、ダイバーシティ東京 プラザ店は70m2とコンパクト。しかも、同エリア最大級の商業施設「ダイバーシティ東京 プラザ」内に立地することもあり、メインターゲットをインバウンドに明確化したのが大きな違いとなる。
店舗デザインは神社の鳥居などに象徴される赤色を基調に、障子や格子をイメージした装飾、提灯やのれんを用いた店内サインを採り入れるなど和のデザインを全面に打ち出した。展示商品のプライスカードのほとんどに中国語と英語を併記。目立つカウンター頭上には人民元/円の為替換算レートを大きく表示する。消費税免税の会計や購入品をホテルや空港へ配送するサービスにも対応し、随所に配したPOPや店内アナウンスで告知。外国人客に対してわかりやすく、安心して買い物が楽しめる環境を提供する。
ただし、インバウンドのイメージが高い観光地“お台場”だが、「実際に足を運ぶと、修学旅行の生徒や家族連れ、サラリーマンなど日本の方も大変多いことがわかります。そこで、限られた売り場スペースに、国内向けの物も厳選して品揃えしました。言わば、ビックカメラの人気商品が凝縮されており、幅広いニーズに対応できます」とアピールする。谷中店長はじめスタッフは6名。外国語を話せるスタッフがいないこともあり、全員が「POCKETALK(ポケトーク)W」を携帯。接客ツールとして活用する。
■フットワークの軽さが最大の持ち味
赤を基調とした店舗デザインが遠目からも目を引くが、「店の前で立ち止まっていただかないことには話になりません」とレジカウンターを低めに構え、通りがかる人々からの視認性を向上。通路両側の什器の上からはワイヤーネットが渡され、商品をぶら下げて展示。「遠くから見てもとにかく目立つ。広いとは言えないスペースながら商品がいっぱい揃っているなとの印象を与える工夫を凝らしています」とアイデアを満載する。店頭で大きく扱うステンレスボトルは海外旅行客から長らく土産物として高い人気を誇るアイテムだ。
品揃えでは、インバウンドで土産用としても人気が高い掃除機や理美容を充実させた。生活家電や美容家電は製品表記からも、海外仕様のものを中心に品揃えされていることがお客様にも一目瞭然だ。
さらに、所狭しと商品が並べられ、国内外問わず若い人から高い人気を誇る「チェキ」もボリューム感いっぱいの品揃えで展開する。隣接するイヤホンコーナーとともに若いお客様を意識してアピール、力を入れる。
「これからしっかりとお客様に商品をご案内して、コミュニケーションの中から掴めるニーズをどんどん先取りして売り場を進化させていきます。品揃えに解はありませんからね。日々新しく、そのフットワークの軽さこそがAir Bic Cameraという店舗形態のメリットであり、最大の持ち味ですから」とさらなる進化へ向けて意気込みを見せる。
海外旅行客が限られた買い物時間の中で欲しいものを探し出せる。そのための凝縮した品揃えや見せ方に磨きをかけるAir Bic Camera。昨年11月28日には、都市型小型店の新業態「ビックカメラセレクト原宿店」を、学生を中心とした若い女性や訪日外国人観光客が多い原宿・竹下通りにオープンしたが、そこにもそのエッセンスやノウハウは活かされる。
林立する大型家電量販店の出店余地は限られる。片や、ネットショッピングが勢いよく伸長する。そうした中、お客様に足を運んでもらえる新しい店舗展開の在り方を提案するAir Bic Camera。これまでには実現できなかったような場所への出店など、そのノウハウを活かした今後の展開が大いに注目される。