Display HDR認証にも言及
DisplayPort、今後どうなる? VESAが8K対応の新規格「2.0」やUSB 4.0との関係を解説
DisplayPort(ディスプレイポート)などの国際標準規格を策定しているVESAは、年次会見を開催。8K以上の映像やAR/VRディスプレイへの対応などを盛り込んだ新規格「DisplayPort 2.0」や、Display HDR認証、USB 4.0との関係について現状と今後の見通しを解説した。
■USB-Cで利用可能になったことでDisplay Port採用が飛躍的に増加/「2.0」でのメリットとは
VESAは、上記のDisplayPortやDisplay HDRのほか、テレビやPCモニターの壁掛け金具のネジ穴の間隔などについての国際規格策定および認証を行っている団体。VESA コンプライアンス・プログラム・マネージャーのジム・チョート氏は「DisplayPort AltモードによってUSB Type-Cを利用できるようになったこともあって、2019年はDisplayPortの採用が飛躍的に拡大した」と語る。
かつてDisplayPortは独自の端子形状だったが、近年は上記のようにUSB-Cと兼用できるようになったこともあり、家庭用ゲーム機やスマートフォンなどにもDisplayPortの採用が広がっていると説明。また、組み込み型DisplayPortによって車載向け用途にも採用が拡大しているという。「従来型のポートやmini DisplayPortを採用する機器がなくなるとは思わないが、端末の小型化や端子の共有化に有利なUSB-Cでの採用が今後は増えていくだろう」とジム氏はコメントする。
直近では、データ帯域幅が従来の3倍となる最大77.37Gbpsに拡大し、8K以上の映像やAR/VRディスプレイへの対応などが盛り込まれた「DisplayPort 2.0」を6月に発表。会見では、8K/60Hz(4:4:4)、30bpp(bit per pixel)でHDR10をサポートする初の規格であることなどを改めて解説した。
DisplayPort 2.0では、最大4レーンを信号伝送に利用でき、信号を圧縮転送するDisplay Stream Compression(DSC)であれば16K/60fps/30bppにまで対応。ジム氏は「レーン数が多いことは拡張性に優れているという意味がある。この点がUSB-C製品の設計者に好評だ。2レーン(非圧縮8K/圧縮10Kまで対応)で高解像度を狙うか、4レーンでさらに高解像度伝送できるようにするかなどを設計者が選択できる」とコメントした。
VESAではDisplayPort 2.0規格の認証テストを2020年に開始予定。DisplayPort 2.0対応製品が世の中にいつごろ登場するかについては、「従来であれば認証テストから実際の製品が登場するまでは1年ほどかかるのが一般的。しかしPHY(物理層)はUSB 4.0とほぼ同じなのでそれほど難しいものではないため、もう少し早く世に出るのではないか」とした。なお、今後登場するUSB 4.0では対応製品のダウンストリーム側にDisplayPort Altモードのマルチファンクション対応が必須になるという。
■Display HDR認証は「VESAのロゴ発行プログラムのなかでもっとも好評」
PCモニターなどのディスプレイが持つ輝度、コントラスト比などHDRに関わる性能を明示化する認証制度が「VESA Display HDR」。「VESAの様々なロゴ発行プログラムのなかでももっとも好評」とのことで、125以上のディスプレイ製品が認証を取得済みだという。
Display HDRは例えば「HDR 10」や「ドルビービジョン」といったHDR規格とは異なり、上記のように輝度やコントラスト比などの性能をしっかりと実現できているかを保証するというもの。いくつかのグレードが存在しており、現在は認証要件のハードルが高い順にDisplay HDR 1400/1000/600/500/400、および主に有機ELディスプレイを想定したDisplay HDR True Black 500/400が存在する。なお、認証にはHDR10に対応することが必須条件のひとつになっている。
ジム氏は、Dispay HDR認証制度はVESAに加盟している企業以外にもオープンになっていると紹介。テストツールAppをMicrosoft Storeからダウンロード可能なことなども紹介した。
会見ではそのほかVESAのメンバーにアジアの企業が近年特に増えていることなどにも言及。日本でもソニーやパナソニックを始め40社以上のトップ企業がVESAに参加しており、VESAとしてもアジア地域でのサポート体制を充実させているとした。
■USB-Cで利用可能になったことでDisplay Port採用が飛躍的に増加/「2.0」でのメリットとは
VESAは、上記のDisplayPortやDisplay HDRのほか、テレビやPCモニターの壁掛け金具のネジ穴の間隔などについての国際規格策定および認証を行っている団体。VESA コンプライアンス・プログラム・マネージャーのジム・チョート氏は「DisplayPort AltモードによってUSB Type-Cを利用できるようになったこともあって、2019年はDisplayPortの採用が飛躍的に拡大した」と語る。
かつてDisplayPortは独自の端子形状だったが、近年は上記のようにUSB-Cと兼用できるようになったこともあり、家庭用ゲーム機やスマートフォンなどにもDisplayPortの採用が広がっていると説明。また、組み込み型DisplayPortによって車載向け用途にも採用が拡大しているという。「従来型のポートやmini DisplayPortを採用する機器がなくなるとは思わないが、端末の小型化や端子の共有化に有利なUSB-Cでの採用が今後は増えていくだろう」とジム氏はコメントする。
直近では、データ帯域幅が従来の3倍となる最大77.37Gbpsに拡大し、8K以上の映像やAR/VRディスプレイへの対応などが盛り込まれた「DisplayPort 2.0」を6月に発表。会見では、8K/60Hz(4:4:4)、30bpp(bit per pixel)でHDR10をサポートする初の規格であることなどを改めて解説した。
DisplayPort 2.0では、最大4レーンを信号伝送に利用でき、信号を圧縮転送するDisplay Stream Compression(DSC)であれば16K/60fps/30bppにまで対応。ジム氏は「レーン数が多いことは拡張性に優れているという意味がある。この点がUSB-C製品の設計者に好評だ。2レーン(非圧縮8K/圧縮10Kまで対応)で高解像度を狙うか、4レーンでさらに高解像度伝送できるようにするかなどを設計者が選択できる」とコメントした。
VESAではDisplayPort 2.0規格の認証テストを2020年に開始予定。DisplayPort 2.0対応製品が世の中にいつごろ登場するかについては、「従来であれば認証テストから実際の製品が登場するまでは1年ほどかかるのが一般的。しかしPHY(物理層)はUSB 4.0とほぼ同じなのでそれほど難しいものではないため、もう少し早く世に出るのではないか」とした。なお、今後登場するUSB 4.0では対応製品のダウンストリーム側にDisplayPort Altモードのマルチファンクション対応が必須になるという。
■Display HDR認証は「VESAのロゴ発行プログラムのなかでもっとも好評」
PCモニターなどのディスプレイが持つ輝度、コントラスト比などHDRに関わる性能を明示化する認証制度が「VESA Display HDR」。「VESAの様々なロゴ発行プログラムのなかでももっとも好評」とのことで、125以上のディスプレイ製品が認証を取得済みだという。
Display HDRは例えば「HDR 10」や「ドルビービジョン」といったHDR規格とは異なり、上記のように輝度やコントラスト比などの性能をしっかりと実現できているかを保証するというもの。いくつかのグレードが存在しており、現在は認証要件のハードルが高い順にDisplay HDR 1400/1000/600/500/400、および主に有機ELディスプレイを想定したDisplay HDR True Black 500/400が存在する。なお、認証にはHDR10に対応することが必須条件のひとつになっている。
ジム氏は、Dispay HDR認証制度はVESAに加盟している企業以外にもオープンになっていると紹介。テストツールAppをMicrosoft Storeからダウンロード可能なことなども紹介した。
会見ではそのほかVESAのメンバーにアジアの企業が近年特に増えていることなどにも言及。日本でもソニーやパナソニックを始め40社以上のトップ企業がVESAに参加しており、VESAとしてもアジア地域でのサポート体制を充実させているとした。