HOME > ニュース > ヤマハ、独自技術「シネマDSP」を活用した“高没入感”なBluetoothヘッドホン「YH-L700A」

ANCや「リスニングケア」なども搭載

ヤマハ、独自技術「シネマDSP」を活用した“高没入感”なBluetoothヘッドホン「YH-L700A」

公開日 2023/01/24 13:08 編集部:成藤 正宣
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ヤマハは、同社の独自技術「シネマDSP」を活用し、没入感の高い3次元音場が楽しめるBluetoothヘッドホン「YH-L700A」を、2023年2月3日に発売する。価格はオープンだが、市場では税込66,000円前後での実売が想定される。

「YH-L700A」

同社のAVアンプに搭載されている音場創生技術「シネマDSP」をベースに開発した、ヘッドホン専用機能「3Dサウンドフィールド」を搭載。また頭の動きや向きに合わせ、音の鳴る位置を調節する「ヘッドトラッキング」機能も備え、あらゆるコンテンツを立体的な3次元音場で楽しめるとする。

同社のAVアンプに搭載されてきた「シネマDSP」に基づく機能を搭載。没入感の高い音声を楽しめる

さらに、再生音量の上げ過ぎを防ぐことで聴覚にかかる負担を和らげる「リスニングケア(アドバンスド)」、音質の劣化を抑えつつ周囲の騒音を低減する「アドバンスドANC」、一人ひとり異なる聴覚特性に合わせてリアルタイムに再生音を最適化する「リスニングオプティマイザー」といった様々な独自技術も搭載。“幅広いエンターテインメントをより深く、気軽に楽しめる”と謳っている。

チューニングにおいては、同社のあらゆるホームオーディオ製品で一貫する音質思想「TRUE SOUND」を本製品においても踏襲。映像コンテンツにおいて重要となる「セリフ」「効果音」「BGM」を最適なバランスで描き分ける“SOUND IMAGE”、効果音/BGMの迫力や臨場感を支える“DYNAMICS”、セリフをクリアに再現し、表情や感情をダイレクトに伝える“TONAL BALANCE(音色)”の3要素により、コンテンツ製作者の意図やアーティストが音楽に込めた想いの再現を追求した。

「3Dサウンドフィールド」は、上述の通り同社のAVアンプに搭載されている独自技術「シネマDSP」をベースに開発された機能。2chのステレオ音源をいったん5chにアップミックスした後、HRTF(頭部伝達関数:音が離れた場所から耳に届くまでを表した関数)や、後述する「サラウンドモード」に基づいて定位を再構成。より広がり感のある、包まれるような音場の2ch音源として出力するというものだ。

「サラウンドモード」は7種類が用意され、視聴するコンテンツに最も適した音場を選ぶことができる。映画向けに2種類、ミュージックビデオ向けに3種類、音楽向けに2種類のサラウンドモードを搭載し、本体のボタンや専用アプリから切り替えが可能となっている。加えて、「ヘッドトラッキング」機能により、頭の動きや向きに合わせて音の鳴る位置を調整することで、ホームシアタースピーカーのような感覚で聴くことができるとしている。

映像コンテンツ向けに2種、ミュージックビデオ向けに3種、音楽向けに2種の「サラウンドモード」を搭載。それぞれのコンテンツに適した音場に切り替えられる

「ヘッドトラッキング」機能により、ホームシアターで視聴するときのように、頭の向きに応じて音の聴こえる方向が変化する

3Dサウンドフィールドのほかにも、3種の独自機能を搭載する。「リスニングケア(アドバンスド)」は、難聴などの聴覚トラブルの原因になるといわれる再生音量の上げ過ぎを防ぐための機能。再生音量が小さくなるほど低域と高域が聴こえにくくなる、という人間の耳の特性を踏まえ、小音量再生時の帯域バランスを自然なかたちで補正。さらに、再生コンテンツごとの音量や周囲の騒音に応じて、補正の効果量を自動的に調節。これにより音質をできる限り損なわず、小音量でも最適なバランスで音楽を楽しめるとする。

音量の上げ過ぎを防ぎ、聴覚への負担を和らげる「リスニングケア(アドバンスド)」も搭載

「アドバンスドANC」は、同社独自のアルゴリズムを活用し、音質への悪影響を可能な限り排除したノイズキャンセリング機能。ハウジング内部のインマイクで拾った音から音楽信号とノイズ成分を分離し、ノイズ成分だけにキャンセリング処理を行うことで、音楽信号の劣化を抑えている。

「リスニングオプティマイザー」は、耳の形状やヘッドホンの装着状態などにより生じる“音の聴こえ方”の違いを補正する機能。インマイクによって再生中の音の伝達特性を測定し、リファレンスデータと比較して違いを算出。それに基づきリアルタイムで周波数特性を補正することで、同社が理想とする音に近づけて楽しめるとする。

デザイン面においては、シンプルな四角形のハウジングにインテリアとのマッチングを考慮してファブリック素材や合成レザーを採用。“ヘッドホンを着る”という感覚で仕上げたとのこと。

ファブリック素材や合成レザーを採用し、インテリアとのマッチングを意識したデザイン

専用アプリとして「Headphones Controller」が用意され、各種機能のオン/オフ切り替えなどが可能。ヘッドトラッキング機能においては、オン/オフを切り替えることで、センタリング(方向の初期化)も行われる。なお、同社ではBluetoothイヤホン/ヘッドホン用アプリとして「Headphone Control」もリリースしているが、こちらとの互換性が無い点には注意が必要だ。

専用アプリ「Headphones Controller」に対応

連続再生時間は、音響機能をすべてオフにした場合で約34時間。アドバンスドANC/3Dサウンドフィールドをオンにした場合で約11時間となる。Bluetoothはバージョン5.3、コーデックはaptX Adaptive/AAC/SBCをサポートする。

カラーバリエーションはブラック1色。質量は約330g。有線接続用の3.5mmステレオミニケーブル、航空機用アダプター、キャリングケースなどが付属する。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク