シームレスな台形補正を実現
3色レーザー光源搭載のジンバル構造プロジェクター、JMGO「N1 Ultra」
日本ビジネス開発は、JMGOブランドのAndroid TV搭載スマートプロジェクター「N1 Ultra」を、5月15日に発売する。価格は283,360円(税込)で、本日4月6日16時から予約受付を開始している。
Android TV搭載のホームプロジェクターとして、日本ではじめて3色レーザー光源を搭載したモデル。自社開発の光学エンジン「MALC(Microstructure Adaptive Laser Control)」には、従来の3色レーザーモジュールに比べ大幅な小型化を実現したという日亜化学工業の「QuaLas RGB」を搭載している。これにより本体サイズを抑え、色の純度の高い鮮やかな映像投写を可能にしたとしている。
筐体設計にジンバル機構を採り入れた点も特徴の1つ。上下135度、左右360度に自由にレンズを向けられるため、天井投写も行える。またシームレスな台形補正を実現する独自技術により、スムーズに投写位置を決めることができることを強みとする。
明るさには中国が新たに定めた「CVIA(China Video Industry Association)」という規格を用いている。これに準拠したN1 Ultraの明るさは2,200CVIAルーメン。この明るさレベルについては、様々なプロジェクターと照度計で計測したところ、2,220ANSIルーメンの4Kプロジェクターが平均1,265lx、3,200ANSIルーメンのモデルが平均1731lx、これに対しN1Ultraは平均1900lxを測定できたとする。
スピーカーを内蔵しており、電源ケーブルをつないで、Wi-Fi環境に接続すれば、本体のみで映像配信サービスを楽しめる。スピーカーはDynaudioと協業した10Wスピーカーを2基搭載している。
投写解像度は4K(3840×2160)で、コントラスト比は1600:1。搭載するOSはAndroid TV 11。端子はHDMI 2.1(eARC)×2、USB×1、3.5mmステレオ出力を備える。外形寸法は241W×203H×236Dmm、質量は4.5kg。
なお、事前予約は5月14日まで受け付けるが、この期間中に予約すると、特典としてN1 Ultra専用スタンドがプレゼントされる。特典の数には限りがあり、販売店により内容や受け渡し方法が異なる場合があるため、各販売店に確認が必要とのことだ。
二子玉川 蔦屋家電、蔦屋家電+および蔦屋書店オンラインストアでは先行予約特典として、専用スタンドに加え、240,856円(税込)の特別価格での提供も行われる。
同社は本日、製品説明会を実施。説明会ではまずJMGOのCPOであるWill Wang(ウィル・ワン)氏がブランドの紹介を行った。
JMGOはスマートプロジェクターブランドとして2011年に設立。いち早くスマートプロジェクターに取り組み、数多くの受賞歴、そして特許を獲得してきたという。この技術を持って、「映画レベルの視聴体験を提供したい」としながら、同時にプロジェクターの用途は映画を見るだけではないという考えから、「癒やしと喜びを提供したい」とも語った。2021年には日本やアメリカなど各国へのグローバル展開をスタートしているが、なかでも日本市場には常に注目してきたといい、「日本の皆さんに喜んでもらえるよう頑張りたい」と挨拶を締めくくった。
同社がプロジェクターに関する意識調査を行ったところ、「暗い部屋で使用するもの」「あまり動かさないもの」という意見が多かったという。これに対してN1 Ultraは、「プロジェクターの常識を覆す新時代のプロジェクター」だとアピールする。
この根拠となるのが、「3色レーザー光源」と「ジンバル一体型構造」だ。本機にレーザー光源を提供した日亜化学工業は世界的に評価を集める日本企業で、日亜化学工業のレーザー光源は世界中のレーザープロジェクターに採用されているという。
日亜化学工業の第二部門LD事業本部LD規格営業部 部長代理のM敦智氏によると、LED光源や単色・2色レーザーでは「青色のLED+色を変える物質(発光体)」で緑色の光を作っているが、発行体から出る光は緑色の純度が低いことから、色域が狭くなってしまうという。しかし研究を続け、プロジェクターに使用可能な明るい緑色レーザーの開発に成功。赤・青・緑の3色レーザーを搭載したプロジェクターを実現可能にした。その色域は圧倒的に広く、BT.2020を110%カバーしたとしている。M氏は、「この色再現性を実現できるのは3色レーザーだけ」と胸を張る。
レーザー光源は日本においては一部の映画館にのみ導入されていたが、今回開発したQuaLas RGBは小型化を追求したことで、ホームプロジェクターへの搭載を可能とした。加えて、レーザー光源の弱点であるスペックルノイズに関しても解消。色純度を落とさない程度に波長を少しずらした複数のレーザーチップを組み合わせることで、光の干渉を低減させた。これも日亜化学工業の高度な波長制御技術があってのものだという。
M氏は、N1 Ultraは3色レーザー光源を搭載した世界初のホームプロジェクターであることを改めて強調し「映画館並の美しい映像をご家庭で楽しんでほしい」とコメントした。
そしてもう1つの「ジンバル一体型構造」についても、プロジェクターを動かすとリアルタイムに補正されていく様子をデモ。角度を変えて天井投写に移しても、まったく時間がかからず極めてスムーズに補正が反映されていく様子を実演した。
こうした特徴から、本機の利用シーンとして同社は、昼間の明るい室内であってもかなりの画質で使えることや、スマートフォンからキャストした映像を投写したり、オンライン授業を大画面投写することで黒板の字が見やすくなる、といった活用例を挙げた。
会場では評論家の大橋伸太郎氏をゲストに招き、トークイベントも開催された。
大橋氏は先立って4K UHD BDや2K BD、映像配信サービスの映像などをN1 Ultraで視聴。そのときに「スマートプロジェクターの第二章の開幕を告げる」という印象を持ったという。
プロジェクターは近年、スマート化、スペースセービング、半導体光源という進化を続けており、現在は固定設置から解き放って、住宅内のどこにでも持っていける、なかには屋外に持ち出そうという提案もスタートした。そうしたスマートプロジェクターの最先端とも言えるスタイルを体現したものがN1 Ultraであると述べる。
さらに大橋氏は、「プロジェクターはどれだけ使い勝手が優れていても、4K解像度らしい映像でなければ、使う頻度が減ってしまう」との考えを示したうえで、映像を観ての第一印象を「眩しいくらいに明るい」と語った。そして視聴を続けると「打てば響くプロジェクター」であると感じたと続ける。
パラメーターを調整することで、みるみる4K解像度らしい精緻な映像が得られたとして、「自由度だけでなく、映像を追い込めるという面でもユーザーの使いこなしを待っている製品だと思う」とその映像を評価。またサウンド面についても、dynaudioはホームシアターから車載用スピーカーまで幅広く手掛けているが、そのノウハウがホームプロジェクターにも集約されているとコメントする。
そして最後にN1 Ultraについて、「コンパクトでキャリアブルなモデルは過去にもあったが、N1 Ultraはその自由度のレベルが違う。室内空間の利用範囲を飛躍的に高めた提案型の製品。そして目新しさだけが特徴ではない。3色レーザー光源を搭載した素性の良いプロジェクターで、使いこなしがいのある本物の映像機器である」とまとめた。
Android TV搭載のホームプロジェクターとして、日本ではじめて3色レーザー光源を搭載したモデル。自社開発の光学エンジン「MALC(Microstructure Adaptive Laser Control)」には、従来の3色レーザーモジュールに比べ大幅な小型化を実現したという日亜化学工業の「QuaLas RGB」を搭載している。これにより本体サイズを抑え、色の純度の高い鮮やかな映像投写を可能にしたとしている。
筐体設計にジンバル機構を採り入れた点も特徴の1つ。上下135度、左右360度に自由にレンズを向けられるため、天井投写も行える。またシームレスな台形補正を実現する独自技術により、スムーズに投写位置を決めることができることを強みとする。
明るさには中国が新たに定めた「CVIA(China Video Industry Association)」という規格を用いている。これに準拠したN1 Ultraの明るさは2,200CVIAルーメン。この明るさレベルについては、様々なプロジェクターと照度計で計測したところ、2,220ANSIルーメンの4Kプロジェクターが平均1,265lx、3,200ANSIルーメンのモデルが平均1731lx、これに対しN1Ultraは平均1900lxを測定できたとする。
スピーカーを内蔵しており、電源ケーブルをつないで、Wi-Fi環境に接続すれば、本体のみで映像配信サービスを楽しめる。スピーカーはDynaudioと協業した10Wスピーカーを2基搭載している。
投写解像度は4K(3840×2160)で、コントラスト比は1600:1。搭載するOSはAndroid TV 11。端子はHDMI 2.1(eARC)×2、USB×1、3.5mmステレオ出力を備える。外形寸法は241W×203H×236Dmm、質量は4.5kg。
なお、事前予約は5月14日まで受け付けるが、この期間中に予約すると、特典としてN1 Ultra専用スタンドがプレゼントされる。特典の数には限りがあり、販売店により内容や受け渡し方法が異なる場合があるため、各販売店に確認が必要とのことだ。
二子玉川 蔦屋家電、蔦屋家電+および蔦屋書店オンラインストアでは先行予約特典として、専用スタンドに加え、240,856円(税込)の特別価格での提供も行われる。
■世界で初めて3色レーザー光源をホームプロジェクターに落とし込む
同社は本日、製品説明会を実施。説明会ではまずJMGOのCPOであるWill Wang(ウィル・ワン)氏がブランドの紹介を行った。
JMGOはスマートプロジェクターブランドとして2011年に設立。いち早くスマートプロジェクターに取り組み、数多くの受賞歴、そして特許を獲得してきたという。この技術を持って、「映画レベルの視聴体験を提供したい」としながら、同時にプロジェクターの用途は映画を見るだけではないという考えから、「癒やしと喜びを提供したい」とも語った。2021年には日本やアメリカなど各国へのグローバル展開をスタートしているが、なかでも日本市場には常に注目してきたといい、「日本の皆さんに喜んでもらえるよう頑張りたい」と挨拶を締めくくった。
同社がプロジェクターに関する意識調査を行ったところ、「暗い部屋で使用するもの」「あまり動かさないもの」という意見が多かったという。これに対してN1 Ultraは、「プロジェクターの常識を覆す新時代のプロジェクター」だとアピールする。
この根拠となるのが、「3色レーザー光源」と「ジンバル一体型構造」だ。本機にレーザー光源を提供した日亜化学工業は世界的に評価を集める日本企業で、日亜化学工業のレーザー光源は世界中のレーザープロジェクターに採用されているという。
日亜化学工業の第二部門LD事業本部LD規格営業部 部長代理のM敦智氏によると、LED光源や単色・2色レーザーでは「青色のLED+色を変える物質(発光体)」で緑色の光を作っているが、発行体から出る光は緑色の純度が低いことから、色域が狭くなってしまうという。しかし研究を続け、プロジェクターに使用可能な明るい緑色レーザーの開発に成功。赤・青・緑の3色レーザーを搭載したプロジェクターを実現可能にした。その色域は圧倒的に広く、BT.2020を110%カバーしたとしている。M氏は、「この色再現性を実現できるのは3色レーザーだけ」と胸を張る。
レーザー光源は日本においては一部の映画館にのみ導入されていたが、今回開発したQuaLas RGBは小型化を追求したことで、ホームプロジェクターへの搭載を可能とした。加えて、レーザー光源の弱点であるスペックルノイズに関しても解消。色純度を落とさない程度に波長を少しずらした複数のレーザーチップを組み合わせることで、光の干渉を低減させた。これも日亜化学工業の高度な波長制御技術があってのものだという。
M氏は、N1 Ultraは3色レーザー光源を搭載した世界初のホームプロジェクターであることを改めて強調し「映画館並の美しい映像をご家庭で楽しんでほしい」とコメントした。
そしてもう1つの「ジンバル一体型構造」についても、プロジェクターを動かすとリアルタイムに補正されていく様子をデモ。角度を変えて天井投写に移しても、まったく時間がかからず極めてスムーズに補正が反映されていく様子を実演した。
こうした特徴から、本機の利用シーンとして同社は、昼間の明るい室内であってもかなりの画質で使えることや、スマートフォンからキャストした映像を投写したり、オンライン授業を大画面投写することで黒板の字が見やすくなる、といった活用例を挙げた。
■目新しいだけではない「使いこなしがいのある本物の映像機器」
会場では評論家の大橋伸太郎氏をゲストに招き、トークイベントも開催された。
大橋氏は先立って4K UHD BDや2K BD、映像配信サービスの映像などをN1 Ultraで視聴。そのときに「スマートプロジェクターの第二章の開幕を告げる」という印象を持ったという。
プロジェクターは近年、スマート化、スペースセービング、半導体光源という進化を続けており、現在は固定設置から解き放って、住宅内のどこにでも持っていける、なかには屋外に持ち出そうという提案もスタートした。そうしたスマートプロジェクターの最先端とも言えるスタイルを体現したものがN1 Ultraであると述べる。
さらに大橋氏は、「プロジェクターはどれだけ使い勝手が優れていても、4K解像度らしい映像でなければ、使う頻度が減ってしまう」との考えを示したうえで、映像を観ての第一印象を「眩しいくらいに明るい」と語った。そして視聴を続けると「打てば響くプロジェクター」であると感じたと続ける。
パラメーターを調整することで、みるみる4K解像度らしい精緻な映像が得られたとして、「自由度だけでなく、映像を追い込めるという面でもユーザーの使いこなしを待っている製品だと思う」とその映像を評価。またサウンド面についても、dynaudioはホームシアターから車載用スピーカーまで幅広く手掛けているが、そのノウハウがホームプロジェクターにも集約されているとコメントする。
そして最後にN1 Ultraについて、「コンパクトでキャリアブルなモデルは過去にもあったが、N1 Ultraはその自由度のレベルが違う。室内空間の利用範囲を飛躍的に高めた提案型の製品。そして目新しさだけが特徴ではない。3色レーザー光源を搭載した素性の良いプロジェクターで、使いこなしがいのある本物の映像機器である」とまとめた。