拡大し続ける高級コンデジ市場
高付加価値モデル戦略を推進 − ソニー新デジカメ「RX1R/RX100 II」発表会レポート
別項で紹介している通り、ソニーはコンパクトデジタルカメラの新モデルとして「DSC-RX1R」(関連ニュース)と“RX100 II(マークツー)”「DSC-RX100M2」(関連ニュース)を発表。製品発表会も開催した。
ソニー(株)デジタルイメージング事業本部第二事業部 事業部長の槙 公雄氏は、全世界的にデジタルカメラ市場が縮小傾向にあると説明。そうした状況において、新たな付加価値と成長カテゴリーの創造に向けて2012年は「DSC-RX100」と「DSC-RX1」のRXシリーズ2製品を商品化したと振り返る。
これら2製品に代表される高級コンパクトデジタルカメラ市場が、2011年から2012年にかけて前年比105%に伸びたこと、2013年は前年比146%となりそうだという予測を紹介。RXシリーズによって、Cyber-shotの平均単価が日米欧で約20〜35%アップしたこと、RX100が全世界の高級コンパクトデジタルカメラ市場において2012年度金額シェアナンバー1を獲得したことも紹介し、RXシリーズが大きく収益を上げていると説明した。
また、「1〜3月期において20〜30%ほどの平均単価上昇ができている」と過去の実績に触れ、「(RXシリーズのような)付加価値商品でさらに平均単価を上げていきたい」とコメント。「価格下落傾向は今も止まっていないが、ソニーならではの技術で付加価値を付けて上昇方向にもっていきたい」とした。
なお、これまで同社は裏面照射型センサーについて、小さなサイズで効果を発揮する技術であるとしてきたが、1.0型CMOSセンサーを搭載するRX100 IIで裏面照射型を採用したことについて「1インチのものでも絞り1段分上げられるなどの効果があることが分かったので採用した」と説明。大型センサーでも裏面照射型のメリットが得られるとした。
ソニーマーケティング(株)デジタルイメージングMK部担当部長の小笠原啓克氏は、1/1.7型以上のイメージセンサー搭載コンパクトデジタルカメラでの国内市場において、高級コンパクト機が2013年には前年比184%と大きく伸びるという予測を紹介。スマホやコンデジからのステップアップ需要、一眼カメラユーザーのサブ機需要という2つの需要により、高級コンデジ市場が拡大していると説明した。
そして、RXシリーズによって2012年度下期の国内高級コンパクト金額シェアナンバー1を獲得したことを紹介。国内のコンパクトデジタルカメラ市場全体においても、業界平均、ソニーともに単価が上昇傾向にあることにも触れ、高級コンデジ市場の拡大を改めて説明した。
なお、高付加価値商品戦略の推進はコンデジに対してのみなのか、カメラ全体でも行うかについては「コンデジがまず起点になる」とコメント。「その他のミラーレスなどのセグメントでは、そういう作戦もあるかもしれないがコメントは差し控えたい。価格下落が起こらないように何らかの対策は必要だと思っている」とした。
以下、質疑応答の模様をお届けする。
Q.欧米での発売日を教えてほしい。
A.公式には決まっていない。現時点では「順次発売する」というコメントだ。
Q.交換式レンズカメラのサブ機として使うユーザーが多いという話だが、ミラーレス一眼との食い合いは起こっていないのか。
A.お客様のセグメントの違いによって、現時点で大きく食い合いが起こっているということはない。
Q.低価格帯モデルは今後はスマホに移行するという考え方なのか。それとも今後も継続して開発していくのか。
A.低価格帯商品をやめるということはない。しかし新興国市場においてもスマホの影響でお客様の趣向が変わってきている。倍率が高い商品や高画質へのニーズが高まってきている。地域ごとのニーズに応えながら商品を出していく。
Q.月産台数はどれくらいなのか。デジカメ事業全体としてオリンパスとの協業メリットは出てきているのか。
A.台数についてはコメントできない。オリンパスとの協業については昨年に発表した時点からまだ大きく進展はない。鋭意検討中だ。
Q.センサーサイズについて、APS-Cサイズモデルの検討はないのか。1.0型とフルサイズで展開するという判断なのか。
A.現状、1.0型モデルもフルサイズモデルも非常に高い評価をいただいている。色々と可能性は考えられるが今後についてはコメントできない。
Q.すでにRX1を購入済みのユーザーがローパスフィルターレスを望んだ場合、改造や下取り対応などは考えているのか。
A.今ここで応えられる次元にはないが、今後、お客様の声に真摯に受け止めながら検討していきたい。
ソニー(株)デジタルイメージング事業本部第二事業部 事業部長の槙 公雄氏は、全世界的にデジタルカメラ市場が縮小傾向にあると説明。そうした状況において、新たな付加価値と成長カテゴリーの創造に向けて2012年は「DSC-RX100」と「DSC-RX1」のRXシリーズ2製品を商品化したと振り返る。
これら2製品に代表される高級コンパクトデジタルカメラ市場が、2011年から2012年にかけて前年比105%に伸びたこと、2013年は前年比146%となりそうだという予測を紹介。RXシリーズによって、Cyber-shotの平均単価が日米欧で約20〜35%アップしたこと、RX100が全世界の高級コンパクトデジタルカメラ市場において2012年度金額シェアナンバー1を獲得したことも紹介し、RXシリーズが大きく収益を上げていると説明した。
また、「1〜3月期において20〜30%ほどの平均単価上昇ができている」と過去の実績に触れ、「(RXシリーズのような)付加価値商品でさらに平均単価を上げていきたい」とコメント。「価格下落傾向は今も止まっていないが、ソニーならではの技術で付加価値を付けて上昇方向にもっていきたい」とした。
なお、これまで同社は裏面照射型センサーについて、小さなサイズで効果を発揮する技術であるとしてきたが、1.0型CMOSセンサーを搭載するRX100 IIで裏面照射型を採用したことについて「1インチのものでも絞り1段分上げられるなどの効果があることが分かったので採用した」と説明。大型センサーでも裏面照射型のメリットが得られるとした。
ソニーマーケティング(株)デジタルイメージングMK部担当部長の小笠原啓克氏は、1/1.7型以上のイメージセンサー搭載コンパクトデジタルカメラでの国内市場において、高級コンパクト機が2013年には前年比184%と大きく伸びるという予測を紹介。スマホやコンデジからのステップアップ需要、一眼カメラユーザーのサブ機需要という2つの需要により、高級コンデジ市場が拡大していると説明した。
そして、RXシリーズによって2012年度下期の国内高級コンパクト金額シェアナンバー1を獲得したことを紹介。国内のコンパクトデジタルカメラ市場全体においても、業界平均、ソニーともに単価が上昇傾向にあることにも触れ、高級コンデジ市場の拡大を改めて説明した。
なお、高付加価値商品戦略の推進はコンデジに対してのみなのか、カメラ全体でも行うかについては「コンデジがまず起点になる」とコメント。「その他のミラーレスなどのセグメントでは、そういう作戦もあるかもしれないがコメントは差し控えたい。価格下落が起こらないように何らかの対策は必要だと思っている」とした。
以下、質疑応答の模様をお届けする。
Q.欧米での発売日を教えてほしい。
A.公式には決まっていない。現時点では「順次発売する」というコメントだ。
Q.交換式レンズカメラのサブ機として使うユーザーが多いという話だが、ミラーレス一眼との食い合いは起こっていないのか。
A.お客様のセグメントの違いによって、現時点で大きく食い合いが起こっているということはない。
Q.低価格帯モデルは今後はスマホに移行するという考え方なのか。それとも今後も継続して開発していくのか。
A.低価格帯商品をやめるということはない。しかし新興国市場においてもスマホの影響でお客様の趣向が変わってきている。倍率が高い商品や高画質へのニーズが高まってきている。地域ごとのニーズに応えながら商品を出していく。
Q.月産台数はどれくらいなのか。デジカメ事業全体としてオリンパスとの協業メリットは出てきているのか。
A.台数についてはコメントできない。オリンパスとの協業については昨年に発表した時点からまだ大きく進展はない。鋭意検討中だ。
Q.センサーサイズについて、APS-Cサイズモデルの検討はないのか。1.0型とフルサイズで展開するという判断なのか。
A.現状、1.0型モデルもフルサイズモデルも非常に高い評価をいただいている。色々と可能性は考えられるが今後についてはコメントできない。
Q.すでにRX1を購入済みのユーザーがローパスフィルターレスを望んだ場合、改造や下取り対応などは考えているのか。
A.今ここで応えられる次元にはないが、今後、お客様の声に真摯に受け止めながら検討していきたい。