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全画素を同時に露光

キヤノン、グローバルシャッター機能を搭載したCMOSセンサーを開発

公開日 2016/08/31 18:29 編集部:小澤貴信
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キヤノンは本日31日、全画素を同時に露光するグローバルシャッター機能を搭載したCMOSセンサーを開発したと発表した。

新開発のCMOSセンサー

グローバルシャッター機能により、高速で動く被写体を撮影する場合にも、歪みなく、形状を正確に撮像することができる。また、飽和信号量の大幅な拡大とノイズの低減により、広いダイナミックレンジを実現する。

一般的な CMOSセンサーは、画素行ごとに順次露光を行うローリングシャッター方式を用いる。このため、画素によって信号読み出しにわずかな時間差が生じるため、高速に動く被写体がゆがんで撮像されたり、撮影中にフラッシュを使うと上下で画像の明るさが異なるフラッシュバンド現象が発生したりする。

グローバルシャッターのメリット

今回開発されたCMOSセンサーは、全画素を同時に露光するグローバルシャッター機能を搭載。高速に動く被写体を撮影する場合にも、ゆがみなく、正確な形状を撮像することが可能となる。被写体の形状を高い精度で認識できるため、検査用カメラなど産業用途への利用や応用が期待されているという。

また、本CMOSセンサーでは、光を電気信号に変換し、信号電荷をメモリーに蓄積する際に新駆動方式を採用することで、飽和信号量を大幅に拡大。さらに、光を効率的に取り込む構造を採用し、各画素内の配置を最適化することで、高感度化とノイズ低減を可能としている。これらにより広いダイナミックレンジを実現、輝度差の大きい撮影シーンにおいても、高画質で高精細な映像の撮影が可能になるという。

キヤノンでは、本CMOSセンサーを今後、産業用・計測用分野への応用をはじめ、映像制作機器など映像分野への展開も検討していく。


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