ハイブリッドPCなども
HP、13,860円からの7型タブレット「HP Slate 7」 − Beats Audio搭載
日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、Androidを搭載した製品3機種を8月6日から順次発売する。本日、記者向けの発表会が行われた。
発売するのは、7インチのタブレット「HP Slate 7」、タブレット/ノートPCのハイブリッド端末「HP SlateBook 10×2」、21.5インチのディスプレイを搭載したPC「HP Slate 21」の3製品。なお、HPが本格的にAndroid端末を展開するのは今回が初となる。
なお、3機種ともに「HP ePrint」機能に対応。対応のHP製プリンターと組み合わせることで、無線LANルーターが無いときでもワイヤレス印刷が行えるほか、外出先から自宅のプリンターで印刷することも可能だ。
■音にこだわった安価なタブレット「HP Slate 7」
「HP Slate 7」は8GBと16GBの2タイプを用意。8GBモデルは直販のみでの展開で、8月6日に販売を開始する。直販価格は13,860円と価格にこだわった。16GBモデルは店頭販売モデルで、想定売価は2万円前後。8月下旬から販売を開始する。
Beats Audioを搭載し、音質に注力した点も特徴。Beats AudioはON/OFFが可能で、イヤホン/ヘッドホン接続時に使用できる。「オンイヤー」「インイヤー」「パッシブ」の3種類からイヤホン/ヘッドホンのタイプを選択でき、パッシブはノイズキャンセリングヘッドホンを指している。なお本機はスピーカーもステレオ仕様。Beats Audioは適用できないが、モノラルスピーカーに比べ臨場感豊かなサウンドが得られる。
本体はシルバーとレッドの2色で、beatsのヘッドホンにも似た、スタイリッシュな配色を採用した。背面にソフトタッチ処理を施し、持ちやすさに優れたデザインとしたことも特徴だ。
ディスプレイは7型で、解像度は1,024×600ピクセル。OSはAndroid 4.1で、プロセッサーはARM Cortex-A9、1.6GHzのデュアルコアプロセッサー。
カメラは前面カメラと背面カメラの2種類を装備。前面カメラはVGAで、背面カメラは約300万画素となる。
バッテリー駆動時間は最大約5時間。Micro SDカードスロットも備え、32GBまでのカードを挿入できる。無線LANはIEEE 802.11b/g/n、BluetoothはVer 2.1 +EDRに対応する。外形寸法は約116W×197H×10.7Dmm、質量は約370g。
■タブレット+ノートPCのハイブリッド端末「HP SlateBook 10x2」
「HP SlateBook 10x2」は、10.1インチのタブレットと、着脱可能なキーボードドックをセットにし、タブレットとしての使い方とノートPCとしての使い方に両対応した製品。直販ストア「HP Directplus」専用モデルとなり、9月上旬に販売を開始する。5万円前後での販売を予定している。
タブレット部には10.1インチ、1,920×1,200ピクセルのIPS液晶を搭載。ストレージは16GBのモデルと64GBの2種類を用意する。
プロセッサーはNVIDIAのTegra 4で、最大1.80GHzで動作する。OSはAndroid 4.2。カメラは前面92万画素、背面200万画素。またオーディオ機能ではdts Sound+に対応している。
キーボードドックは日本語配列で、キーピッチは約17.3×16.3mm、キーストロークは約1.5mm。キングソフトの「Office for Android」もプリインストールされている。
タブレット部の質量は約600gで、バッテリー駆動時間は約8時間45分となる。タブレット+キーボードドックを足すと約1.25kgで、この場合のバッテリー駆動時間は約14時間45分。本体カラーはスモークシルバーとスノーホワイトの2色となる。
■21.5インチでPCの代替狙う「HP Slate 21」
「HP Slate 21」は21.5インチのディスプレイとキーボード、マウスを備え、通常のデスクトップPCのように使える機器。本機も直販限定で、9月上旬から4万円前後で販売を開始する。
ディスプレイはフルHDで、IPSパネルを搭載。ディスプレイの傾斜角度を片手でスムーズ似調整できる「HPスマートスタンド」を採用したことも特徴だ。ディスプレイの可動範囲は15〜70度。
プロセッサーはNVIDIAのTegra 4で、OSはAndroid 4.2。ストレージは8GBで、最大16GBまで対応のSDカードスロットも備える。また本機もdts Sound+に対応している。
マルチユーザーに対応しており、家族で設定やアプリを変えて使い分けることが可能。キングソフトの「Office for Android」もプリインストールされている。
■「メジャーベンダーになるかニッチプレーヤーになるかの境目」
記者会見の冒頭に登壇した、同社取締役 副社長執行役員の
岡隆史氏は、今後スマートデバイスの普及がますます加速するとともに、低価格化が進むことで新たな需要が生まれ、特に新興国での販売が増えるという予測を示した。
岡氏はこれらの状況を背景に「これからのベンダーは大変になるな、と考えている」と述べ、「どれだけの国で事業を展開するかという地域のカバレッジに加え、製品のカバレッジの両方が必要となる」とし、「そうでなければ事業スケールが維持できなくなる。メジャーベンダーになるのか、ニッチプレーヤーになるのか、境目の時代に入ったのでは」と語った。その上で岡氏は「HPはメジャーベンダーになる。当然、日本でもそうだ」と、今後の展開に自信を見せた。
製品については、同社コンシューマービジネス本部 製品部 部長の室裕朗氏が説明。まず室氏はAndroidの現状について、「いまさら言うまでも無いが、非常に増えてきている。シンプルかつ低価格な製品が市場をリードしていると見ている」と述べた。さらに今後の商品動向については「ユーザー数の増加に伴ってニーズの多様化が進むのではないか。利用シーンやライフスタイルに応じて、最適な機器が選ばれるようになると考えている」と予想した。
こういった分析を背景にして、今回HPが提案したキーワードは「サウンド」「ハイブリッド」「オールインワン」の3つだ。
「サウンド」は、HP Slate 7が搭載したBeats Audioを指す。同社がタブレットの利用シーンを調査した結果、良い音への潜在的なニーズが浮かび上がったという。そこで、同社のPC「Envy」でも展開しているBeats Audioの搭載を決めた。
2つめのキーワード「ハイブリッド」を体現するのが「HP SlateBook 10x2」だ。室氏は「タブレットが欲しいが、必要なときには文章が書きやすいキーボードが欲しい、というユーザーに向けたデバイスだ。果たしてそんなニーズがあるのかと思うかもしれないが、我々の調査では『ある』と考えている」と述べた。その根拠として室氏は、タブレットの人気オプションがキーボードであることを挙げ、「あるときはタブレット、あるときはPCとして使える」とその製品力の高さをアピールした。
3つめのキーワード「オールインワン」を実現したのが「HP Slate 21」。21.5インチのフルHD IPS液晶を搭載し、キーボードやマウスも備えたモデルだ。
室氏は「Androidとオールインワンというのは、あまりない組み合わせ」とし、チャレンジングな製品であることをアピール。室氏お気に入りの機能が、ディスプレイ角度を自由に変えられる機能とのことで、「利用シーンに応じて、角度を片手でスムーズに変えられるのは非常に便利」と述べた。さらに4万円という直販価格についても、「グローバルの調達力を活かしてアグレッシブな価格を設定した」と自信を見せた。
以下、発表会で行われた質疑応答の模様を紹介する。
Q:Androidを本格的に展開するのは初めてだと思うが、今後、WindowsとAndroidをどう区別していくのか。
A:「お客様の選択」というのがシンプルな回答だと思う。「PCはWindows」ということに馴染んでいる方が多いだろうし、一方で、初めてインターネットにアクセスする端末としてスマートフォンを購入し、そこからタブレットにステップアップするのであれば、Androidで十分な場合も多い。それぞれの特徴に合わせてラインナップを用意し、お客様に選んで頂きたい。
Q:製品の価格について。積極的な価格だと思うが、グローバルで発表された際と為替環境が変わっている。収益性はどうか。
A:確かに、USで発表した際に149ドルだった。ふつうにいけば15,000円くらいになるが、その後、生産数が想定より多くなって量産効果が働いたため、今回の価格設定とした。
Q:店頭や他業種とのコラボレーションが必要だと思うが、そういったことはやっていくのか。
A:7インチの「HP Slate 7」については、店頭での販売を前提としている。コラボは色々と検討しているが、今日時点で発表できるものはない。
ハイブリッドやオールインワンPCは、まずは直販で展開する。通常のPCと間違われる可能性もあるため、まずは直販で展開し、そこから色々なご意見を頂戴し、次のステージへ進んでいきたい。量販店でのHPの専用コーナーでデモも積極的に行っていく。
発売するのは、7インチのタブレット「HP Slate 7」、タブレット/ノートPCのハイブリッド端末「HP SlateBook 10×2」、21.5インチのディスプレイを搭載したPC「HP Slate 21」の3製品。なお、HPが本格的にAndroid端末を展開するのは今回が初となる。
なお、3機種ともに「HP ePrint」機能に対応。対応のHP製プリンターと組み合わせることで、無線LANルーターが無いときでもワイヤレス印刷が行えるほか、外出先から自宅のプリンターで印刷することも可能だ。
■音にこだわった安価なタブレット「HP Slate 7」
「HP Slate 7」は8GBと16GBの2タイプを用意。8GBモデルは直販のみでの展開で、8月6日に販売を開始する。直販価格は13,860円と価格にこだわった。16GBモデルは店頭販売モデルで、想定売価は2万円前後。8月下旬から販売を開始する。
Beats Audioを搭載し、音質に注力した点も特徴。Beats AudioはON/OFFが可能で、イヤホン/ヘッドホン接続時に使用できる。「オンイヤー」「インイヤー」「パッシブ」の3種類からイヤホン/ヘッドホンのタイプを選択でき、パッシブはノイズキャンセリングヘッドホンを指している。なお本機はスピーカーもステレオ仕様。Beats Audioは適用できないが、モノラルスピーカーに比べ臨場感豊かなサウンドが得られる。
本体はシルバーとレッドの2色で、beatsのヘッドホンにも似た、スタイリッシュな配色を採用した。背面にソフトタッチ処理を施し、持ちやすさに優れたデザインとしたことも特徴だ。
ディスプレイは7型で、解像度は1,024×600ピクセル。OSはAndroid 4.1で、プロセッサーはARM Cortex-A9、1.6GHzのデュアルコアプロセッサー。
カメラは前面カメラと背面カメラの2種類を装備。前面カメラはVGAで、背面カメラは約300万画素となる。
バッテリー駆動時間は最大約5時間。Micro SDカードスロットも備え、32GBまでのカードを挿入できる。無線LANはIEEE 802.11b/g/n、BluetoothはVer 2.1 +EDRに対応する。外形寸法は約116W×197H×10.7Dmm、質量は約370g。
■タブレット+ノートPCのハイブリッド端末「HP SlateBook 10x2」
「HP SlateBook 10x2」は、10.1インチのタブレットと、着脱可能なキーボードドックをセットにし、タブレットとしての使い方とノートPCとしての使い方に両対応した製品。直販ストア「HP Directplus」専用モデルとなり、9月上旬に販売を開始する。5万円前後での販売を予定している。
タブレット部には10.1インチ、1,920×1,200ピクセルのIPS液晶を搭載。ストレージは16GBのモデルと64GBの2種類を用意する。
プロセッサーはNVIDIAのTegra 4で、最大1.80GHzで動作する。OSはAndroid 4.2。カメラは前面92万画素、背面200万画素。またオーディオ機能ではdts Sound+に対応している。
キーボードドックは日本語配列で、キーピッチは約17.3×16.3mm、キーストロークは約1.5mm。キングソフトの「Office for Android」もプリインストールされている。
タブレット部の質量は約600gで、バッテリー駆動時間は約8時間45分となる。タブレット+キーボードドックを足すと約1.25kgで、この場合のバッテリー駆動時間は約14時間45分。本体カラーはスモークシルバーとスノーホワイトの2色となる。
■21.5インチでPCの代替狙う「HP Slate 21」
「HP Slate 21」は21.5インチのディスプレイとキーボード、マウスを備え、通常のデスクトップPCのように使える機器。本機も直販限定で、9月上旬から4万円前後で販売を開始する。
ディスプレイはフルHDで、IPSパネルを搭載。ディスプレイの傾斜角度を片手でスムーズ似調整できる「HPスマートスタンド」を採用したことも特徴だ。ディスプレイの可動範囲は15〜70度。
プロセッサーはNVIDIAのTegra 4で、OSはAndroid 4.2。ストレージは8GBで、最大16GBまで対応のSDカードスロットも備える。また本機もdts Sound+に対応している。
マルチユーザーに対応しており、家族で設定やアプリを変えて使い分けることが可能。キングソフトの「Office for Android」もプリインストールされている。
■「メジャーベンダーになるかニッチプレーヤーになるかの境目」
記者会見の冒頭に登壇した、同社取締役 副社長執行役員の
岡隆史氏は、今後スマートデバイスの普及がますます加速するとともに、低価格化が進むことで新たな需要が生まれ、特に新興国での販売が増えるという予測を示した。
岡氏はこれらの状況を背景に「これからのベンダーは大変になるな、と考えている」と述べ、「どれだけの国で事業を展開するかという地域のカバレッジに加え、製品のカバレッジの両方が必要となる」とし、「そうでなければ事業スケールが維持できなくなる。メジャーベンダーになるのか、ニッチプレーヤーになるのか、境目の時代に入ったのでは」と語った。その上で岡氏は「HPはメジャーベンダーになる。当然、日本でもそうだ」と、今後の展開に自信を見せた。
製品については、同社コンシューマービジネス本部 製品部 部長の室裕朗氏が説明。まず室氏はAndroidの現状について、「いまさら言うまでも無いが、非常に増えてきている。シンプルかつ低価格な製品が市場をリードしていると見ている」と述べた。さらに今後の商品動向については「ユーザー数の増加に伴ってニーズの多様化が進むのではないか。利用シーンやライフスタイルに応じて、最適な機器が選ばれるようになると考えている」と予想した。
こういった分析を背景にして、今回HPが提案したキーワードは「サウンド」「ハイブリッド」「オールインワン」の3つだ。
「サウンド」は、HP Slate 7が搭載したBeats Audioを指す。同社がタブレットの利用シーンを調査した結果、良い音への潜在的なニーズが浮かび上がったという。そこで、同社のPC「Envy」でも展開しているBeats Audioの搭載を決めた。
2つめのキーワード「ハイブリッド」を体現するのが「HP SlateBook 10x2」だ。室氏は「タブレットが欲しいが、必要なときには文章が書きやすいキーボードが欲しい、というユーザーに向けたデバイスだ。果たしてそんなニーズがあるのかと思うかもしれないが、我々の調査では『ある』と考えている」と述べた。その根拠として室氏は、タブレットの人気オプションがキーボードであることを挙げ、「あるときはタブレット、あるときはPCとして使える」とその製品力の高さをアピールした。
3つめのキーワード「オールインワン」を実現したのが「HP Slate 21」。21.5インチのフルHD IPS液晶を搭載し、キーボードやマウスも備えたモデルだ。
室氏は「Androidとオールインワンというのは、あまりない組み合わせ」とし、チャレンジングな製品であることをアピール。室氏お気に入りの機能が、ディスプレイ角度を自由に変えられる機能とのことで、「利用シーンに応じて、角度を片手でスムーズに変えられるのは非常に便利」と述べた。さらに4万円という直販価格についても、「グローバルの調達力を活かしてアグレッシブな価格を設定した」と自信を見せた。
以下、発表会で行われた質疑応答の模様を紹介する。
Q:Androidを本格的に展開するのは初めてだと思うが、今後、WindowsとAndroidをどう区別していくのか。
A:「お客様の選択」というのがシンプルな回答だと思う。「PCはWindows」ということに馴染んでいる方が多いだろうし、一方で、初めてインターネットにアクセスする端末としてスマートフォンを購入し、そこからタブレットにステップアップするのであれば、Androidで十分な場合も多い。それぞれの特徴に合わせてラインナップを用意し、お客様に選んで頂きたい。
Q:製品の価格について。積極的な価格だと思うが、グローバルで発表された際と為替環境が変わっている。収益性はどうか。
A:確かに、USで発表した際に149ドルだった。ふつうにいけば15,000円くらいになるが、その後、生産数が想定より多くなって量産効果が働いたため、今回の価格設定とした。
Q:店頭や他業種とのコラボレーションが必要だと思うが、そういったことはやっていくのか。
A:7インチの「HP Slate 7」については、店頭での販売を前提としている。コラボは色々と検討しているが、今日時点で発表できるものはない。
ハイブリッドやオールインワンPCは、まずは直販で展開する。通常のPCと間違われる可能性もあるため、まずは直販で展開し、そこから色々なご意見を頂戴し、次のステージへ進んでいきたい。量販店でのHPの専用コーナーでデモも積極的に行っていく。