映画等ではなく「情報」を表示する端末
ソニー、メガネ型ウェアラブル「SmartEyeglass」は年内に開発者向け発売。SDKも公開
ソニーは、メガネ型ウェアラブル端末「SmartEyeglass」のソフトウェア開発用SDKを本日9月19日から提供開始した。2014年度内にはSmartEyeglass本体を開発者に向けて発売予定。コンシューマー向けの発売時期は未定で、価格は「未定だがHMZ-T3Wの価格(10万円)から大きく外れることはないのでは」とのこと。
今年のCESや、IFAにも参考出展されていたモデル(関連ニュース)。シースルータイプの各種センサー内蔵メガネ型デバイスと、タッチセンサー&バッテリー内蔵コントローラーの2ピース構成。Android4.1以上のスマートフォンとBluetoothもしくはWi-Fiでワイヤレス接続して、アプリによって様々な機能を提供するスタイルを採る。
■映画等ではなく「情報」を表示する端末。敢えての単色ディスプレイ採用
コンシューマー向けのメガネ型ウェアラブル端末はGoogle Glassやエプソン“MOVERIO”など各社から登場しているが、ソニーの「SmartEyeglass」の大きな特徴は、映画などのコンテンツを観るためではなく“情報を見るための製品”と位置づけられていること。目の前の風景にタイムリーに情報を表示させることで、日常生活を便利にすることをコンセプトとしている。
そのため、敢えてディスプレイ表示はカラーではなく「緑単色」(256階調)のみとした。これは、最大1,000cd/m2の高輝度を実現しつつ消費電力を抑えられるメリットがあるため。外光下でも高い視認性を確保するという。消費電力は使用アプリ等によっても異なるが、輝度500nit/Bluetooth通信時の場合、2.5〜3時間程度の連続使用が可能とのこと。
ディスプレイは解像度419×138ピクセルで、4m先に80インチのスクリーンが表示されるイメージ。独自のホログラム導光板技術を採用しているのが特徴のひとつで、これによりレンズ部を薄くできるほか、シースルー性を高く設定できるという。現在は85%以上のシースルー性を確保。レンズ部は現在3mmだが、0.1mm程度も実現可能という。
スポーツやコンサート会場での情報表示や、SNS/スケジュールの表示、ナビゲーションなどの表示を想定。既にソフトウェア開発を行っている(株)ゼンリンデータコム「いつもNAVI for SmartEyeglass」や、(株)ケイ・オプティコム/(株)ACCESSのランナー向けアプリ「グラッソン」、ユークリッドラボ(株)の周辺ソーシャルメディア情報配信アプリ「Localive(ロカライブ)」などが参考展示された。
なお、メガネ型デバイスには加速度センサー/ジャイロ/電子コンパス/照度センサー/カメラを内蔵。コントローラーにはマイクやスピーカー、バッテリーを内蔵する。
カメラ部は静止画撮影時の有効画素数約300万画素で、動画は640×480ピクセル(約31万画素)、15fps程度の撮影が可能。歩きながら写真や動画を撮影し、スマホにワイヤレス転送する…という使い方も可能だ。
■着けやすいデザインとかけ心地、見やすさを重視
また、コンシューマー向けの導入を狙うため、着けやすい自然な外観と見やすさ、かけ心地を重視した。前述のとおり、ホログラム導光板技術によりレンズを薄型化し、透明度の向上も実現。光学エンジンも小型なため、メガネ型端末部は約77gと軽量になっている。コントローラー部は約44g。襟元などにつけやすいよう、クリップを備えている。
また、Google Glassのように片眼ではなく、両眼式とすることで自然な見やすさを重視。情報は通常視野の正面下方領域に表示させることで、視線の移動を少なくした。普段使いの眼鏡の上からは掛けられないので、近視の方向けのアタッチメントも用意することを検討中という。
■“かける価値がある”と思ってもらえるような存在を目指す
本日開催された説明会には、デバイスソリューション事業本部 SIG準備室の統括部長 武川 洋氏が登壇した。
2000年からメガネ型ウェアラブル端末開発をスタートし、2012年3月からは北米大手映画館チェーンに字幕表示用メガネを導入するなどの実績を持つソニー。「SmartEyeglass」は今年1月のCESで民生用プロトタイプを初公開。先日のIFAでは6日間で約5,000人が体験し「見やすい」「シースルーがいい」「デザインが普通の眼鏡に近いので違和感がない」などの感想が得られたという。
しかし時計型などと比べ、メガネ型はどうしても装着するハードルが高くなる。これについて武川氏は「SmartEyeglassをつけることでこんなに楽しくなるんだ! というメリットを実感してもらうことが突破のカギになると思う。そのために、アプリのデベロッパーとも連携して本当に利便性の高い体験を提供できるようにしたい」と語る。
コンシューマー向け発売までに用意するアプリの数は未定。「デベロッパーの数やアプリの数は多ければ多いほど良い。うまく料理していただけるところに、できるだけ多く扱ってもらえれば。しかし、数も重要だが、SmartEyeglassというデバイスが本当に生きるアプリ、“かける価値がある”と思ってもらえるようなアプリが揃って欲しい」(武川氏)。
今年のCESや、IFAにも参考出展されていたモデル(関連ニュース)。シースルータイプの各種センサー内蔵メガネ型デバイスと、タッチセンサー&バッテリー内蔵コントローラーの2ピース構成。Android4.1以上のスマートフォンとBluetoothもしくはWi-Fiでワイヤレス接続して、アプリによって様々な機能を提供するスタイルを採る。
■映画等ではなく「情報」を表示する端末。敢えての単色ディスプレイ採用
コンシューマー向けのメガネ型ウェアラブル端末はGoogle Glassやエプソン“MOVERIO”など各社から登場しているが、ソニーの「SmartEyeglass」の大きな特徴は、映画などのコンテンツを観るためではなく“情報を見るための製品”と位置づけられていること。目の前の風景にタイムリーに情報を表示させることで、日常生活を便利にすることをコンセプトとしている。
そのため、敢えてディスプレイ表示はカラーではなく「緑単色」(256階調)のみとした。これは、最大1,000cd/m2の高輝度を実現しつつ消費電力を抑えられるメリットがあるため。外光下でも高い視認性を確保するという。消費電力は使用アプリ等によっても異なるが、輝度500nit/Bluetooth通信時の場合、2.5〜3時間程度の連続使用が可能とのこと。
ディスプレイは解像度419×138ピクセルで、4m先に80インチのスクリーンが表示されるイメージ。独自のホログラム導光板技術を採用しているのが特徴のひとつで、これによりレンズ部を薄くできるほか、シースルー性を高く設定できるという。現在は85%以上のシースルー性を確保。レンズ部は現在3mmだが、0.1mm程度も実現可能という。
スポーツやコンサート会場での情報表示や、SNS/スケジュールの表示、ナビゲーションなどの表示を想定。既にソフトウェア開発を行っている(株)ゼンリンデータコム「いつもNAVI for SmartEyeglass」や、(株)ケイ・オプティコム/(株)ACCESSのランナー向けアプリ「グラッソン」、ユークリッドラボ(株)の周辺ソーシャルメディア情報配信アプリ「Localive(ロカライブ)」などが参考展示された。
なお、メガネ型デバイスには加速度センサー/ジャイロ/電子コンパス/照度センサー/カメラを内蔵。コントローラーにはマイクやスピーカー、バッテリーを内蔵する。
カメラ部は静止画撮影時の有効画素数約300万画素で、動画は640×480ピクセル(約31万画素)、15fps程度の撮影が可能。歩きながら写真や動画を撮影し、スマホにワイヤレス転送する…という使い方も可能だ。
■着けやすいデザインとかけ心地、見やすさを重視
また、コンシューマー向けの導入を狙うため、着けやすい自然な外観と見やすさ、かけ心地を重視した。前述のとおり、ホログラム導光板技術によりレンズを薄型化し、透明度の向上も実現。光学エンジンも小型なため、メガネ型端末部は約77gと軽量になっている。コントローラー部は約44g。襟元などにつけやすいよう、クリップを備えている。
また、Google Glassのように片眼ではなく、両眼式とすることで自然な見やすさを重視。情報は通常視野の正面下方領域に表示させることで、視線の移動を少なくした。普段使いの眼鏡の上からは掛けられないので、近視の方向けのアタッチメントも用意することを検討中という。
■“かける価値がある”と思ってもらえるような存在を目指す
本日開催された説明会には、デバイスソリューション事業本部 SIG準備室の統括部長 武川 洋氏が登壇した。
2000年からメガネ型ウェアラブル端末開発をスタートし、2012年3月からは北米大手映画館チェーンに字幕表示用メガネを導入するなどの実績を持つソニー。「SmartEyeglass」は今年1月のCESで民生用プロトタイプを初公開。先日のIFAでは6日間で約5,000人が体験し「見やすい」「シースルーがいい」「デザインが普通の眼鏡に近いので違和感がない」などの感想が得られたという。
しかし時計型などと比べ、メガネ型はどうしても装着するハードルが高くなる。これについて武川氏は「SmartEyeglassをつけることでこんなに楽しくなるんだ! というメリットを実感してもらうことが突破のカギになると思う。そのために、アプリのデベロッパーとも連携して本当に利便性の高い体験を提供できるようにしたい」と語る。
コンシューマー向け発売までに用意するアプリの数は未定。「デベロッパーの数やアプリの数は多ければ多いほど良い。うまく料理していただけるところに、できるだけ多く扱ってもらえれば。しかし、数も重要だが、SmartEyeglassというデバイスが本当に生きるアプリ、“かける価値がある”と思ってもらえるようなアプリが揃って欲しい」(武川氏)。