国内1,000台限定のリミテッド機
あのGENELECから一体型ポータブルスピーカー登場 − 「6000A Tanaka Model」を聴く
GENELECのコンシューマー向けポータブルアクティブスピーカー「6000A Tanaka Model」が発売された。販売は日本コンテンツネットワーク(株)。価格は73,500円(税込)。
GENELECの高音質サウンドをシンプル&コンパクトなボディが奏でる
本機は1978年、フィンランドに創業したスピーカーメーカーである「GENELEC(ジェネレック)」が、コンシューマー向けのモデルとして発売する、ワンピースタイプのモバイルスピーカー。エルメスの「マレット・タナカ」で有名な田中肇氏のコンセプトによる機能的なデザインと、GENELECのオーディオ技術とのコラボレーションにより誕生したモデルで、日本国内で先行して1,000台が限定販売され、1台ずつシリアルナンバーが刻印されている。
コンパクトな筐体はわずか620gという軽量設計。アンプを内蔵したスピーカー本体に、専用のテーブルスタンドをレールにスライドさせて装着すると、T字型デザインのスピーカーの全容が現れる。スピーカーの存在を過度に主張することなく、穏やかに室内のインテリアにとけ込む、シンプルで機能性の高いデザインは北欧のメーカーならでは。ボディ筐体はアルミニウムを採用し、シルバーの落ち着いたカラーリングとした。GENELECが筐体素材にアルミを用いた理由は、繊細なピアノやギターなど弦楽器の音色を最も忠実に再現できる素材であるからという。
ユニットは本体の左右両端に搭載しており、360度周囲の、どのリスニングポイントからも豊かに広がるハイクオリティな音が楽しめる無指向性デザインとした。デザイン面でも360度全面からスピーカーの美しいフォルムが楽しめるようにしたという。スピーカー部の底面にはバスレフポートが設けられており、量感溢れる低音再生も可能にしている。
オーディオ信号の入力用にはステレオミニ端子がスピーカー底部部に設けられている。隣にはUSB端子も配置されているが、こちらはポータブルプレーヤーへの電源供給のために専用で設けられている。
iPhoneやAndroidスマートフォン、Walkmanなどの音楽をイヤホン端子から出力し、本機につないで再生することが可能。GENELECの厳しい品質基準に沿って練り上げられた音は、コンパクトな筐体ながら本格的オーディオに引けを取らないパワーを持っている。今回はオーディオライターの高橋敦氏が本機のサウンドを試聴したインプレションレポートをお届けしよう。
リスナーに優しく寄り添ってくれるサウンド 〜試聴レポート・高橋 敦〜
スピーカーユニットはステレオ構成で配置されているが、実際に聴いた感触としては、良質なモノラル再生を思い起こさせる。本体全体から均等に音が広がる感じだ。おかげでリスニング・エリアの限定が弱く、本機をどこにおいても、あるいは自分がどこに移動しても、バランスの良い音が維持される。
コンパクトな筐体ながら中低音も充実。ドラムスのバスンという空気感を十分に伝えてくる。ドラムスやベースはアタックも素直に確保。例えばベースの音符を詰め込んでくるフレーズの粒立ちと分離の良さが顕著だ。ボリュームを上げて本体に触れても、大きな共振は感じられない。その剛性の高さは、この中低域の明確さを生んでいる要素のひとつだろう。
ピアノやシンバルは、弱音の鈴鳴りの音色も綺麗に響く。エッジを効かせた明瞭さではなく、傾向としてはややソフトタッチ。音色の粒子が適度な湿りを帯びている。その特質は女性ボーカルにも発揮され、サ行やブレスを刺さらせず、心地よく柔らかな描写だ。
音場としても音調としても、リスナーに優しく寄り添ってくれる。そんなスピーカーである。
◇ ◇ ◇
本体付属品も充実している。専用のカード型リモコンが付属する。ボリュームの上下と、本体のオン/オフ/ミュート用のボタンのみがシンプルにレイアウトされている。
ポータブルスピーカーとして、本機の活動範囲をさらに広げてくれる専用キャリングバッグも付いてくる。ブラックのレザー素材が使われており、スピーカー本体とテーブルスタンドが小気味良く収納でき、なおかつリモコンや電源ケーブル、長短2本が付属するステレオミニ端子のオーディオケーブルも一緒に入れて持ち歩ける。
スマートフォンやポータブルオーディオプレーヤーと一緒に、スマートなキャリングバッグと一緒に“お気に入りの音”を旅行や友人とのパーティーなど、様々なシーンに持ち出せるようになることも、本機の大きな魅力だ。
【問い合わせ先】
日本コンテンツネットワーク(株)
TEL/03-5466-7787
GENELECの高音質サウンドをシンプル&コンパクトなボディが奏でる
本機は1978年、フィンランドに創業したスピーカーメーカーである「GENELEC(ジェネレック)」が、コンシューマー向けのモデルとして発売する、ワンピースタイプのモバイルスピーカー。エルメスの「マレット・タナカ」で有名な田中肇氏のコンセプトによる機能的なデザインと、GENELECのオーディオ技術とのコラボレーションにより誕生したモデルで、日本国内で先行して1,000台が限定販売され、1台ずつシリアルナンバーが刻印されている。
コンパクトな筐体はわずか620gという軽量設計。アンプを内蔵したスピーカー本体に、専用のテーブルスタンドをレールにスライドさせて装着すると、T字型デザインのスピーカーの全容が現れる。スピーカーの存在を過度に主張することなく、穏やかに室内のインテリアにとけ込む、シンプルで機能性の高いデザインは北欧のメーカーならでは。ボディ筐体はアルミニウムを採用し、シルバーの落ち着いたカラーリングとした。GENELECが筐体素材にアルミを用いた理由は、繊細なピアノやギターなど弦楽器の音色を最も忠実に再現できる素材であるからという。
ユニットは本体の左右両端に搭載しており、360度周囲の、どのリスニングポイントからも豊かに広がるハイクオリティな音が楽しめる無指向性デザインとした。デザイン面でも360度全面からスピーカーの美しいフォルムが楽しめるようにしたという。スピーカー部の底面にはバスレフポートが設けられており、量感溢れる低音再生も可能にしている。
オーディオ信号の入力用にはステレオミニ端子がスピーカー底部部に設けられている。隣にはUSB端子も配置されているが、こちらはポータブルプレーヤーへの電源供給のために専用で設けられている。
iPhoneやAndroidスマートフォン、Walkmanなどの音楽をイヤホン端子から出力し、本機につないで再生することが可能。GENELECの厳しい品質基準に沿って練り上げられた音は、コンパクトな筐体ながら本格的オーディオに引けを取らないパワーを持っている。今回はオーディオライターの高橋敦氏が本機のサウンドを試聴したインプレションレポートをお届けしよう。
リスナーに優しく寄り添ってくれるサウンド 〜試聴レポート・高橋 敦〜
スピーカーユニットはステレオ構成で配置されているが、実際に聴いた感触としては、良質なモノラル再生を思い起こさせる。本体全体から均等に音が広がる感じだ。おかげでリスニング・エリアの限定が弱く、本機をどこにおいても、あるいは自分がどこに移動しても、バランスの良い音が維持される。
コンパクトな筐体ながら中低音も充実。ドラムスのバスンという空気感を十分に伝えてくる。ドラムスやベースはアタックも素直に確保。例えばベースの音符を詰め込んでくるフレーズの粒立ちと分離の良さが顕著だ。ボリュームを上げて本体に触れても、大きな共振は感じられない。その剛性の高さは、この中低域の明確さを生んでいる要素のひとつだろう。
ピアノやシンバルは、弱音の鈴鳴りの音色も綺麗に響く。エッジを効かせた明瞭さではなく、傾向としてはややソフトタッチ。音色の粒子が適度な湿りを帯びている。その特質は女性ボーカルにも発揮され、サ行やブレスを刺さらせず、心地よく柔らかな描写だ。
音場としても音調としても、リスナーに優しく寄り添ってくれる。そんなスピーカーである。
本体付属品も充実している。専用のカード型リモコンが付属する。ボリュームの上下と、本体のオン/オフ/ミュート用のボタンのみがシンプルにレイアウトされている。
ポータブルスピーカーとして、本機の活動範囲をさらに広げてくれる専用キャリングバッグも付いてくる。ブラックのレザー素材が使われており、スピーカー本体とテーブルスタンドが小気味良く収納でき、なおかつリモコンや電源ケーブル、長短2本が付属するステレオミニ端子のオーディオケーブルも一緒に入れて持ち歩ける。
スマートフォンやポータブルオーディオプレーヤーと一緒に、スマートなキャリングバッグと一緒に“お気に入りの音”を旅行や友人とのパーティーなど、様々なシーンに持ち出せるようになることも、本機の大きな魅力だ。
【問い合わせ先】
日本コンテンツネットワーク(株)
TEL/03-5466-7787