デノン「DA-10」モニターレポート:Kさん「奏者の息遣いや手元の動きまでクリアに聴こえる」
デノンのポータブルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「DA-10」を、ファイル・ウェブの読者の皆様にお届けして、実際に試聴してもらった感想をレポートしていただいた。ファイル・ウェブ読者の皆様のリアルな声をお届けしていきたい。
演奏者との距離感がホールの響きと合わせて立体的になり
奏者の息遣いや手元の動きがクリアに把握できる
Kさん(30代・男性)
■DA-10をシュア「SRH840」と組み合わせて試聴
DA-10の第一印象だが、見た目の美しさと、アルミのヘアライン仕上げなど、触った時の質感がすばらしい。やはりオーディオ機器は、音質だけでなく所有する喜びも大切であり、この点で非常に優れていると思う。
まずはDA-10をパソコンと接続し、USB入力のサウンドを確かめた。設定については、後述のようにドライバーのインストールに苦戦しつつもなんとか完了。さっそく試聴を始めた。再生ソフトはfoobar2000、使用したヘッドホンはシュアのSRH840だ。
試聴した音源は、ドイツのクラシカルトランペット奏者、マティアス・ヘフスが来日した際に録音した『ライヴ・イン・ジャパン』というCD。序盤で思わず「ほほう」と唸ってしまった。演奏者との距離感がホールの響きと合わせて立体的になる上、奏者の息遣いやトランペットのキーが動くカチャカチャという小さな音までがクリアに聴こえる。また、オーケストラがフォルテシモになると、安いデバイスであれば表現力不足で騒がしいだけなのだが、高い解像度を保っているので全ての音が聴き取りやすかった。
その後、ずいぶん昔に買ったUSBオーディオデバイスで同じ音源を聴いてみたのだが、その差に愕然とした。このUSBオーディオデバイス、値段は安かったものの、ノイズも少なく、これまで特に不満もなく聴いていたのだが、響きの再現力や解像度が全く異なり、今まで不満もなく聴いていた自分に若干自己嫌悪してしまった。
■パワードスピーカーにアナログ入力したサウンドも確認した
続いては、メインのリスニング環境であるUSB入力搭載のアクティブスピーカーへアナログ接続して試聴。音源は、サイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィル演奏によるマーラーの交響曲第5番のCDだ。
このUSB入力搭載スピーカー自体がとても優秀で、これを買ったためPCオーディオに目覚めたのだが、DA-10経由で聴いてみると、がらりと印象が変わる。ヘッドホンで聴いたのと同様に、音の解像度が明らかに増して聴こえており、フォルテシモになった時、スピーカーのUSB入力だけだとゴーッという圧力とともに音の塊になっていた部分が、各パートまで明確に聴こえてくる。
ただ、アナログ接続によるロスがあるのか分からないが、音の圧力が若干減っているようには感じられ、曲のジャンルによっては好みが分かれるかもしれない。試しに、ジャーマン・メタルの雄、ハロウィンの最新作『Straight Out Of Hell』で聴き比べたところ、DA-10経由のほうが音の重厚さで少し負けているように感じた。ちなみに、個人的にはDA-10経由のほうが気持ち良く聴けて好印象だったのだが。
アナログ接続用のケーブルが短すぎることは不満だった。あくまでポータブル利用を想定してるのだろうが、据え置きのオーディオ機器と接続するには短すぎ、置き場所が定まらず、本体の操作性も悪くなってしまった。ちなみに、付属USBケーブルも短いため、デスクトップ環境で使用する際はケーブルの延長が必要だった。自分で用意すれば問題ない話なのだが。
■長時間聴いても疲れにくいサウンド
全体的な印象をまとめると、音の解像度が高く、ホールの響きが良く再現でき、なおかつ長時間聴いても疲れにくいサウンドだと感じた。今回、モニターキャンペーンとして約2週間ほど試用することができたが、仕事が忙しかったこともあり、色々な音源での聴き比べができなかったのが残念だった。同じ楽曲でもCDと圧縮音源での比較や、そこにハイレゾ音源を交えるとどうなるのかなど、もっといろいろと試してみたいと思えるようなサウンドだった。
なお最初にも書いたが、PCへ接続しようとしてドライバのインストールでつまづいてしまったことには触れておきたい。マニュアルも読まずに接続したのが悪いのだが、うまく接続できずに慌てて同梱されていたマニュアルCDを確認したところ、「ドライバーはホームページからダウンロード」と書かれていた。結局、ドライバーはDENON公式サイトのDA-10の製品ページからダウンロードできだが、そこになかなかたどり着くことができなかった。この辺りは、もう少しわかりやすいところからダウンロードできるか、マニュアルCDに一緒のドライバーも入れていただけると良かったと思う。
しかし、使ってみた素直な感想は、非常に満足するものだったので、個人的にも購入意欲が湧いてきた。また他人にもぜひ薦めたい。とも思える製品だった。
演奏者との距離感がホールの響きと合わせて立体的になり
奏者の息遣いや手元の動きがクリアに把握できる
Kさん(30代・男性)
■DA-10をシュア「SRH840」と組み合わせて試聴
DA-10の第一印象だが、見た目の美しさと、アルミのヘアライン仕上げなど、触った時の質感がすばらしい。やはりオーディオ機器は、音質だけでなく所有する喜びも大切であり、この点で非常に優れていると思う。
まずはDA-10をパソコンと接続し、USB入力のサウンドを確かめた。設定については、後述のようにドライバーのインストールに苦戦しつつもなんとか完了。さっそく試聴を始めた。再生ソフトはfoobar2000、使用したヘッドホンはシュアのSRH840だ。
試聴した音源は、ドイツのクラシカルトランペット奏者、マティアス・ヘフスが来日した際に録音した『ライヴ・イン・ジャパン』というCD。序盤で思わず「ほほう」と唸ってしまった。演奏者との距離感がホールの響きと合わせて立体的になる上、奏者の息遣いやトランペットのキーが動くカチャカチャという小さな音までがクリアに聴こえる。また、オーケストラがフォルテシモになると、安いデバイスであれば表現力不足で騒がしいだけなのだが、高い解像度を保っているので全ての音が聴き取りやすかった。
その後、ずいぶん昔に買ったUSBオーディオデバイスで同じ音源を聴いてみたのだが、その差に愕然とした。このUSBオーディオデバイス、値段は安かったものの、ノイズも少なく、これまで特に不満もなく聴いていたのだが、響きの再現力や解像度が全く異なり、今まで不満もなく聴いていた自分に若干自己嫌悪してしまった。
■パワードスピーカーにアナログ入力したサウンドも確認した
続いては、メインのリスニング環境であるUSB入力搭載のアクティブスピーカーへアナログ接続して試聴。音源は、サイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィル演奏によるマーラーの交響曲第5番のCDだ。
このUSB入力搭載スピーカー自体がとても優秀で、これを買ったためPCオーディオに目覚めたのだが、DA-10経由で聴いてみると、がらりと印象が変わる。ヘッドホンで聴いたのと同様に、音の解像度が明らかに増して聴こえており、フォルテシモになった時、スピーカーのUSB入力だけだとゴーッという圧力とともに音の塊になっていた部分が、各パートまで明確に聴こえてくる。
ただ、アナログ接続によるロスがあるのか分からないが、音の圧力が若干減っているようには感じられ、曲のジャンルによっては好みが分かれるかもしれない。試しに、ジャーマン・メタルの雄、ハロウィンの最新作『Straight Out Of Hell』で聴き比べたところ、DA-10経由のほうが音の重厚さで少し負けているように感じた。ちなみに、個人的にはDA-10経由のほうが気持ち良く聴けて好印象だったのだが。
アナログ接続用のケーブルが短すぎることは不満だった。あくまでポータブル利用を想定してるのだろうが、据え置きのオーディオ機器と接続するには短すぎ、置き場所が定まらず、本体の操作性も悪くなってしまった。ちなみに、付属USBケーブルも短いため、デスクトップ環境で使用する際はケーブルの延長が必要だった。自分で用意すれば問題ない話なのだが。
■長時間聴いても疲れにくいサウンド
全体的な印象をまとめると、音の解像度が高く、ホールの響きが良く再現でき、なおかつ長時間聴いても疲れにくいサウンドだと感じた。今回、モニターキャンペーンとして約2週間ほど試用することができたが、仕事が忙しかったこともあり、色々な音源での聴き比べができなかったのが残念だった。同じ楽曲でもCDと圧縮音源での比較や、そこにハイレゾ音源を交えるとどうなるのかなど、もっといろいろと試してみたいと思えるようなサウンドだった。
なお最初にも書いたが、PCへ接続しようとしてドライバのインストールでつまづいてしまったことには触れておきたい。マニュアルも読まずに接続したのが悪いのだが、うまく接続できずに慌てて同梱されていたマニュアルCDを確認したところ、「ドライバーはホームページからダウンロード」と書かれていた。結局、ドライバーはDENON公式サイトのDA-10の製品ページからダウンロードできだが、そこになかなかたどり着くことができなかった。この辺りは、もう少しわかりやすいところからダウンロードできるか、マニュアルCDに一緒のドライバーも入れていただけると良かったと思う。
しかし、使ってみた素直な感想は、非常に満足するものだったので、個人的にも購入意欲が湧いてきた。また他人にもぜひ薦めたい。とも思える製品だった。