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完全ワイヤレスでは聴けない高音質の世界。Shure「SEシリーズ」に最新プレミアムBluetoothケーブルが標準装備

公開日 2019/10/17 06:00 生形 三郎
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Shureの人気イヤホン「SEシリーズ」ラインナップ紹介

SE215/SE215 Special Edition
ダイナミック型ドライバーを1基搭載したシングルドライバー構成モデル。シングル構成、つまりは一つの発音体から全帯域の音が再生されることによる、一体度の高いサウンドが一番の魅力だ。中低域に重心を持った心地よい音で、高域表現は程よく穏やか、どれだけ聴き続けても疲れることがない。

一体感の高い音が親密な距離感で再現される、とにかく音楽が楽しいサウンドだ。一方でスペシャルエディションは、低域が充実すると共に、より積極的に中・高域描写が張り出しヴィヴィッドに描かれるので、一層音楽が聴き手に迫る華やかさを持つ。

SE425
高域用と低域用にそれぞれ1基ずつのドライバーを搭載した、合計2基のバランスド・アーマチュアドライバー(以下、BA)による2way構成。BAならではの細やかさと2way構成の恩恵で、特に高域方向の解像度が高まり、ディテール豊かな音楽描写を聴かせる。

低域の質感はタイトな締まりがあり、全体的に明晰でシャープな質感を持っている。演奏者の手元、例えばエレクトリックギターのカッティングの様子や、ヴォーカリストが歌う口元の様子などを、明瞭かつパワフルに描き上げる、音楽への強いフォーカス能力を持っており、その性格はシリーズ中でも随一のものだ。

SE535/SE535 Special Edition
高域用に1基と低域用に2基の、合計3基のBAによる2way構成のモデルで、立体感溢れる解像度と、厚み豊かで充実した低域表現を備えている。ベースやバスドラムは実にリッチで迫力がありながらも、発音のアタックや音程が極めて明瞭で、演奏のフレージングが明快に届く。

SE215やSE425に比べると、より客観的に音楽全体と俯瞰させる立体的な表現を備えていることが特長だ。高域を強化したスペシャルエディションは、ヴォーカルの帯域がより明るく再現され、歌声や旋律を明瞭に浮かび上げる。さらに演奏のディテールが積極的に拾い上げられるので、視認性の良い、没入感の高いサウンドを実現している。

SE846
最上位機のSE846は、高域用に1基と中域用に1基、そして低域用に2基と、合計4基のBAによって構成されるモデルだ。合計10枚のステンレス板によって形成される独自のローパスフィルターによって、濁りのない低域再生を生み出している。そこから繰り出されるサウンドには、フラグシップたる充実感に満ちた音の品格がある。全ての帯域が、過不足なく均一で深い密度と高い解像度で展開される様が心地よいのだ。

特に低域は、実にたっぷりとした厚みがあり、“ゴージャス”の一言。それでいて、シリーズに共通する自然な音色バランスと落ち着いた聴き心地を持っているのである。まさに、全モデルが持つそれぞれの魅力を兼ね備えた、頂点に位置するモデルといえよう。また、本機はノズルの交換によって、バランス、ウォーム、ブライトの3種類の音質を楽しむことも可能だ。

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