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老舗メーカーにも負けない新・高音質。ファーウェイのNC完全ワイヤレス「HUAWEI FreeBuds 3i」を聴く

公開日 2020/06/15 06:30 鴻池 賢三
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ノイキャンで地下鉄のうるささが乗用車内程度に。自動ペアリングも便利

ファーウェイ製品として注目したいのは、地味に煩わしく、ユーザーによっては失敗して投げ出すこともあるだろう「Bluetoothペアリング」の自動化だ。ファーウェイスマホとの組み合わせなら、本機のフタを開くだけでスマホ画面にイヤホンの写真入り確認画面がポップアップ表示され、ワンタッチで許可するだけで接続が確立する。ファーウェイスマホユーザーが本機を購入する大きな理由の一つになるはずだ。ファーウェイスマホでなくても、一度接続してしまえば、フタを開けるだけで再接続されるのでペアリングの煩わしさは少ない。

接続先がファーウェイ製スマホであれば、フタを開くだけで自動的にペアリングしてくれる

イヤホンを装着すると、カナル型で耳穴に深く挿入するので、その時点で中高域の遮音性が実感できる。ノズルの先端は楕円形で、さらにイヤーチップもそれに合わせた形状に作られているなど、フィット感、言い換えると密閉性が高く、HUAWEI FreeBuds 3との大きな違いと言えるだろう。もちろん密閉性が高ければ、より高精度なキャンセリング制御が可能なので、低域のさらなる騒音低減も期待できる。

では実際にノイキャンを体験してみよう。まずは気になりがちな航空機や列車内の「ゴーッ」、っという低音騒音。概ねこれらの騒音レベルは70dBから80dB程度とされ、これは誰もが「うるさい」と感じるレベル。ちなみに85dBオーバーの状態が1日に8時間に達すると、難聴に繋がるリスクがあると指摘されている。

本機を装着すると、パッシブな耳栓効果だけで耳への負担減少が実感できる。さらにノイズキャンセリング機能をオンにすると、騒音がスパッとカットされ、筆者の聴感で80dBの騒音は65dB程度に低減される効果が体感できた。例えるなら、地下鉄のうるささが乗用車内程度になると想像してもらえれば、感覚として概ね相違ないだろう。騒音が軽減すると、音楽の音量を小さく調整しても聞き取りやすいので、耳への負担はさらに和らぐ。

なお人の話し声など中高域については、一定のキャンセリング効果はあるものの、空調などの低音騒音がカットされる度合いが大きいため、結果、相対的に周囲の声が耳に付く印象。これはノイキャンイヤホン全体で感じる傾向でもあるが、本機はカナル型だけに、装着するだけでも耳栓効果が期待できるのは、HUAWEI FreeBuds 3より有利と言える。

カナル型の耳栓効果に加え、ノイキャンをオンにすればちょうど地下鉄くらいの騒音が乗用車内程度に抑えられる

タッチ操作は感度の点で不満が無いが、機能として音量調整ができないのは意外。不便に感じるユーザーも多いだろう。アプリ「HUAWEI AI Life」では、タッチ動作に操作項目をアサインすることができるので、音量操作も選択肢の1つとして加えて欲しいところだ。

本機は、もちろんファーウェイ以外とのスマホとも接続が可能。充電ケース側のボタン長押しでペアリング待機状態にできるというのは、2個の独立した本体がある完全ワイヤレスイヤホンとしては分かりやすい。ペアリング後の通常使用時も、フタを開けるとイヤホンが起動するので、耳に装着する頃には接続が完了して使用可能状態になる。待たされる感が無くサクサク使えるのも快適だ。


アプリ「HUAWEI AI LIFE」を使えば手軽に操作方法のアサインなども可能

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