「DENON CLASSICS CREST 1000」から、No.109とNo.110を紹介!
(左)No.109:ハイドン「弦楽四重奏曲<十字架上のキリストの最後の七つの言葉>」(右)No.110:テレマン「パリ四重奏曲集」 |
◆No.109:ハイドン「弦楽四重奏曲<十字架上のキリストの最後の七つの言葉>」
・緩徐楽章が連続する異色作。ピリオド楽器ならではの静かな感動に満ちた名演。
ほとんどが緩徐楽章からなるこの異色作の演奏には、静謐なテンションの持続、響きの純正さ、デリケートなニュアンスといった要素が求められる。これらを十全に満たすのはモダン楽器では至難であるといってよい。ピリオド楽器をもってしても、深い感動を与える境地にまで達っしているのは、ハイドンとモーツァルトの弦楽四重奏の真髄を追求し続けるクイケン四重奏団だけであろう。レコード・アカデミー賞の有力候補になった名盤。
・ディスク番号:COCO-70520
・価格:\1,000
・楽団名:クイケン四重奏団
・録音:1994年[MS 20ビット・デジタル録音]
・推薦:レコード芸術特選
◆No.110:テレマン「パリ四重奏曲集」
・ブラヴェ、フォルクレらによるパリ初演が現代の名手たちによってよみがえる。
フランス趣味溢れる「パリカル」は、テレマンの積年の憧れであったパリ行きが叶った1737年、ブラヴェをはじめ、ギニョン、フォルクレ、エドゥアール、そしておそらく作曲者自身によるチェンバロ、といった錚々たる顔触れによって初演された。この名曲をちりばめた宝石のような傑作が、有田、寺神戸、ルセ、上村という、現代の黄金のメンバーによって、初演もかくやと思わせるような素晴らしい演奏で再現されている。
・ディスク番号:COCO-70521〜22
・価格: \1,500
・楽団名:有田正広(フラウト・トラヴェルソ)/トウキョウ・バロック・トリオ/寺神戸亮/ルセ/上村かおり
・録音:1992年[PCMデジタル録音]
・推薦:レコード芸術特選/文化庁芸術作品賞
・2タイトルとも現在発売中
・ハイドンとテレマンの世界を是非とも堪能して頂きたい。
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
◆クイケン四重奏団
・古楽器による弦楽四重奏団。クラシック界の確固たる一分野となったピリオド楽器演奏の至宝であるシギスヴァルトとヴィーラントのクイケン兄弟を軸に、ラ・プティット・バンドの主要メンバーであるマーレーン・ティアースとフランソワ・フェルナンデスを加えて1986年に創設された。オリジナル楽器ならではの純正でニュアンスに富んだ響きは、レパートリーの中心となるハイドン、モーツァルトといった古典派の作品に新たな光りを当て、モダン楽器によるではともすると埋もれがちな曲の構造、声部の絡みを鮮やかに再現する。
◆有田 正広
・フルート奏者。1940年生まれ、72年桐朋学園大学卒業、日本音楽コンクール1位を獲得。翌年オランダに留学し、現代フルートの前進楽器であるフラウト・トラヴェルソを第一人者バルトルド・クイケンに師事。75年にブリュージュ国際音楽コンクールのトラヴェルソ部門で1位。留学中からヨーロッパ随一の古学奏者たちと共演し、国内では東京バッハ・モーツァルト・オーケストラを指揮。90年サントリー音楽賞受賞。世界的なトラヴェルソ奏者である。
◆寺神戸 亮
・ヴァイオリニスト。1961年生まれ。桐朋学園大学で久保田良作に師事。83年日本音楽コンクールで3位、84年東京フィルの首席奏者に就任。その後、作品が作曲された当時の楽器と奏法を適用するバロック・ヴァイオリン演奏に専念するためデン・ハーグ王立音楽院に留学、S・クイケンに師事。レ・ザール・フロリサンなど第一線の古楽団体に参加、現在ラ・プティット・バンドのコンサートマスター。国際的なバロック・ヴァイオリンの第一人者である。
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