ケーブルブランド探訪記(STEALTH編その7「Varidig」)
Varidig \79,000(S/PDIF)、\99,000(AES/EBU)ともに1m |
同技術はケーブルの中央部から両端にかけてテフロン絶縁を徐々に薄くすることでRFレゾナンスを低減させるというものである。厳格な75Ωの特性インピーダンスを維持し、インピーダンスの異なる端子からの接続でも反射を起こすことがないデジタルケーブルとなっている。
なお、同モデルにはS/PUIFタイプとAES/EBUタイプが用意されており、両タイプともに「背景ノイズのないクリアな音質と明確なフォーカスを実現する」とのことである。ぜひともお試しいただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
●STEALTHのプロフィール
ステルスは米国東部のメリーランド州に拠点を置くInterlink House Inc.社のハイエンドケーブルブランドである。
ロシア人物理学者セルゲイ・ティマチェフが主宰し、全てが手作りで製作され、素材・構造のどれをとっても世界に類を見ないほど精密な作りとなっている。
まず素材の面では人間の髪よりも細い0.025mmの素線を採用し、さらにこれを1本1本テフロンで絶縁することで表皮効果を回避させている。この素線をテフロンチューブを軸とした同軸構造とし、これを数10本の束にしたものが同ブランド共通の構造である。線材はラインナップに応じてアモルファス、純金、純銀、金と銀の合金、高純度銀などが採用されている。構造上の最大の特徴は「Qファクター」と呼ばれる要素である。同要素はケーブルの信号伝送の際に生じるリンギングを防止する効果がある。リンギングとは急峻な変化をする信号が,回路網を通過したときに生じる波形を言い、配線のインダクタンスや伝送帯域幅の不足などによって生じるものである。同社では「ディストリビューテッド・リッツ」という無共振多層構造を採用することでこれを排除することに成功した。
さて、このように素材と構造に極めて特徴のある同ブランドのラインナップはインターコネクトからデジタルケーブル、スピーカーケーブルやACケーブルまで多岐にわたっている。
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