ケーブルブランド探訪記(武藤製作所編その2「リファレンス」)

公開日 2004/07/02 08:42
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リファレンス
●第2回目より、いよいよ武藤製作所のケーブルラインナップをご紹介していく。まずは同社RCAインターコネクトケーブルのトップモデル「リファレンス」をご紹介する。

 同モデルは導体に、金と銀の合金「オーグライン」と 高純度プラチナをトリプルブレンドした「オーグライン+プラチナ」を理想のバランスで採用したインターコネクトケーブルである。絶縁材にはテフロンの中でも最も優れた特性を持つPTFEを使用し、外部ジャケットにも同じ素材を採用している。構造的には数々の試作を繰り返し選ばれた「スタークワッド」ノンシールド構造を採用し、同軸ケーブルとは別世界の広帯域とダイナミックレンジを実現させている。

 また、RCAプラグには線材と同じ銀合金を使用したワイヤーワールド社の新製品を使用している。このように最良の素材と構造が見事に融合した同モデルの真価をぜひともお試しいただきたい。なお、同モデルは今年2月21日に刊行された『オーディオアクセサリー112号』の「特選・新製品アクセサリー」にて井上良治氏の音質レポートを掲載しているので、こちらもぜひともご参照いただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)

●武藤製作所のプロフィール
武藤製作所は長年にわたり、金やプラチナ製品中心とした貴金属加工技術に携わってきた専門メーカーである。同社はその技術を応用し、数年前よりオーディオ関連のケーブル製造を開始した。その大きな特徴はオーグラインと呼ばれる金と銀との合金素材を採用している点にある。これは同社が貴金属加工の通常業務で金や銀を大量に処理している事によって成立するのである。
 このオーグ合金を使用した各種のケーブルは銀の持つ優れた電気特性と金の持つ耐酸性、伸び性を併せ持つという利点がある。開発段階では、高純度銀線を試作したが、極端に太い線径を使用しなければ、俗に言われる銀臭さが解消できずに各種の合金を試作した結果として銀に金を含有させたオーグ合金が開発されたのである。さらに、ただ銀に金を混ぜただけでなく同社が持つ高度な線引き技術やアニール処理が一つとなりオーグ合金は誕生したのである。
 ラインナップとしてはインターコネクト、スピーカーケーブルや、素線、スペードラグ、テフロン(PTFE)皮膜単線等が用意され、素材としては上記のオーグ合金にさらにプラチナ及びプラチナ合金を加えた素材も誕生している。
このように貴金属専門メーカーの技術と設備を基本に、大手音響メーカーではできない製品を日々開発しているブランドである。

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