新規機能材「ポリマー・クレイ・コンポジット」を採用
オオアサ電子、無指向性スピーカー”Egretta”とNANOCOMPOのコラボモデル。46万円
オオアサ電子と東和電子は、オオアサ電子が展開する「Egretta(エグレッタ)」ブランドの無指向性スピーカーと、東和電子が展開する「OLASONIC(オラソニック)」ブランドの「NANOCOMPO」をセットにした「Egretta & NANO」シリーズを12月14日より発売する。価格は46万円(税抜)。
「Egretta & NANO」は、エグレッタの新製品となるスピーカー「TS1000F」と、オラソニックのプリメインアンプ「NANO-UA1a」、CDプレーヤー「NANO-CD1」、スピーカーケーブル2本(2m)、USBケーブル、デジタルケーブルをセットにしたモデル。
「TS1000F」は、エグレッタの無指向性スピーカー「TS1000」をベースに、新規機能材「ポリマー・クレイ・コンポジット」をスピーカーの振動フィルム部に取り入れたハイルドライバーツイーターを採用。それに伴い、吸音材やネットワークなど細部に至る素材の見直しなど、設計レベルにおける調整が行われており、ハイレゾ帯域まで滑らかな周波数特性を実現したという。また2016年6月当初の発表時より、製品の高さが1,000mmから960mmへと変更されている。スピーカーのみの価格は35万円/ペア(税抜)となる。
発売に先駆け、両社では製品の試聴会を実施。無指向性スピーカーの部屋を包み込むような音場特性を体験できるよう、リビング調の空間が用意された。
オオアサ電子の生産部開発技術課 川崎博愛氏は「TS1000F」の性能について、「Made in Japanにこだわり、胴体の一部は白漆喰仕上げ。ツイーターは45kHzまでほとんどフラットな再現性を実現し、能率は87dBと無指向性スピーカーながら通常のスピーカー並のレベルを確保している」と述べた。
また、オオアサ電子代表取締役社長の長田克司氏は、同社が地域に根付いた活動を行っていると説明した上で、本拠地を置く広島での事業について紹介。光学・液晶事業や環境エネルギー事業などと共に、映像音響事業を行うなかで「会社が低迷の時期にあっても社員を優先し、人が主役のモノ作りを徹底してきた。その取り組みから生まれた繋がりで、製品の開発において様々な協力を得ることができた」と語った。
「TS1000F」の開発に携わった一人である広島大学大学院工学研究員客員准教授である岩城 富士大氏は、文部科学省の地域イノベーション戦略支援プログラムにて、ハイレゾリューション・オーディオの研究を行っている。世界初のGPSナビゲーションや、BOSEのカーオーディオシステム「Acoustic Wave Guide」の開発などに広く関わり、脳を活性化させるというハイレゾ音響についても研究。そのハイレゾ音利用のイノベーションとして、ハイレゾ再生用スピーカーの製品化にも取り組んでいるという。
岩城氏は特にハイルドライバー・ユニットによるツイーター部の開発に協力。一般的なドーム型、コーン型といった振動板を前後に動かす方式と異なり、蛇腹状に折りたたまれたフィルムを横方向に収縮させて音を出すハイルドライバー方式を採用することで、2ウェイ構成ながら微細な音の再現性と高い鮮明さ、つながり良く滑らかな高音域を実現しているという。
また、このハイルドライバーツイーターの振動フィルムには、粘土を主材料とした「ポリマー・クレイ・コンポジット」(商標:タフクレースト)が採用されている点が大きな特徴となる。この素材は住友精化と国立研究開発法人産業技術総合研究所化学プロセス研究部門の共同開発による「新規機能材」で、粘土を主原料とし高柔軟性、高耐熱性、低熱収縮性を持つという。
同研究所の主席研究員である蛯名武雄氏によれば、「タフクレーストは特殊加工した非膨潤性粘土とポリイミドを均一な分散液とし、その分散液より得られたフィルムで、粘土の優れた特性とポリイミドの取り扱い性の良さを併せ持つ」としている。この粘土はベビーパウダーの原料に含まれるもので、これにより振動フィルムに用いた際に高音が伸び、再現性が高まることが分かり、採用に至ったという。
また、このエグレッタではカーオーディオへの展開も行っており、カーオーディオ関連機器の企画製造販売・チューニングを行うサウンドサスペンション社と連携。ハイルドライバーツイーターが搭載されたデモカーTOYOTA「86」が用意されるなど、今後の幅広い活動を見据えた発表した。
なお、オオアサ電子では同社スピーカー「TS1000」を、「TS1000F」へとアップグレードするサービスも12月下旬より実施。有償価格などサービス内容の詳細は、後日発表予定とされている。
「Egretta & NANO」は、エグレッタの新製品となるスピーカー「TS1000F」と、オラソニックのプリメインアンプ「NANO-UA1a」、CDプレーヤー「NANO-CD1」、スピーカーケーブル2本(2m)、USBケーブル、デジタルケーブルをセットにしたモデル。
「TS1000F」は、エグレッタの無指向性スピーカー「TS1000」をベースに、新規機能材「ポリマー・クレイ・コンポジット」をスピーカーの振動フィルム部に取り入れたハイルドライバーツイーターを採用。それに伴い、吸音材やネットワークなど細部に至る素材の見直しなど、設計レベルにおける調整が行われており、ハイレゾ帯域まで滑らかな周波数特性を実現したという。また2016年6月当初の発表時より、製品の高さが1,000mmから960mmへと変更されている。スピーカーのみの価格は35万円/ペア(税抜)となる。
発売に先駆け、両社では製品の試聴会を実施。無指向性スピーカーの部屋を包み込むような音場特性を体験できるよう、リビング調の空間が用意された。
オオアサ電子の生産部開発技術課 川崎博愛氏は「TS1000F」の性能について、「Made in Japanにこだわり、胴体の一部は白漆喰仕上げ。ツイーターは45kHzまでほとんどフラットな再現性を実現し、能率は87dBと無指向性スピーカーながら通常のスピーカー並のレベルを確保している」と述べた。
また、オオアサ電子代表取締役社長の長田克司氏は、同社が地域に根付いた活動を行っていると説明した上で、本拠地を置く広島での事業について紹介。光学・液晶事業や環境エネルギー事業などと共に、映像音響事業を行うなかで「会社が低迷の時期にあっても社員を優先し、人が主役のモノ作りを徹底してきた。その取り組みから生まれた繋がりで、製品の開発において様々な協力を得ることができた」と語った。
「TS1000F」の開発に携わった一人である広島大学大学院工学研究員客員准教授である岩城 富士大氏は、文部科学省の地域イノベーション戦略支援プログラムにて、ハイレゾリューション・オーディオの研究を行っている。世界初のGPSナビゲーションや、BOSEのカーオーディオシステム「Acoustic Wave Guide」の開発などに広く関わり、脳を活性化させるというハイレゾ音響についても研究。そのハイレゾ音利用のイノベーションとして、ハイレゾ再生用スピーカーの製品化にも取り組んでいるという。
岩城氏は特にハイルドライバー・ユニットによるツイーター部の開発に協力。一般的なドーム型、コーン型といった振動板を前後に動かす方式と異なり、蛇腹状に折りたたまれたフィルムを横方向に収縮させて音を出すハイルドライバー方式を採用することで、2ウェイ構成ながら微細な音の再現性と高い鮮明さ、つながり良く滑らかな高音域を実現しているという。
また、このハイルドライバーツイーターの振動フィルムには、粘土を主材料とした「ポリマー・クレイ・コンポジット」(商標:タフクレースト)が採用されている点が大きな特徴となる。この素材は住友精化と国立研究開発法人産業技術総合研究所化学プロセス研究部門の共同開発による「新規機能材」で、粘土を主原料とし高柔軟性、高耐熱性、低熱収縮性を持つという。
同研究所の主席研究員である蛯名武雄氏によれば、「タフクレーストは特殊加工した非膨潤性粘土とポリイミドを均一な分散液とし、その分散液より得られたフィルムで、粘土の優れた特性とポリイミドの取り扱い性の良さを併せ持つ」としている。この粘土はベビーパウダーの原料に含まれるもので、これにより振動フィルムに用いた際に高音が伸び、再現性が高まることが分かり、採用に至ったという。
また、このエグレッタではカーオーディオへの展開も行っており、カーオーディオ関連機器の企画製造販売・チューニングを行うサウンドサスペンション社と連携。ハイルドライバーツイーターが搭載されたデモカーTOYOTA「86」が用意されるなど、今後の幅広い活動を見据えた発表した。
なお、オオアサ電子では同社スピーカー「TS1000」を、「TS1000F」へとアップグレードするサービスも12月下旬より実施。有償価格などサービス内容の詳細は、後日発表予定とされている。