“3rdステージ”のステレオパワーアンプモデル

SOULNOTE、左右GND完全分離を成し遂げたステレオパワーアンプ「A-3 core」

公開日 2024/06/03 10:00 編集部:杉山康介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
SOULNOTEは、“3rdステージ”のステレオパワーアンプ「A-3 core」を7月より発売する。価格は1,408,000円(税込)。

A-3 core

同社はこれまで、“3rdステージ”モデルとしてプリアンプ「P-3」 やモノパワーアンプ「M-3」、プリメインアンプ「A-3」を発売してきたが、このうちA-3をパワーアンプ化したものが、今回のA-3 coreとなる。

P-3で実現したGND完全分離テクノロジーを応用して搭載。同社によると、大電流を扱うステレオパワーにおいてGND筐体非設置の前例はないものの、シンプルな無帰還回路や最適化されたアートワーク設計、大電流ループの最小化、インダクタンス成分の排除などによって、左右GND完全分離を成し遂げたという。

前例がなかったというステレオパワーアンプでの左右GND完全分離を実現

出力段には、M-3で採用したTO3(メタルキャンタイプ)バイポーラトランジスタによるシングルプッシュプルSEPP回路を採用。このトランジスタを軽々とドライブするため、超強力なTO3Pトランジスタをドライバー、プリドライバーに採用し、大電流時のhfe変動をものともしない、ボトムエンドまで完璧な電流供給を実現したとのこと。

メインヒートシンクには軽量小型銅板製ヒートシンクを採用。これはTO3トランジスタへの給電バスバー(導体)も兼ねつつ、トランジスタの端子はバスバーを貫通して直下の基板に直接マウントされている。これによってTO3トランジスタの欠点であるワイヤリング配線を排除して、インダクタンス成分に起因する不安定さを払拭するとともに、絶縁シートがデバイスをダンプすることによる音質劣化も排除したと説明。

また、ヒートシンクがシャーシから物理的に独立することで、開放感や透明感といった音質面の効果も発揮するうえ、本機では電源基板とアンプ基板を連結してブロック化する構造部材も兼ねており、「一石四鳥のヒートシンク」だとしている。

ヒートシンクは「一石四鳥」の効果を発揮するという

電圧増幅にはハイゲイン対GNDシングル単段増幅Type-R回路を新開発。アンプ動作に関わるすべての抵抗に、ネイキッドフォイル抵抗を惜しみなく投入しているという。さらに左右チャンネルのGNDをセラミックワッシャーで絶縁された左右サイドメタルに設置し、GNDアンカーとして機能する特別な筐体構造を採用している。

電源部では、メイン用に700VA未含浸トライダル電源トランスを左右2個と、コントロール系電源トランスを1個の計3個を搭載。これらは磁力線が基板に並行になるようすべて垂直にマウントされている。

整流コンデンサには、特別に選別されたという470µFの抗耐圧小容量低倍率箔フィルターコンデンサを採用。数によって容量を最適化し、電源トランスの負荷を軽減することで、超強力なトランスの実質レギュレーションをさらに向上させたとのこと。さらに整流ダイオードに、許容突入電流値が強化された最新スペックのSiCダイオードを採用する、「考えうる最強かつハイスピードな電源構成」だという。

整流コンデンサの数を揃えることで容量を最適化

2個のメイン電源トランスのスイッチとして、音質の優れた大型パワーリレーをそれぞれ独立して1個ずつ、計2個を無固定で配置。フロントパネルの電源スイッチはコントロール系サブトランス専用となっている。

アンプブロック、各端子、ACインレット、トップカバー、ボトムカバーは全てフローティングさせた無固定構造を採用。中でもアンプブロックはチタン製スライダーによる3点横滑り構造を用い、電源トランスの振動から逃れつつ、自らの固有振動も解放するとのこと。

製品の背面部

最大出力は120W×2(4Ω)で全高調波歪率は0.27%(8Ω/1W)、周波数特性は2Hz-200kHz(±3dB/8Ω/1W)。入力感度/インピーダンスは480mV/24kΩで、ゲインは33dB。外形寸法は454W×189H×435Dmm(足含む)で、質量は約29kg。カラーはプレミアム・シルバー/プレミアム・ブラックの2色をラインナップする。

プレミアム・シルバー/プレミアム・ブラックの2色をラインナップ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク