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欧州から世界へ広がる注目アワード

「EISA Award 2018-2019」受賞モデル発表。『オーディオアクセサリー』誌も今後審査に参加

公開日 2018/08/17 11:01 オーディオ編集部:浅田陽介
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ハイファイオーディオやホームシアター関連商品、カメラやモバイル機器などを対象として選定されるアワード「EISA Award」。欧州のなかでも評価の高いメディアによって1982年から創設されたEISAという団体によって選定され、いまや欧州で最も権威あるアワードとして知られている存在だ。


これまで欧州を中心として展開してきたEISAだが、今年よりその呼称を「Expert Imaging and Sound Association」と変更。欧州から世界へとその規模を拡大し、全28カ国の50を超えるメディアによって審査が行われることとなる。小社刊行媒体である『季刊・オーディオアクセサリー』誌も今後、EISAのHi-Fi部門におけるメンバーとして審査に参加していくこととなる。

そんなEISAの今年の受賞モデルが、現地時間の2018年8月15日に全世界で発表となった。
受賞モデルは下記のとおり。

【EISA AWARDS 2018-2019受賞モデル】

※一部日本未発売の製品あり

■HI-FI EXPERT GROUP
EISA ANALOGUE MUSIC SYSTEM 2018-2019
Pro-Ject Juke Box S2


レコード・リバイバルが本格化するにつれ、ますます多くの人々がシンプルな一体型のレコード・ソリューションを求めています。 Pro-Ject Juke Box S2は、まさにこれに当てはまる製品で、フォノステージ、アンプ、Bluetooth内蔵の「アクティブなターンテーブル」です。また、本機とマッチングを前提として作られたSpeaker Box 5S2スピーカーと組み合わせることも可能です。このような製品は使いやすさが重要ですが、本機にはPro-Jectのカートリッジとトーンアームがあらかじめ装着されています。 あとはスタイラスガードを取り外してドライブベルトを取り付ければ、すぐに使用することが可能です。 そのサウンドには中毒性があり、古いLPにも新しいLPにも新たな魅力を与えてくれます。


EISA COMPACT MUSIC SYSTEM 2018-2019
Denon CEOL N10


Denonのコンパクトな音楽システム「CEOL」の新作は、初のHEOSマルチルームストリーミングに対応。この小さなユニットはこれまで以上に多用途になりました。 A4ページのサイズよりも小さい接地面積にもかかわらず、CEOL N10はラジオチューナー、CDプレーヤー、豊富なストリーミングオプションを揃えています。 ユーザーフレンドリーなHEOS Appで、人気のある音楽サービスで音楽を聴いたり、ネットワークやUSBメモリーから高音質な音楽をストリーミングすることもでき、またBluetoothやAirPlay 2を使ってお気に入りの曲をワイヤレスで演奏することも可能です。ソースが何であれ、クラスDアンプはその強力なサウンドでリスナーを驚かせます。


EISA ALL-IN-ONE SYSTEM 2018-2019
Naim Audio Uniti Atom


Uniti Atomの小さな金属製のケースに惑わされてはいけません。 天板にマウントされた大型のボリュームコントロールは直感的に使用することができ、鮮明で見やすいディスプレイでAtomが持つさまざまな機能へ簡単にアクセスできます。ストリーマー、DAC、およびプリアンプは、Naimの上位ラインとなるプリメインアンプのNAITと同様、力強いパワーアンプ・デザインと共に組み込まれています。Google Chromecast、Tidal、Spotify Connect、インターネットラジオ、AirPlay 2、Bluetooth aptX HDは、非常に柔軟性があります。 純正のNaim Appはよく考えられて使いやすく、マルチルームでの使用も可能です。 滑らかで、詳細でダイナミック。これは素晴らしいサウンドを持つ小さなシステムです。


EISA WIRELESS SYSTEM 2018-2019
DALI Callisto 6C & Sound Hub


自宅にハイファイシステムを持つことの主な欠点のひとつは、ケーブルの混乱が必然的に生じることです。 DALIは、同社のSound Hubで動作するアクティブスピーカー、Callistoを誕生させることでこれを克服しました。 96kHz/24bitの高解像度かつ安定した伝送が可能で、ケーブルなしで優れたステレオサウンドが得られます。 Callisto/Sound Hubシステムの動作はシームレスで、CDプレーヤーなどの外部ソース機器から再生することも、Bluetooth aptX HD経由でストリーミングすることも可能です。 BluOSマルチルームプラットフォームとの完全な互換性のためには、拡張カード「NMP-1」を追加して使用します。 セットアップは驚く程簡単で、DALIが提供する最高のスピーカードライバー技術によりサラブレッド級の音楽パフォーマンスが楽しめます。


EISA STEREO SYSTEM 2018-2019
Marantz ND8006/PM8006


「ND8006」と「PM8006」によるコンビネーションは、どのソースからでもどんな音楽フォーマットでも再生することができる、この価格帯のなかでも優れた性能を持つストリーマーとアンプです。 ND8006はCDに加え、AirPlay 2、Bluetooth、Spotify Connect、Tidal、Deezerなどにも対応します。 その一方で、HEOSとの互換性により、他の対応製品とマルチルームで再生することができます。 ESS DACを使用して192kHz/32bitの変換を行うデジタル入力を複数備えており、選択可能なMarantz独自のデジタルフィルターを含むハイファイな機能がユニットに組み込まれています。 パートナーとなるアンプのPM8006は、1チャンネルあたり70W、独自のアンプモジュールHDAM、ダブルシールドのトロイダルトランスを備えています。 特記したいのは、その格別なフォノステージ。 これはクラシックな組み合わせです。


EISA STEREO RECEIVER 2018-2019
Yamaha R-N803D


このようなプロダクトは、手頃な価格帯にあるハイファイ・セパレートの改善がいかに遅れているかを示す製品です。ヤマハの「R-N803D」は短い信号経路に細心の注意を払った洗練されたステレオ・レシーバーで、ピュアオーディオファンをも満足させます。素晴らしいサウンドを誇るESS sabre DACや、リスニングルームのスピーカーを調整するのに役立つ独自のパラメトリック・ルームアコースティック・オプティマイザーなどの機能が満載です。 「R-N803D」は大きなパワーを発揮し、ほとんどのスピーカーを容易に駆動することができます。 Bluetooth接続、Tidal、Spotify、Deezer、Qobuz、ヤマハのMusicCastストリーミングプラットフォームに対応した真のスイスアーミーナイフといえるアンプです。


EISA AMPLIFIER 2018-2019
Primare I15 Prisma


Primareのインダストリアル・デザインには、このスタイリッシュでスリムなアンプに大いに意味があります。 従来サイズの4分の3にもかかわらず、サウンドと機能の面ではその “重さ” を上回ります。 従来のアナログ入力に加え、Bluetooth、AirPlay、Spotify Connect、Chromecastの機能を含むハイレゾ対応のPCM/DSD DACとPrismaの技術を投入。 そのサウンドはサイズを越えたもので、非常に滑らかかつクリーミー。ディテール表現にも富んでおりステージの深さも十分です。 Primareの実績のあるクラスDパワーアンプはほとんどのラウドスピーカーを駆動するのに十分な出力で、横長のOLEDディスプレイはトラックナンバーとボリューム位置を鮮明に表示。 驚異的な合金の筐体とI15 Prismaの機能は、音楽再生に “何か” を求めている人の理に叶ったものです。


EISA BEST BUY AMPLIFIER 2018-2019
Pioneer A-40AE


Pioneerは、柔軟性とスムーズなサウンドを魅力的に組み合わせた、この価格で期待以上のプリメインアンプを創立80周年を記念モデルとして発表しました。 MM対応のフォノステージと内蔵DAC、そして5つのライン入力により、「A-40AE」は心臓部として素晴らしいシステムを限られた予算のなかでも形成します。 Pioneerの「ダイレクト・エナジー」アンプ・デザインは、多くのスピーカーを快適に駆動し、とても魅力的です。 その洗練された誘惑的な音は、大きなダイナミクスによって広いサウンドステージを表現します。 ハイファイ入門にも素晴らしい第一歩です。


EISA HIGH-END AMPLIFIER 2018-2019
NAD M32


数少ない真のデジタルアンプのひとつである洗練されたプリメインアンプ「M32」は、独自の「DirectDigital」技術を使用して、チャンネルあたり180Wを実現します。 プリアンプとパワーアンプの機能をひとつの増幅段に組み合わせたことで、さまざまな用途に対応することが可能です。 さらに、オプションのBluOSモジュールは、ストリーミングやネットワーク音楽再生のための扉を開き、これらをより将来性の高いものにします。 このアンプは開放感に溢れることに加え、ディテール表現にも長け、演奏するすべての音楽にパノラマ感を与えてくれます。タッチスクリーンのディスプレイとアプリケーションコントロールにより使用するのも簡単です。サウンドはその堅牢なアルミケースくらい実体感があります。


EISA STREAMER 2018-2019
Pro-Ject Stream Box S2 Ultra


世界は本当に別筐体のストリーマーを必要としていますか? おそらくそういうわけではありませんが、「Stream Box S2 Ultra」は非常に多くのものを提供しています。 そのさまざまなソースから音楽をルーティングする強力なネットワークブリッジと考えてください。 DACを接続するだけで「Stream Box S2 Ultra」はUSB-A入力、Bluetooth aptX、Tidal、Spotify、Shoutcastなどのオンラインストリーミングサービス、さらにはDLNAまたはWi-Fi接続のNASドライブを経由してハードディスクから音楽を再生することができます。 またRoon Readyにも対応し、HDMIビデオ出力もあります。 iOSやAndroid用の便利なコントロールアプリもあり、精通したユーザーはニーズに合わせてシステムをカスタマイズすることもできます。 最高352.8kHz/32bit PCMとDSD256で動作するなど、将来性も高いです。


EISA DAC 2018-2019
Chord Electronics Hugo 2


Chordのオリジナルのバッテリー駆動のDAC/ヘッドフォンアンプは真似しようのない素晴らしい製品でしたが、新しいHugo 2はさらに大きく進化しました。 その超近代的なアルミニウムケースの中には、カスタムコーディングされたデジタルコンバーターとフィルターを装備。 この価格は一般的なDACとしてみることができますが、活発でリズミカルなサウンドが得られることはコンパクトなミュージックマシンにとって驚異的な存在です。 標準的なCDであれ、ハイレゾのPCMであれDSDであれ、その音はエネルギーと感情に溢れたものです。 Hugo 2は14時間バッテリーで稼働することができ、ほぼすべてのフォーマットを再生できるほか、切り替え可能なフィルターと、カラフルなコントロールインターフェイスを備えています。


EISA TURNTABLE 2018-2019
Technics SL-1200GR


テクニクスが3年前に象徴的ターンテーブル「SL-1200」をリニューアルした時、その素晴らしいつくりと最上級のサウンドは感動をもたらしました。 この最新バージョンとなるSL-1200GRは、価格を抑えながら価値の高いレコード体験を提供するように設計されています。 同社の伝説的なクォーツロック・ダイレクト・ドライブ・システムの最新バージョンはスイスの時計よりもスピードが速く、アルミニウムベースは振動をスポンジのように吸収します。 S字型のトーンアームも堅牢で、良いピックアップ・カートリッジに値するものです。 その結果、力強いイメージと豊富なディテールで、岩のようにしっかりとしたサウンドが得られます。 貴重なレコードを回転させるのにふさわしい製品です。


EISA LOUDSPEAKER 2018-2019
ELAC Adante AS-61


このAdante AS-61は控えめに見えるかもしれませんが、実はそうではありません。高度な技術を慎重に適用することで、この魅力的なスタンドマウント・スピーカーは、驚くほどダイナミックでパワフルなサウンドを提供します。 デザイナーのアンドリュー・ジョーンズは、内部で結合されたバスローディングを備えるアクティブ・パッシブラジエーターと新開発のコーン/ドームによる同軸ドライバーアレイから優れた性能を達成しました。 その結果、素晴らしいパノラマのサウンドステージ、印象的な奥行き感、上下の滑らかなトーン。Adante AS-61は、今日の最も大胆で最も技術的に進歩した新しいラウドスピーカーのひとつです。


EISA BEST BUY LOUDSPEAKER 2018-2019
Q Acoustics 3050i


この革新的なブランドは、10年前から手頃な価格帯のスピーカーにおいて強力なプレーヤーでしたが、「3050i」もまた、Q Acousticsのベスト・バリュー・プロダクトです。 ラバーサスペンション・システムによるトゥイーターのデカップリングと、多くのありきたりの箱ではなく、リフレックスデザインによる特別に設計されたドライブユニットを採用する2ウェイとなっています。 大きなキャビネットは、共振を低減するために幅広く補強されており、よりリニアな低音を実現する巧妙な内部ダクトシステムを採用しています。 その結果、音量とパワーを備えた堂々としたサウンドが得られます。 4つの魅力的かつ近代的な仕上げを用意しており、この価格帯で最高となるオールラウンドなフロアスタンディングスピーカーです。


EISA SMART LOUDSPEAKER 2018-2019
Harman Kardon Citation 500


スマートもしくはスタイリッシュに家庭で音楽を楽しめることはめったにありません。Harman Kardonはこのラグジュアリーなワイヤレススピーカーのために伝説的な名前を復活させ、デンマークのデザインアイコンKvadratのユニークなテキスタイルで周りを覆いました。見ているだけで嬉しくなりますが、音も非常に特別なものです。パッシブラジエーターを備えたスピーカーは、Harman Kardonの名に期待されるディテール表現に優れたサウンドで室内を満たしてくれます。卓越しているのはGoogle Assistantとの優れた機能統合で、Citation 500は音声コマンドでコントロールが可能です。また、Google AssistantやChromecastと互換性のある製品を制御することもできるなど、スマートな家庭の心臓部となる製品です。


EISA HEADPHONE 2018-2019
Sennheiser HD 660 S


73年を経ていまなお発展を続けるゼンハイザーは、ハイファイヘッドフォン市場を長らく牽引してきました。最新モデルとなるHD 660 Sは、その理由を示しています。クラシックな開放型を採用しながらモダンなデザインを採用した本機は、ハンドセレクトによる振動板と頑丈な着脱ケーブルを採用するなど、細心の注意を払って作られています。厚みのあるイヤーパッドとヘッドバンドは、HD 660 Sを長時間でも非常に快適に装着することを可能としています。携帯電話の二倍の価格で実現されたゆったりかつフレンドリーなサウンドをきっと気に入るはずです。ホーム・ハイファイ愛好家にとって、特に高音質なソースを聴くときには素晴らしい選択となるはずです。


EISA HIGH-END HEADPHONE 2018-2019
Focal Clear


名前はClear、Clearは自然。このヘッドフォンは巧妙なデザインと素晴らしい品質によって、開放感溢れるクリアなサウンドを提供します。確かに高額かもしれませんが、フォーカルは大きな成果を成し遂げるために全てを投入しました。下位モデルのElearとより上位に位置するUtopiaと同様に、Clearはロールサラウンドを備えた特殊な形状による振動板を採用し、レスポンスの最適化と共に拡散モードの制御を実現しました。鮮明かつ写実的なサウンドでありながら、生き生きとしたベースを誇ります。レザーで覆われた豪華なイヤーパッドとヘッドバンドも相まって、この新しいデザインは音楽の快適で楽しい音楽の時間を提供してくれます。


EISA HI-FI INNOVATION 2018-2019
Micromega M-One M-150


MicromegaのM-OneシリーズのM-150は、今年最も興味深いプリメインアンプです。豊富なカラーバリエーションを持つスリムなケースには、便利な機能が満載されています。トップパネルの下にはカスタムコードを実効するDSPチップが埋め込まれており、Micromegaアコースティック・ルームシステムによってどんな環境でもイコライゼーションによる補正を行い、理想的なリスニング環境を提供します。また、ファンの補助によるヒートパイプ冷却システムを採用し、同社の新しい電源RPSによって構成される150Wパワーアンプを内蔵します。M-150はデジタルやアナログ入力、ストリーミング、バイノーラル・ヘッドフォン・アンプ、MM/MCフォノステージなど、幅広い接続性も確保。音源がなんであれ、クリーンでパンチある楽しいサウンドを聴かせてくれます。


EISA PORTABLE DAC/HEADPHONE AMPLIFIER 2018-2019
iFi Audio xDSD


市場には非常に多くのモバイルオーディオ製品ありますが、iFiのAudioの新しいxDSDはさらに盛り上げてくれました。 このバッテリー駆動によるUSB DAC/ヘッドフォンアンプは、スマートフォン、ノートパソコン、ポータブルプレーヤーを素晴らしいミュージックセンターに変身させます。 その成功の理由は、超軽量マグネシウム合金による筐体、S/PDIFとUSB-Aメスによる入力端子、PCM/DSDの双方に対応したDACとパンチの効いたアナログ出力ステージの組み合わせです。 切り換え可能なデジタルフィルターにより、最もスムーズな周波数バランスと最も速いトランジェントを選択できます。 xDSDは決して安価ではありませんが、音楽を高い品質で楽しむために最適な製品です。

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