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やはり大きかった音質差

最新スマートフォン/iPod 7機種の音質を徹底比較! − 編集部員がガチンコ・クロスレビュー

公開日 2011/04/19 10:00 ファイル・ウェブ編集部
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スマートフォンがものすごい勢いで普及していることは、いまさら説明不要でしょう。当編集部を見回してみても、iPhoneが2台、Androidが3台あって、間もなくもう1台くらい増えそうな勢いです。

スマートフォンを音楽プレーヤー代わりに使っている人も多いことでしょうが、その音質を比較したら面白いのでは、と軽いノリで企画したのが今回のクロスレビュー。iPhoneもAndroidも、編集部員手持ちの機種がちょうどよくバラけていたので、手持ち機材を集めて一斉試聴してみることにしました。

またせっかくなので、編集部や編集部員の自宅に転がっていたiPodも参考用に持ってきて、比較対象に加えることにしました。スマートフォンと専用音楽プレーヤーの音質差も検証しようというわけです。

今回試聴した7機種

レビューは公平を期すため、クロスレビュー形式にし、10点満点の評点を付けました。試聴楽曲はiOSもAndroidもデフォルトで対応しているWAV形式とし、それぞれが好みの楽曲を持ち寄るスタイルとしました。

機種数が多かったこともあり、試聴は自分が選んだ曲を中心に行い、イヤホンもふだん使っている機種を使用しました。このため、聴いた楽曲やイヤホンとの相性、またもちろん評価するポイントの違いが、レビューの評価や点数に大きく影響していると考えられます。絶対評価を行っていますが、参考値ということでご理解ください。

今回のレビュワーと試聴楽曲、使用したイヤホンは以下の通りです。

杉浦

●所有スマホ:IS03

●使用楽曲:BEADY EYE「For Anyone」(アルバム『Different Gear, Still Speeding』より)

●使用イヤホン:SHURE「SE315」

●試聴ポイント:曲の選択理由はここ1ヶ月で一番聴いている曲だから。ポイントは3つで、まずは出だしのギターが醸す疾走感のインプレッション。2番目は間奏部分全体の雰囲気で、主にギターを聴いている。重なる中域のソフトな鳴りに、実が詰まった感じの手応えと切実さを感じる部分だ。そして3番目のポイントとして、後半に左右ではじける手拍子の立体感も聴き比べてみた。個人的に、高い解像度よりもやや淡い空気で聴きたいと思っている一曲なので、今回の点数にはそういった曲との相性も反映させた。

小野

●所有スマホ:Xperia arc

●使用楽曲:マキシマム ザ ホルモン「maximum the hormone」(トリプルA面シングル「グレイテスト・ザ・ヒッツ 2011〜2011」より)

●使用イヤホン:TDK Life on Record「TH-EB900」

●試聴ポイント:他のメンバーがジャズやクラシックなどをチェックしていたので、騒々しいミクスチャーロックを試聴曲にチョイス。ギターの歪み、スラップ奏法も使用しながら激しく動くベースやドラムの手数の多さなどをどのように聴かせるかなどに注目した。また、ベースのみをバックにお経のようなメロディーが流れる“静”から、全楽器とVo.のシャウトが一斉に重なるサビでの“動”への落差などもポイントとした。

小澤

●所有スマホ:iPhone 3GS

●使用楽曲:シェーンベルク 室内交響曲第1番 ホリガー指揮/ヨーロッパ室内管弦楽団(「You look good to me」も参考にした)

●使用イヤホン:ETYMOTIC RESEARCH「hf5」

●試聴ポイント:シェーンベルクは、低音から高音まで様々な楽器が織り合わさって咆哮する複雑なtuttiあり、しっとりしたソロパートあり…と、高音域 − 低音域/音量小 − 大/曲の持つエネルギーのダイナミックレンジが豊かな曲。さまざまな描き分けをチェックできると考えてセレクト。また「You look good to me」もアコースティックな楽器の音色の質感や高音域 − 低音域の再生力に差が出ると考えて追加で試聴した。どちらの曲も主にチェックしたのは「楽器の音色の質感と響き」「高音 − 低音の再生バランス」「解像感と音場の広がり具合」。

風間

●所有スマホ:iPhone 4

●使用楽曲:オスカー・ピーターソン・トリオ「You look good to me」(アルバム『We Get Requests』より)

●使用イヤホン:SHURE「SE535」

●試聴ポイント:ウッドベースの低音から、トライアングルやブラシの高域、さらにはピアノの中域まで聴きどころが多く、音質チェックに適しているため選択。ウッドベースで絶対的な低音の沈み込みや表現力をチェックしたほか、高域についてはトライアングルの音の伸び、強弱の描写力などを聴き込んだ。ピアノは音色はもちろん、音と音とがしっかり分離して聞こえるか、和音の歪みは無いかなどを調べた。また、全体的なドライブ感、S/N感、解像感などについても、もちろん評価ポイントとした。



また、今回テストしたスマートフォン/プレーヤーは以下の通り。型番クリックで直接該当機種のレビューに飛べます。

・アップル「iPhone 3GS
・アップル「iPhone 4
・シャープ「IS03
・ソニー・エリクソン「Xperia arc
・サムスン「Nexus S
・アップル「iPod nano(5G)
・アップル「iPod touch(4G)
クロスレビューを終えて

次ページから、いよいよクロスレビューのスタートです!

次ページまずはiPhone 3GSからスタート!

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