折原一也のCESレポート(1)
<CES>ソニー“Crystal LED”とサムスン/LG 有機ELの画質を比較する
CESで話題となるテーマは3DであったりスマートTVであったり、その時々で面白いものが出て来るが、今年は「高画質」という、AVファンにとって最も重要な要素がクローズアップされた。
日本ではアナログ停波による買い換えラッシュが終わり、世界でもテレビの価格下落が進む最中、高画質という付加価値を前面に打ち出した展示が並んだのは示唆深い。プレスカンファレンスと会場で目にした次世代の高画質テレビを紹介し、そのクオリティをチェックしていこう。
■LG、サムスンは55V型の有機ELテレビを今年発売
CES発表前に海外発の情報でリークされていた通り、プレスカンファレンスにて、LG、サムスンの韓国勢が相次いで55V型の有機ELテレビを発表した。
LGの有機ELディスプレイは、白色LEDにカラーフィルターを組み合わせた方式。通常のRGBに加えてW(白色)のフィルターを加えている点にも技術的な特徴がある。画質についてはプレスカンファレンスでも確認したし、ブースでもじっくり視聴してみたが、ディスプレイ部の4mmという薄さからも分かる通り、高画質さというよりは薄さに比重を置いているような印象だ。
ブース内のデモでは3Dソースのほか、2Dソースも視聴できたが、極めてコントラスト比が高い一方、ソースに起因するものかもしれないが、中間階調には荒さが目立った。また3D表示のための偏光フィルムによる格子も確認できた。偏光3Dを採用していることからも、2D表示で最高画質を追求したものではないことが伺い知れる。
まだまだ発売前の試作機という段階ではあるものの、今年のCESで最高画質のディスプレイと言うことはできない。
続いてサムスンも、LGと同日のプレスカンファレンスで、55V型の有機ELテレビを今年発売すると発表した。
こちらはRGBそれぞれの有機EL素子を配列したタイプで、サムスンの用意したデモ映像とは言え、ブースに設置された試作機をじっくりと視聴できた。鮮やかでかつハイコントラストで、画質の印象は良い。デモソースを見た限りは、特に目につく欠点は少なく、早期の製品化を期待したくなる完成度だ。
今年は韓国勢の攻勢によって、いよいよ大型有機ELテレビの時代が到来するというのが、事前に噂されていたシナリオだったが、思わぬところで伏兵が現れた。ソニーが発表した“Crystal LED Display”だ。
日本ではアナログ停波による買い換えラッシュが終わり、世界でもテレビの価格下落が進む最中、高画質という付加価値を前面に打ち出した展示が並んだのは示唆深い。プレスカンファレンスと会場で目にした次世代の高画質テレビを紹介し、そのクオリティをチェックしていこう。
■LG、サムスンは55V型の有機ELテレビを今年発売
CES発表前に海外発の情報でリークされていた通り、プレスカンファレンスにて、LG、サムスンの韓国勢が相次いで55V型の有機ELテレビを発表した。
LGの有機ELディスプレイは、白色LEDにカラーフィルターを組み合わせた方式。通常のRGBに加えてW(白色)のフィルターを加えている点にも技術的な特徴がある。画質についてはプレスカンファレンスでも確認したし、ブースでもじっくり視聴してみたが、ディスプレイ部の4mmという薄さからも分かる通り、高画質さというよりは薄さに比重を置いているような印象だ。
ブース内のデモでは3Dソースのほか、2Dソースも視聴できたが、極めてコントラスト比が高い一方、ソースに起因するものかもしれないが、中間階調には荒さが目立った。また3D表示のための偏光フィルムによる格子も確認できた。偏光3Dを採用していることからも、2D表示で最高画質を追求したものではないことが伺い知れる。
まだまだ発売前の試作機という段階ではあるものの、今年のCESで最高画質のディスプレイと言うことはできない。
続いてサムスンも、LGと同日のプレスカンファレンスで、55V型の有機ELテレビを今年発売すると発表した。
こちらはRGBそれぞれの有機EL素子を配列したタイプで、サムスンの用意したデモ映像とは言え、ブースに設置された試作機をじっくりと視聴できた。鮮やかでかつハイコントラストで、画質の印象は良い。デモソースを見た限りは、特に目につく欠点は少なく、早期の製品化を期待したくなる完成度だ。
今年は韓国勢の攻勢によって、いよいよ大型有機ELテレビの時代が到来するというのが、事前に噂されていたシナリオだったが、思わぬところで伏兵が現れた。ソニーが発表した“Crystal LED Display”だ。
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