[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第109回】そろそろ買い時 “Bluetoothスピーカー”はココで選ぶ! 購入ポイント徹底解説
■ポイントになる要素や機能|使い勝手編
大まかな分類に続いては、個々の製品の個性を形作り製品選びのポイントになる要素や機能をまとめていこう。まずは音質ではなく使い勝手等についてのポイントから。
▼サイズと形
超基本。持ち歩くにしても自宅室内に置くにしても念入りな確認と検討が必要な要素だ。持ち歩き用なら自分のかばんの余力との兼ね合い、室内用なら自室等でどのスペースに置くことができれば邪魔にならず音楽がいい感じに聴こえてくるか、など。
最近の流行としては「ボトルサイズ」が増えてきた印象だ。その流れを決定付けたのは「UE BOOM」だろう。
ユーザーとしては「かばんにペットボトルを入れられるスペースがあればスピーカーも入る」というように使い勝手を想像しやすい。いや、スピーカーの代わりにペットボトルが入らなくなったりするかもだが。また自動車や自転車な方にとってボトルサイズは、ボトルホルダーにセットできるということでも使いやすいかもしれない。
今後に期待したいのは「薄型」だ。
薄型になったテレビを想像してもらえればわかるように、スピーカー容積を確保しにくい薄型は音質面での不利は否めない。しかしスマートフォンを想像してもらえればわかるかと思うが、ポータビリティを考えた場合に薄型の優位は大きい。トレードオフになってしまうところはあるが、そこのバランスを巧く調整した製品が増えてくれば、持ち歩き用としては使いやすいタイプになってくるかもしれない。
あと選択肢はあまり多くないのだが、「左右セパレート型」もポイントになる。
多くの用途において、一体型のスピーカーシステムの方が置きやすいし持ち歩きやすい。だがパソコンやテレビと組み合わせて使うといった場合は、それらの左右に分けて置けるセパレート型ではないと収まりが悪いし、ステレオの左右の定位を楽しみにくい。
▼防水・頑丈
いわゆる「アウトドア」「お風呂」「台所」対応だ。そういった場面や場所での利用を考えているユーザーにとって重要。この性能については「IPX5に準拠」のように表示されている場合が多いので、「IPXとは?」についても簡単に知っておけば、自分の用途に合わせた製品選びの参考になるだろう。
IPXは国際電気標準会議と日本工業規格(JIS)で共通の「外来固形物に対する保護等級(いわゆる防塵等級)」「水の浸入に対する保護等級(いわゆる防水等級)」だ。IPX0(特にその性能なし)からIPX8までの等級があり、数字が大きい方がより厳しい条件での試験に合格しそれに準拠しており、その性能が高い。例としては防水の場合、
●IPX4:あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない
=防まつ形(軽い雨くらいの水滴ならOK)
●IPX5:あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない
=防噴流形(シャワー程度ならかかってしまってもOK)
●IPX7:一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない
=防浸形(軽い水没くらいなら耐えられる)
あたりが目安になるだろう。例えばスマホの防水モデルだとだいたいはIPX4か5に準拠だ。
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