新しい音、新しい再生スタイル
「音」も「機能」も“新しいボーズ”。新Wi-Fi/Bluetoothスピーカー「SoundTouch 10」を聴く
ボーズの「SoundTouch 10 wireless music system(以下、SoundTouch 10)」は、“いつでも音楽がそばにあること”を重視したサウンドシステムだ。いまやワイヤレススピーカーでは必須のBluetooth接続をサポートするだけでなく、アプリの活用により幅広い音源/サービスを楽しめる。
国語辞典を縦に置いたようなスタイルは、横長/ステレオが一般的なBluetoothスピーカーとは一線を画す。搭載されているスピーカーユニットの大きさや数は非公表だが、同じく縦長の2014年モデル「Bose SoundLink Color Bluetooth speaker」が小型ユニット2基を搭載していることからすると、設計思想に共通する部分があるのかもしれない。
いずれにせよ、実質的にはモノラルスピーカーであり、ステレオ感は期待できない。その代わり手に入るのが、低域の量感だ。スピーカーユニットを左右に離す必要がないぶん縦方向にスペースをとることができ、口径の大きいユニットを搭載できる。縦長で実質モノラルという設計は、低域の量感を追求した結果なのだろう。
重量は約1.3kgと軽く、背面上部にあるパッシブラジエーターの孔に指をかければ片手で軽々持ち運べる。バッテリー駆動型ではなく設置場所は選ぶものの、音源はワイヤレスが基本でAC電源を内蔵するため、ケーブル1本ですっきり設置できることも好印象だ。
入力はBluetoothとWi-Fiのワイヤレス2系統と、AUX(3.5ミリステレオミニジャック)の有線1系統が用意される。Bluetooth機能は最大8台までペアリング履歴を登録できる。この点では、いわゆるBluetoothスピーカーそのものだが、SoundTouch 10には「アプリ」というもうひとつの貌がある。
■スマホを切ってもストリーミング再生は続く
SoundTouch 10を含む“SoundTouch systems”シリーズに対応するアプリ「SoundTouch app」は、iOS 5.1.1以降およびAndroid 4.0.3以降に対応、SoundTouchのオーディオソースを一気に増やす。メールアドレスを送信してのアカウント作成を行えば準備完了、スマートフォン/タブレットに保存した楽曲およびインターネットラジオ/ストリーミングサービスを楽しめるようになるのだ。
このアプリは、スマートフォン/タブレットの再生音を転送するのではなく、指示を出すだけだ。SoundTouch 10は自律的にインターネットからデータを受信できるため、いちどインターネットラジオ/ストリーミングサービスの受信を指示すれば、あとは停止指示を出さないかぎり延々と音楽を再生し続ける。スマートフォンの電源をオフにしても、タブレットで他の曲の再生を開始しても関係ないのだ。
受信できるインターネットラジオ局は世界で2万以上、ポップスやジャズ、クラシックなどの専門局はもちろんのこと、日本のローカルFM局も受信できる。2015年10月現在対応するストリーミングサービスはDeezerとSpotifyという日本未進出の2つで、残念ながらそのメリットを享受できないが、サービス開始の暁には利用価値が格段に向上することは間違いない。
パソコンやNASに保存されている楽曲を再生する場合には、あらかじめ「音楽ライブラリ」に登録しなければならない。対応するサウンドライブラリ形式はiTunesとWindows Media、そしてDLNAの3種類。ただし、前2者の場合はPCにSoundTouchアプリをインストールしなければならない。PCのサウンドライブラリを再生する場合は、システムにSoundTouch音楽サーバーが常駐する都合上、PCの電源をオンにしていなければならない(オフにすると再生も止まる)。
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国語辞典を縦に置いたようなスタイルは、横長/ステレオが一般的なBluetoothスピーカーとは一線を画す。搭載されているスピーカーユニットの大きさや数は非公表だが、同じく縦長の2014年モデル「Bose SoundLink Color Bluetooth speaker」が小型ユニット2基を搭載していることからすると、設計思想に共通する部分があるのかもしれない。
いずれにせよ、実質的にはモノラルスピーカーであり、ステレオ感は期待できない。その代わり手に入るのが、低域の量感だ。スピーカーユニットを左右に離す必要がないぶん縦方向にスペースをとることができ、口径の大きいユニットを搭載できる。縦長で実質モノラルという設計は、低域の量感を追求した結果なのだろう。
重量は約1.3kgと軽く、背面上部にあるパッシブラジエーターの孔に指をかければ片手で軽々持ち運べる。バッテリー駆動型ではなく設置場所は選ぶものの、音源はワイヤレスが基本でAC電源を内蔵するため、ケーブル1本ですっきり設置できることも好印象だ。
入力はBluetoothとWi-Fiのワイヤレス2系統と、AUX(3.5ミリステレオミニジャック)の有線1系統が用意される。Bluetooth機能は最大8台までペアリング履歴を登録できる。この点では、いわゆるBluetoothスピーカーそのものだが、SoundTouch 10には「アプリ」というもうひとつの貌がある。
■スマホを切ってもストリーミング再生は続く
SoundTouch 10を含む“SoundTouch systems”シリーズに対応するアプリ「SoundTouch app」は、iOS 5.1.1以降およびAndroid 4.0.3以降に対応、SoundTouchのオーディオソースを一気に増やす。メールアドレスを送信してのアカウント作成を行えば準備完了、スマートフォン/タブレットに保存した楽曲およびインターネットラジオ/ストリーミングサービスを楽しめるようになるのだ。
このアプリは、スマートフォン/タブレットの再生音を転送するのではなく、指示を出すだけだ。SoundTouch 10は自律的にインターネットからデータを受信できるため、いちどインターネットラジオ/ストリーミングサービスの受信を指示すれば、あとは停止指示を出さないかぎり延々と音楽を再生し続ける。スマートフォンの電源をオフにしても、タブレットで他の曲の再生を開始しても関係ないのだ。
受信できるインターネットラジオ局は世界で2万以上、ポップスやジャズ、クラシックなどの専門局はもちろんのこと、日本のローカルFM局も受信できる。2015年10月現在対応するストリーミングサービスはDeezerとSpotifyという日本未進出の2つで、残念ながらそのメリットを享受できないが、サービス開始の暁には利用価値が格段に向上することは間違いない。
パソコンやNASに保存されている楽曲を再生する場合には、あらかじめ「音楽ライブラリ」に登録しなければならない。対応するサウンドライブラリ形式はiTunesとWindows Media、そしてDLNAの3種類。ただし、前2者の場合はPCにSoundTouchアプリをインストールしなければならない。PCのサウンドライブラリを再生する場合は、システムにSoundTouch音楽サーバーが常駐する都合上、PCの電源をオンにしていなければならない(オフにすると再生も止まる)。