【特別企画】ファイル・ウェブ読者が自宅で製品をレポート
BenQの新プロジェクター「HT3050」を読者が体験!使って分かった“生の声” 第2回:大阪/Sさん
「画質は素晴らしいの一言」
大阪府 Sさん
愛読しているファイル・ウェブでBenQプロジェクター「HT3050」読者モニター企画の記事を発見! 新築しホームシアターを設置したもののプロジェクターが安価なタイプであったことから、これは応募するしかないと、綺麗な写真とPR文を添えて申し込み、そして当選メールがやってきました。
楽しみに待っていた実機にご対面できたのは2月初旬、最新のファームウエアに更新され、白く丸みを帯びた優しい感じのプロジェクターが我が家にやってきました。比較されてしまう(現在自宅で使用している)モデルは解像度1,280×800、3,000ルーメンのDLPタイプ。同筐体でXGAモデルも提供されていることからもわかるように、ホームシアターよりもビジネス寄りに設計された機種です。
プロジェクターに接続するBDプレイヤーはパナソニック「DMR-BRT300」。AVアンプはヤマハ「DSP-AX2500」、スピーカーはInfinityで、センターが「delta center」、フロントが「delta 30」、リアが「reference E-L」という環境での視聴です。レポートにあたっては「ファンタスティック・フォー」や「ピクセル」を視聴ソフトにしました。
まずは外観のインプレッションを少し。
色は少しクリームがかった白色。壁紙の色に近いため、目立たなくて良い感じです。ホームシアターでは出来る限りメカメカしさを表に出さないのが我が家の鉄則で、上手く設置すれば天井の色と同系色なので収まりが良さそうです。形状も丸みをおびた優しい感じで女性受けも良く、家庭用としてのポイントを抑えた造りです。
さらに、付属のリモコンは暗い中でも操作をし易い照光式。ただし欲を言えば発光強度の調整と学習機能が欲しいところです。
しっかりと天井から設置したいところですが、天井吊り金具を用意できなかったので、腰壁の上に設置することにしました。結果的に現用機よりも少し上の投射位置になりました。レンズシフト機能が付いているので上下位置の調整は出来るのですが、残念ながら下方向へはダメでした。投影サイズは現用機と同じ100インチにすることが出来ました。
さて、はやる気持ちを抑えながらスイッチを入れてみます。ここでピッと非常に大きな起動音! 設定で消すことは出来ますが驚くほどの音量です。停止時にも同様の音が鳴ります。
肝心の画質は素晴らしいの一言です。私はDLPタイプのプロジェクター特有の色割れを認識しやすい質なのですが、現用機よりも圧倒的に減っています。
輝度が低目なのでカラーホイールの窓が小さく間の黒の領域が広いと推測され、さらには同系統の光源を持つHT2050よりも輝度が低いので光学フィルターの色もシネマモードにあわせたチューニングがなされているのかもしれません。
画素の隙間が目立たず、反応の速いDLPはお気に入りの方式なのですが、この色割れだけが気になっていました。またまた+10点です。
今回はRec.709を正確に再現するシネマモードを中心に使っていますが、さすが! 何も調整しなくとも階調は問題なしです。現用機は白飛びや黒浮き等、階調再現性に問題があり調整に結構時間を費やしましたが、デフォルトでこの再現性はさすがです。
解像度も1,280×800から1,920×1,080へ大幅にアップし、精細感が増しました。静止画を表示するとその差は歴然としています。動画では静止画ほどの差異は感じませんが、リアリティがアップし、没入感が増す感じですね。
色については、これは綺麗の一言。テロップ等の赤や緑など単色で彩度の高い色の場合は、素晴らしく鮮やかです。普段使っているプラズマテレビよりも明らかに鮮やか。プラズマよりも色空間が広がっているためかもしれませんが、初めは少し不自然に感じた程です。Rec.709に準拠したソースがあれば、この広い色空間を堪能できるかと思うと、この先が楽しみでなりません。
重要チェックポイントであるファンノイズも非常に少なく優秀。自分がこれまで使っていた製品と数値上では同等なのですが、ファンが大型で回転数が低く、周波数成分が低音側に寄っているので耳障りではなく、ほとんど気になりません。このファンノイズについては設計時に相当留意されたのでしょう。排気速度もおさえられています。しかしそのためか排気温度が高く、ランプが新品のためでしょうか、焦げた様な臭いがわずかにしていました。暫く運転すれば消えると思いますが、少し気になる点です。
現用品も含め、ファンの回転数はランプモードか高地モードだけでしか切り替えることが出来ず、この点不満が残ります。ランプ寿命との関係もありますが、若干の調整幅でも良いので、スライダーで調整できないものでしょうか。
さてさて、ここまで視聴して、現用機はドナドナされていくことがほぼ決定しました。非常に残念です。本機を見なければそのまま生き残っていた筈なのです。これも良い絵をみてしまったからですね。上には上があるとは思いますが、HT3050の購入は優れたソリューションになると思います。現状で個人的に点数的には90点。
最後に、この様な素晴らしい機会を与えて下さったベンキュージャパンと音元出版の方々に感謝し、レポートを終わりたいと思います。今回は素晴らしいモニター体験をさせていただき、本当にありがとうございました。