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デュアルDACを採用

パイオニア「XDP-20」レビュー。良い音とカジュアルさを両立したポータブルプレーヤー入門機

公開日 2017/12/07 10:00 折原 一也
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パイオニアのハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤーの最新エントリーモデルとして、デジタルミュージックプレーヤー(DMP)“private”「XDP-20」が発表された。パイオニアブランドには今年3月に登場した「XDP-30R」があるが、その価格を抑えつつ、機能や仕様を継承している後継モデルだ。今回はそのXDP-20を発売前に使用することができたので、レビューしていく。

XDP-20

■カジュアルな外見に包まれたマニアックなハードウェア

XDP-20の実機を手にしてまず気づくことが、“Round fit”コンセプトによるフォルムの収まりの良さ。本体サイズは64.5W×98.2H×16Dmm、質量は125gだが、男のガジェットというより女性も携帯できる可愛らしい作りといったイメージだ。

先行してお借りした「XDP-20 ホワイト」

背面からだと、エッジの丸みが見て取れる

本体右側にはメタルな質感のシーソー式音量ボタン、左側に再生/停止と前後のスキップボタンを搭載。本体下部にデータ転送/充電用のmicroUSBを備えている。

ボリュームはダイヤル式からボタン式に変更されている

音質に関わるところでは、ヘッドホン出力は3.5mmステレオミニだけでなく、2.5mmのバランス出力も装備するマニアックぶり。ESS製DAC「ES9018C2M」、アンプにも同社の「9601K」をそれぞれ2基採用したツイン構成としている。カジュアルな外観と価格帯とは裏腹に高音質志向も徹底しているところに、パイオニアらしさを感じる。

内蔵ストレージは16GBで、最大256GBまで対応するmicroSDカードスロットを2基備える。microSDカードスロットは本体横のアクセスしやすい位置に並んでいるので、複数枚を入れ替えて使うユーザーにとっても勝手が良い。

エントリー機の位置づけだが、microSDスロットは2基のまま

対応フォーマットはというと、PCMは192kHz/32bitまで、DSDも5.6MHzまでネイティブ再生が可能。MQAにも対応しており、エントリークラスという位置付けながら上位機と遜色のない仕様を備えている。

ホワイトに加えてピンク/ネイビーのカラーリングもラインナップ。所持する小物に合わせて色を選んでも良い。

■「XDP-30R」のソフトウェアを継承。シンプル操作でサクサク動く

XDP-20の電源を入れて操作を始めると、ユーザーインターフェースは基本的にはXDP-30Rを継承していることがわかる。ホーム画面は「Music」「Streaming」が最上段に大きく並び、2段目にe-onkyo musicダウンローダーへアクセスする「e」、バランス接続の動作方式を切り替える「ACG」、「オーディオ調整」へのボタン、三段目に「Wi-Fi」のON/OFF、「Bluetooth」のON/OFF、設定画面の入り口。本体上部のバッテリー残量やWi-Fi、Bluetooth、ループ再生などの表示はスマホに近い。

ホーム画面。基本的にXDP-30Rを引き継ぐ

「Music」からの曲検索は「フォルダ」「プレイリスト」「アーティスト」「アルバム」「アーティスト」「アルバム」「曲」「ジャンル」とシンプルな構造。操作レスポンスは、ソフトウェアが音楽再生専用だけあってシンプルで小気味良い。

楽曲検索画面にもオーソドックスな項目が並ぶ

ホーム画面からアクセスできるもう一つの音楽機能が、「Streaming」で、これはWi-Fi接続を通じて「tunein」「radiko.jp」にアクセス可能。Wi-Fiの繋がる屋内ならPCやスマホ以上に手間なく操作でき、クリアな音質で聴けて気軽なリスニングにはとても便利だ。

再生中画面はジャケットを一面に表示しつつ、スキップボタンとシークバー(曲途中へのスキップも可能)によるタッチ操作が可能だ。なお画面下部には「前の画面へ戻る」「ホーム画面へ移動」「再生中画面へ移動」というボタンが表示され、こちらも操作をタッチで行える。

シンプルな構造なので見た目通りに迷わず操作できるし、なにより全く待たされる事なく使えるレスポンスは美点だ、操作の自由度という点でもよく考えられている。

次ページバランス出力もしっかりした出来栄え

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