【PR】旗艦イヤホン級のEQで音質調整も自由自在
Shureの完全ワイヤレス「AONIC 215」第2世代レビュー!高音質はそのままに使い勝手が格段に進化
■専用アプリ「ShurePlus PLAY」も使い心地抜群!パラメトリックEQはストリーミングでも使える
もうひとつ、スマートフォン用アプリ「ShurePlus PLAY」も非常に魅力的だ。Shure製品とリンクして電源や外音取り込みのオンオフ、ボタン操作のカスタマイズなど様々な機能設定ができるほか、バッテリーの状態を確認したり、さらには音楽プレーヤー機能も備えているので、これひとつで音楽を存分に楽しめる。実は筆者も、メインの音楽プレーヤーとして日常的に活用していたりする。また、音声ガイドの言語・音量などをカスタムできる「ShureTones」機能も新たに備わるなど、アプリも使い勝手向上が図られている。
多機能で便利な「ShurePlus PLAY」だが、さらに注目したい機能がある。それがイコライザー機能だ。
このイコライザー機能は、一般的なグラフィックイコライザーとは異なり、“パラメトリックイコライザー” が採用されている。これはShure製品の中ではフラグシップモデル「KSE1500」などにも用いられていて、より高度な音響調整が行える点が特徴である。
「ShurePlus PLAY」のパラメトリックイコライザーでは、4ポイントでゲインやキュー(バンド幅)の調整が可能で、かなり詳細にサウンドを調整することができる。さらに、その細かに調整したカスタムEQ設定をアダプター側に保存できるようになったことで、本アプリをプレーヤーとしてスマートフォン内に保存された音楽を聴くときだけでなく、ストリーミングサービスを利用する際にも活用できる。
■安心できる圧倒的な装着感。ダイレクトに耳に届くピュアで高品質なサウンドは見事
さて、ここからは試聴機を使ったインプレッションをお伝えしていこう。早速イヤホンをケースから取り出し、アプリを活用してスマートフォンに接続。両耳に装着してすぐに感じるのが圧倒的な装着感の高さと、それがもたらす安心感だ。
耳掛け型であることに加えて、「SE215」の確かなフィット感のおかげで、耳にしっかりと固定され、完全ワイヤレスイヤホンにありがちな “ポロリとこぼれ落ちる” ことは皆無。この安心感だけでも「AONIC 215完全ワイヤレス高遮音性イヤホン」を購入する意味はあると思う。
もちろん、肝心なのはサウンド。ということで、まずはイコライザーオフの状態で試聴してみる。ちなみに、試聴機はトランスルーセントブルー「SE215スペシャルエディション」が装着されたモデルだ。
ニュートラルという表現がピッタリのキャラクターと、ダイナミックな抑揚表現を持つサウンドが聴こえてくる。解像感も、有線とイコールとまではいかないが、違和感のないクオリティを確保しているのはさすがだ。何より、音色の違いをほとんど感じないのがいい。ダイレクト感が高くピュアな音だ。
たっぷりとした量感を持ち、それでいてフォーカスのよい低域によって、迫力満点でノリのよい演奏が楽しめる。高域は鋭く伸びていき、女性ヴォーカルなどかなり抜け良く再現するが、あくまでも中域重視のバランスに整えられているため、距離感の近い実体感のある歌声が楽しめる。
たとえば上田麗奈「リテラチュア」を聴くと、まるで目の前で歌ってくれているかのよう。歌というより演技そのものにも感じられる、彼女の歌声ならではの魅力を存分に味わうことができる。一方、坂本真綾「逆光」は、ややドライな音色のストリングスからはじまり、歌声もほんの少しハスキーで大人っぽい表現に感じられる。
それ以上に、音色がピッタリマッチしていたのがAimerだ。ハスキーで、やや声に揺れがある様子が如実に伝わり、普段より感情的な歌声に感じられる。楽曲の世界にグイグイと引き込まれる、とても情緒的なサウンドを味わえた。
Shureだけに、もちろんハードロックとの相性は抜群だ。ニルヴァーナはグルーブ感のよいドラムとベースに、感情的なカート・コバーンの歌声が重なり、絶妙なバランスのサウンドを聴かせてくれる。
Jロック系とも相性がよく、OxT「GO CRY GO」はパワフルで分厚いギターサウンドを楽しませてくれた。ヴォーカルの距離感の近さもあって、Jポップやアニソンともマッチングがいい。米津玄師やYOASOBIといった今時の楽曲もそつなくこなす、懐の深さがある。
ここでイコライザーを活用してみよう。高域を中心に押さえ込み、低域も上の方をやや控えめにすることで、若干ながら中域の上の方の荒さ、中域と高域のバランスが気になった曲に対しても、好みのバランス、かつ音のクリアさが増したサウンドへと変化。おかげで、YOASOBIはよりピュアな歌声と演奏になり、OxTも迫力マシマシになってくれた。
イコライザーを使用して、もうひとつ気がついたことがある。それは、オンオフで音質面での “劣化” をほとんど感じないことだ。デジタルパートでの調整を行っているため、基本的に音質劣化はないとメーカーはアピールするが、それでも音がザラついたり、メリハリが弱まったりして、音質劣化に繋がってしまうケースはままある。そういった様子をまったくといっていいほど感じないのは、さすがShure。そのノウハウの高さと実力がうかがえる。
ちなみに、今回の取材では第1世代と第2世代を聴き比べてもみたが、音質や音色傾向ともにほとんど変わりがなかった。機能性や接続時のスピーディーさから、Bluetoothチップが変更されたのは確実と思われるが、独自の外付けパワーアンプの恩恵もあってだろう、いい意味でサウンドに変化がなかった。
これは第1世代ですでにサウンド面での完成度が非常に高いということであり、第2世代では使い勝手を向上させることで、製品としての総合力を高めてきた。完全ワイヤレスでも臨場感溢れる “いい音” を楽しみたいという人に、最有力候補として推薦したい製品だ。
(協力:Shure Japan)