PRさらなる上位機「Pi8」とどちらを選ぶ?
すべてが変わったBowers & Wilkinsの完全ワイヤレスイヤホン。ハイエンドモデル「Pi6」の実力をチェック!
■機能面・サウンド共に完成度をさらに高めたフラグシップモデル「Pi8」
ということで続いてはPi8を見ていこう。前述したように基本設計は両機共通。外観においてはメタリック塗装のパーツやクリアパーツの上質な輝きなどがPi8ならではのポイントだが、その違いは遠目にはわかりにくいかもしれない。周りへのアピールというよりもユーザー自身の満足感につながる要素というわけだ。
サウンドに関わる面では、こちらの振動板はカーボンとなる。これはヘッドホンPx8のカーボンコーン・ドライブユニットからの流れであり、遡ればハイエンドスピーカー “700シリーズ” のカーボンドーム・トゥイーターがその源流。そのドライバーをDSP/DAC/アンプ各ディスクリート構成とした回路にて駆動する。
ほか、イコライザーを5バンドに細分化。ケースにおいてはPi7系からaptX Adaptiveトランスミッター機能を継承し、ワイヤレス充電機能も搭載。イヤホン本体はaptX Losslessのサポートも追加。ANCのアルゴリズムもPi8独自のものを搭載する。
そしてサウンドだが、期待通りにヘッドホンPx8のそれを思い起こさせる、これこそB&Wサウンドのド真ん中! な傾向とクオリティだ。よりニュートラルな音調で、細部描写も空間配置もビシッと決まっている。アイザイア・シャーキー「Special Lady」のグルーヴはよりがっしりと強靭に。Pi6から届けられるグルーヴの感触を高級ソファとするなら、こちらPi8で体感するそれは、頑強で遊びのないハイエンド・デスクチェアの座り心地の如しだ。
ビリー・アイリッシュ「CHIHIRO」では、音像がコンパクトになることで、広い空間と少ない音数の対比がさらに際立つのがポイント。羊文学「Burning」のギターにおいては、Pi6はその歪みの倍音成分をジューシーに絞り出したが、Pi8はその同じ成分からエッジィさを引き出してきた。両者の音色的な個性が特に強く現れたところだ。
機能面については最新ハイエンド機に求められるそれはPi6で十分に満たせており、Pi8の追加要素は+α的なものと言える。サウンドについても、B&WらしさでいえばPi8ではあるが、一般にはPi6で大満足な方も多いだろう。まずはPi6から検討し、機会があれば店頭で体験してみてほしい。
……とはいえ、多くの販売店ではPi6の隣にPi8も並ぶはず。結局は両方を体験することになり、「どっちも最高!」とか「予算が……」とか悩みまくることになってしまうだろうが、そこはそれ。その悩ましさを経て、両者の内から選べばこそ、愛着も強まるというものだ。
(提供:ディーアンドエムホールディングス)