[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第53回】引きこもりライターが激走テスト! 旬のスポーツイヤホン7機種を走って聴き比べ
・Bose「Bose SIE2i sport headphones」
非カナル型定番高級イヤホンの定番であるIE2のスポーツモデル。耳への違和感がなさ過ぎる快適な装着感と十分な固定力を同時に実現する「StayHear」イヤーチップが最大の特長だ。リモコン&マイク搭載ケーブルは付属のアームバンド型ケースとの組み合わせを想定して邪魔にならないように短め。なお、リモコン非搭載で価格が手頃なSIE2もラインナップしている。
音質面では、おなじみボーズ独自の低音再生技術「TriPortテクノロジー」等が投入されている。ポート(空気孔)を設置しながらも防水性能も確保していることがポイントだ。その防水性能については「汗や水しぶきに強い「防滴仕様」となっています。汗や水しぶきに強く、ランニング中の突然の雨にも対応可能です」との表現だ。
ではランニング6周目!
「イヤホンを着けている感じがしない」という文句も過大ではないほどに、装着感は極めて良好だ。またこのシリーズはカナル型ではないので遮音性の低さが弱点なのだが、ランニング用としてはそこも逆に強みになる。同じくカナル型ではないためと思われるが、タッチノイズもかなり少なく小さな部類だ。
そして標準で付属するアームバンド型ケース。短めのケーブルと合わせてプレーヤーとイヤホンの間を最短距離で結ぶので、ケーブルが邪魔になりにくい。この点はタッチノイズの少なさにも貢献しているだろう。またケースの表面はクリア素材で、収納したスマートフォン等のタッチパネルをそのまま操作できる(もちろん操作しにくくはなるが)。このケースは実に便利なので、今回は他のイヤホンのテストにもこれを使ったほどだ。が、
(死に・ω・そう)
さァ…瀕死だぜ。玲奈ひょん顔文字でかわいらしく表現してみたがどう表現してみたところで瀕死は瀕死。あと1周、あと1周だ…
瀕死のまま音質を確認する。率直に言ってとても好感触だ。カナル型では難しい音の抜けの良さや広がりがあり音調はほどよくソフトと、聴き疲れる要素がないというか聴いていて実に快適だ。低音から高音までのバランスに偏りがないのもポイント。ベースの大きなリズムからハイハットシンバルの細かなリズムまで全てがちょうどよく合わさって、曲のテンポ感が巧く再現される。余力のない僕には、このイヤホンが提供してくれる快適なリズムのサポートはありがたかった。
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