【特別企画】ユーザーごとに音場をカスタマイズする注目サービス
ビクター復活の狼煙 ー「WiZMUSIC」徹底解剖! プレミアムなヘッドホンサービスの魅力に迫る
この特別なサービスを提供するのに合わせたかのように、今年2017年は前身となる日本ビクターが創立90周年を迎えるのだが、まさにこのWiZMUSICが創業記念の意味を込めた“ビクターブランド”復活の狼煙として再始動第一弾の記念プロダクトとなる。
WiZMUSICは、EXOFIELDの肝となる最高のスピーカー再生音場空間での測定と、その結果を反映させるための携帯端末用アプリケーションソフトを用意したほか、WiZMUSIC用に開発された高級ヘッドホン「HA-WM90」も準備。従来型の“モノ”による要素に加え、最高のスピーカー再生環境という“コト”という特別な体験を同時に味わえる、新分野のサービスプログラムといえるだろう。
なおWiZMUSICには90周年記念に合わせた300台限定のプレミアムサービス「WiZMUSIC90」(税込90万円)と、スタンダードなサービスとなる「WiZMUSIC30」(税込30万円)という2つのパッケージが用意されており、HA-WM90は双方のサービスに同梱される。
WiZMUSIC90にはハイエンド・ポータブルアンプ「SU-AX01」やバランス駆動用ケーブル、ハイレゾ楽曲200曲相当をダウンロードできるフリークーポンがセットされる予定だ。一方WiZMUSIC30ではポータブルアンプに「SU-AX7」が用意されるという。
手元にセットが届いた段階でiPhoneやAndroid端末にダウンロードしたアプリに測定データをインストール。あとはその端末に保存しているハイレゾを含む楽曲を再生すればよい。もちろん再生にはパッケージにセットされているポタアンとヘッドホンを組み合わせることが最高のサウンドを得るための最低条件となる。
■名曲の数々が生まれた“ビクタースタジオ”で個人データを測定「WiZMUSIC90」
ここまでは“モノ”に関して説明してきたが、次に“コト”に該当するサービスにはどんなものが用意されているかを紹介していこう。まずプレミアムなWiZMUSIC90における最高のスピーカー再生環境として選ばれたのが、国内屈指の規模を誇るビクタースタジオの最終サウンド確認用試聴室『EX Room』だ。さらに商品受け取り時に普段立ち入ることのできないビクタースタジオの中を見学できる特別体験ツアーも希望者に対して実施される。
一方WiZMUSIC30で使われる測定環境はJVCマスタリングセンター赤坂内の、JVCケンウッドの音質マイスターが音場調整したリスニングルームに決定し、すでに測定予約の受付も開始されている。
WiZMUSIC90用に使用されるEX Roomはライブ作品などの映像パッケージに向けたサラウンド音声確認も想定した5.1ch環境だが、WiZMUSIC90ではLch、Rchのステレオ環境のみを使う。セッティングされているスピーカーはPMC「MB2」、パワーアンプはブライストン「7BST」で、セレクター/ボリュームユニットはビクタースタジオ・オリジナルのカスタム品だ。
サービス予約者は試聴用の楽曲を自分でも用意してもよく、CDやデジタルファイル、普段使いのスマホやDAPからのアナログ出力を使うことも可能だという。EXOFIELD用の測定・処理ソフトは従来48kHzベースであったのだが、WiZMUSICサービス用に合わせて96kHzへと高精度化されたこともあり、デジタルファイルの持ち込みの際はPC上で変換作業せずダイレクトに反映できる96kHz/24bit・WAVファイルを準備しておくと万全だろう。
■専用ヘッドホンは通常ヘッドホンとしての“素の音質”も好印象
続いてはWiZMUSICの両サービスへ同梱されるヘッドホンHA-WM90についても紹介しておきたい。HA-WM90はハウジングに1,000年前のヴィンテージウッド・アクアティンバー(メイプル材)を用いており、表面仕上げには天然木ならではの木目を生かした、グロススモークブラック塗装が施され、上質さ・高級感を漂わせる落ち着いた仕様にこだわったという。
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